KDDI、法人向けに“誤差数センチ”の高精度位置測位サービス

　KDDIは、法人向けに「KDDI高精度位置測位サービス（VRS-RTK）」の提供を開始した。高精度位置測位情報の配信事業を手がけるジェノバとの連携によるもので、誤差数センチメートルのリアルタイム位置測位が実現する。スマートフォンやドローンなどとの連携による利用が想定されている。

　「KDDI高精度位置測位サービス（VRS-RTK）」では、高精度位置測位に必要な補正情報が、インターネットを通じてリアルタイムで配信される。配信された情報と、ユーザーのGNSS（Global Navigation Satellite System、全球測位衛星システム）受信機で観測したデータを組み合わせることで、高精度な位置測位が実現するしくみ。

　また、同サービスでは、物理的な基準局の観測データを利用するRTK（Real Time Kinematic）方式と、仮想的な基準局をユーザーの近くに作成するVRS（Virtual Reference Station）方式が採用されている。仮想的な基準局は、国土地理院による全国約1300点の電子基準点網のデータを、リアルタイムに収集・解析したもの。ユーザーと基地局の物理的な距離が離れている場合でも、安定した測位が実現するという。

　スマートフォンとの連携として、Pix4Dの「viDoc RTK rover」「PIX4Dcatch」に対応。オプティムの「OPTiM Geo Scan」や、ライカジオシステムズの「Leica Zeno FLX100」などへの対応も予定されている。

　ドローンは、KDDIスマートドローンの「スマートドローンツールズ」に対応する。対応デバイスやサービスは、今後も拡大される予定。

　料金は要問い合わせとなっている。KDDIは、法人業務の効率化や省人化に貢献するサービスとして、建設業や農業、インフラ点検などでの活用を見込む。