レビュー

「Redmi Note 14 Pro 5G」レビュー、5万円未満なのに2億画素カメラを備えた一台

 2025年に入り、計7機種のスマートフォンを日本でリリースしたXiaomi。かなりハイペースで端末を展開しているのに加え、イオンモール浦和美園、イオンモール川口にXiaomi Storeをオープンするなど、多くの話題を提供している。

 本記事では、そんなXiaomiの最新デバイス群から、5万円未満で購入できるスマートフォン「Redmi Note 14 Pro 5G」について、レビューをお届けしていく。

スタイリッシュなデザインと高いディスプレイ性能も魅力のRedmi Note 14 Pro 5G

 Redmi Note 14 Pro 5Gは、メモリ8GBモデルが4万5980円、メモリ12GBモデルが5万5980円という安価な設定ながら、2億画素のメインカメラを備えたことで注目を集める端末。カメラ機能は後述するとして、個人的に気に入っているのが、デザインとディスプレイ性能の高さだ。

 本体の大きさは74.42×162.33×8.4mm、重さは約190gで、大きさを考えれば比較的軽量。約6.67インチの大画面は、左右が湾曲したエッジディスプレイになっており、スタイリッシュな印象を受ける。操作性といった観点から、近年はフラットなディスプレイが主流になりつつあるが、エッジディスプレイには、特有のロマンがあって、個人的にはとても好きなデザインだ。

 ディスプレイ素材は有機ELで、1.5K解像度に対応。最大120Hzリフレッシュレート、最大480Hzタッチサンプリングレート、最大3000ニトの画面輝度と、安価なモデルながら贅沢な構成だ。ドルビービジョンやDCI-P3の広色域にも対応しており、ハイエンドモデルとそん色ない画面の美しさだと感じる。

 今回お借りしたコーラルグリーンの場合、背面はさらさらとした手触りで、指紋の付着も見られない。よく見るとツートンカラーになっているおしゃれなデザインも特徴的だ。ちなみに別色のラベンダーパープルの場合、レザー調の素材で、厚みが8.55mmになる。

2億画素を中心とした優秀なカメラ性能

 搭載カメラは、2億画素のメインカメラに加え、800万画素超広角カメラ、200万画素マクロカメラという構成。望遠カメラはないが、価格を考えれば、贅沢なカメラ構成だと言える。

 メインカメラは優秀そのもので、高精細でパキっとした写真が撮影できる。高解像度を活かした、2倍、4倍ズームも、きれいで使いやすく、AF速度などにも不満はない。以下は作例となる。

超広角
2倍
4倍
30倍
夜景モード

 Xiaomiのハイエンドスマートフォンと言えば、ライカと共同開発したカメラを搭載していることで知られているが、Redmi Note 14 Pro 5Gは、ライカ共同開発モデルではない。

 とはいえ、これまでの協業を活かしたチューニング力は健在で、フィルターをかけた撮影などでも、味わい深い演出ができる。

 ズームは最大30倍、超広角撮影は0.6倍で撮影できるが、こちらは価格相当という印象を受ける。もちろん、まったくだめというわけではないが、解像感の劣化やゆがみなどもやや見受けられる。実用的なレベルではあるが、基本的にはメインカメラの強力さが、なによりの強みという感想だ。

通常使いなら問題ない安定したスペック

 搭載メモリは先に触れた通り8GBか12GB、ストレージは256GBか512GBとなる。ミドルレンジスマートフォンとしては、比較的大容量といっていい仕様だろう。プロセッサーは4nm製造プロセスのDimensity 7300-Ultraで、ヘビーなゲームアプリは厳しいが、SNSやWebサイトの閲覧、動画視聴程度であれば、比較的安定して動作する印象だ。

 バッテリーは5110mAhで、こちらも必要十分。45Wの急速充電にも対応しているが、充電器は同梱されていない。防水防塵はIP68に準拠しており、画面内指紋認証と、AI顔認証に対応。物理SIMカード2枚を使った、デュアルSIM運用にも対応する盤石ぶりだ。

 一点注意なのは、前モデルには搭載されていたFeliCaは非搭載で、おサイフケータイ機能が利用できない。前モデルから買い替える場合、明確にできることが減ったという意味では、やはり残念なポイントだろう。

 特に普段使いの安定感が重要なミドルレンジスマートフォンにおいては、発売時期が数か月遅れたとしても、おサイフケータイ機能に対応するという選択肢があってもよかったと感じる。