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アップルから「iPad(第10世代)」、4色展開で10.9インチディスプレイ

 アップル(Apple)は、「iPad(第10世代)」を発表した。10.9インチのLiquid Retinaディスプレイや「A14 Bionic」チップを搭載する。

 価格はWi-Fiモデルが約6万8800円~、Wi-Fi + Cellularモデルが9万2800円~。本日18日から、日本や米国を含む28の国と地域で注文を受け付け、10月26日から店頭で発売される。

ストレージ構成や外観など

 「iPad(第10世代)」は、ストレージの構成として、64GBと256GBの2種類が用意される。64GB版の価格は、Wi-Fiモデルが6万8800円、Wi-Fi + Cellularモデルが9万2800円。256GB版は、Wi-Fiモデルが9万2800円、Wi-Fi + Cellularモデルが11万6800円となる。

 大きさは248.6×179.5×7mm。重さは、Wi-Fiモデルが477g、Wi-Fi + Cellularモデルが481g。カラーはブルー、ピンク、イエロー、シルバーの4色がラインアップされる。

ディスプレイ

 オールスクリーンのデザインを採用。10.9インチのLiquid Retinaディスプレイは2360×1640ピクセルの解像度、500ニトの輝度で、True Toneテクノロジーに対応する。

 後述するフロントカメラはiPadで初めて横向きに配置され、優れたビデオ通話体験をもたらす。

チップセット

 チップセットは「A14 Bionic」で、6コアのCPU、4コアのグラフィックス、16コアのNeural Engineを備える。前世代と比べてCPU性能が20%、グラフィックス性能が10%向上したという。

 また、機械学習性能は最大80%向上したとアピールされている。

センサーや充電端子

 指紋認証センサー「Touch IDセンサー」は、トップボタン上に搭載される。ロック解除やアプリケーションへのログインに活用できる。そのほかのセンサーとして、3軸ジャイロや加速度センサー、気圧計、環境光センサーを備える。

 充電端子はUSB Type-C。USB-C充電ケーブル(1m)や20W USB-C電源アダプターが同梱される。

横向きのフロントカメラ&4Kビデオ撮影対応のバックカメラ

 超広角の12MPフロントカメラ(視野角122度)は、iPadで初めて横向きに配置される。ユーザーの動きに合わせて自動的に向きを変えたりズームしたりする「センターフレーム(Center Stage)」もサポートする。

 12MPの広角バックカメラは、写真撮影だけでなく、240fpsのスローモーションビデオ撮影に対応する。また、最大60fpsで4Kビデオを撮影できる。

アクセサリー類

 アクセサリーとしては、トラックパッドを搭載した新しいデザインの「Magic Keyboard Folio」(3万8800円、カラーはホワイト)に対応する。

 新たな「Magic Keyboard Folio」はフルサイズのキーを備え、キーの運びは1mmとなっている。また、トラックパッドや14のファンクションキーを搭載する。取り外し可能なキーボードと、iPad本体を守るバックパネルの2つのパーツで構成される。

 キーボードはiPadの端にある「Smart Connector」にマグネットで取りつけるしくみで、充電やペアリングの必要はない。

 「Apple Pencil(第1世代)」にも対応する。1万4880円で販売される「Apple Pencil(第1世代)」の新バージョンには、ペアリングと充電の際に必要となる新型「USB-C - Apple Pencilアダプタ」が同梱される。

 すでに「Apple Pencil(第1世代)」を持っているユーザー向けには、別売りのアクセサリーとして「USB-C - Apple Pencilアダプタ」が1380円で販売される。

 また、新しい「Smart Folio」は1万2800円で、ホワイト、スカイ、ウォーターメロン、レモネードがラインアップされる。

通信

 Wi-Fiモデル、Wi-Fi + CellularモデルともにWi-Fi 6(802.11ax)をサポート。2.4GHz/5GHzの同時デュアルバンドにも対応している。

 Bluetoothはバージョン5.2をサポートする。

 Wi-Fi + Cellularモデル(モデルA2757)では5G通信などに対応。5Gの対応バンドは、バンドn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n20、n25、n28、n29、n30、n38、n40、n41、n48、n66、n71、n77、n78、n79。アップルによれば、最高3.5Gbpsの通信速度が実現するという。

 4Gの対応バンドは、バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、34、38、39、40、41、42、46、48、66、71。

 通信はデータのみとなる。nano-SIMやeSIMを利用できる。

バッテリー

 バッテリーは、Wi-Fiモデル、Wi-Fi + Cellularモデルともに、28.6Whのリチャージャブルリチウムポリマーバッテリーを内蔵する。

 Wi‑Fiでのインターネット利用やビデオ再生は、最大10時間利用できる。Wi-Fi + Cellularモデルで携帯電話データネットワークを利用する場合、インターネットは最大9時間利用できる。

オーディオ

 横向きのステレオスピーカーを搭載。また、マイクはデュアルマイクとなっている。

 デュアルマイクはカメラと同調して機能するよう設計されており、カメラから音を拾い、周囲の雑音を低減するという。

iPadOS 16

 OSは「iPadOS 16」。

 「メッセージ」の新機能として、ユーザーは、メッセージを送信してから最大15分間はメッセージを編集できる。また、メッセージを送信してから最大2分間は送信を取り消せる。

 加えて、ユーザーはひとつのメッセージにつき最大5回まで編集でき、受信者はメッセージの編集履歴を確認できる。

 「メール」では、ユーザーは、送信してから最大30秒以内のメールの送信を取り消せる。

 また、新しいアプリ「フリーボード」は、ユーザーの共同作業をサポートする。年内にiOS、iPadOS、macOSのアップデートで提供される予定。

 そのほか、「テキスト認識表示」「画像を調べる」などの機能も利用できる。

 なお、「iPadOS 16」は10月25日から利用できる。iPad(第5世代以降)、iPad mini(第5世代以降)、iPad Air(第3世代以降)、およびiPad Proの全モデルに無料のソフトウェアアップデートとして提供される。

環境への配慮

 環境に対する影響を最小限に抑えるよう設計されており、iPadで初めて、複数のプリント基板のメッキに100%再生金が用いられている。

 また、再生銅を使用する初めてのiPadとして、メインロジックボードのホイルに100%再生銅が使われている。再生アルミニウムや再生スズ、再生希土類元素も採用したという。

 パッケージからは外側のプラスチック包装が取り除かれ、97%が繊維ベースとなっている。アップルは、「2025年までにすべてのパッケージからプラスチックを完全に取り除くという目標に近づいた」としている。