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楽器と葛飾北斎が融合した浮世絵体験、KDDIが銀座でイベント「HOKUSAI REMIX」

 KDDIは、同社のコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」(東京都中央区、GINZA 456)でアート体験コンテンツ「HOKUSAI REMIX」を、10月1日~2022年1月中旬まで実施している。利用料は無料。

 KDDIの最新サービスを体験できる「GINZA 456」では、「HOKUSAI REMIX」以外にもさまざまなサービスやデバイスを体験できる。

 今回は、「HOKUSAI REMIX」やKDDIの最新コンテンツの体験をレポートする。

「HOKUSAI REMIX」

会場までの階段からコンテンツの演出が始まっている

 「HOKUSAI REMIX」は、1871年に長崎県沖に海底ケーブルが敷設されてから150周年を迎えたことを記念して開催されるコンテンツ。

 「HOKUSAI REMIX」では、世界的にも評価が高い「葛飾北斎の浮世絵」をテーマに、インタラクティブかつボーダーレスな体験を楽しめる。

 会場では、「BEAT HOKUSAI」と「HOKUSAI ME」の2つのプログラムが用意されているほか、「HOKUSAI ME」は会場以外からでも参加できる。

自作のアバターが波乗り「HOKUSAI ME」

「HOKUSAI ME」で作成されたアバター

 「HOKUSAI ME」は、サイトで自分の顔写真を撮影すると、顔写真を基に葛飾北斎風のアバターが作成される。衣装などをカスタマイズすると、GINZA 456会場の大スクリーンの「浮世絵の世界」に登場させられる。

 「浮世絵の世界」は、GINZA456のほかau直営店「au Style OMIYA」と「au Style SHIBUYA MODI」、「au Style YOKOHAMA」、「au Style FUKUOKA」、「au Style NAHA」でも体験できる。

 アバターで利用できる衣装などは、実際に葛飾北斎の浮世絵に登場するものをモチーフにしたものが登場するほか、auオリジナルデザインのものが浮世絵風にアレンジされたものが利用できる。

作成したアバター。ちなみに「5G」柄のサーフボードを使うと、浮世絵の世界でほかより速く波乗りできるとのこと

バンドで浮世絵の世界に入り込める「BEAT HOKUSAI」

浮世絵スクリーンと電子楽器

 「BEAT HOKUSAI」は、GINZA 456の会場で楽しめるプログラム。

 会場の浮世絵スクリーンの前には、電子楽器がセットされており、楽器を叩いたり演奏することで、浮世絵のスクリーン上で演出が加わり動きが演出される。

設置されている電子楽器

 楽器やシーンによって、花吹雪や富士山が躍り出すなど、さまざまなアクションが搭載されており、何度訪れても楽しい仕掛けが施されている。

 演奏データも、目立ったラグなくスクリーンに反映され、「演奏だけではもったいない! ホールライブなどアーティストのライブなどでも活用できるのでは」と感じた。KDDI担当者もさまざまな活用法を模索しているようで、近い将来プロのパフォーマンスで「BEAT HOKUSAI」を見られる日が近いかもしれない。

通常時の浮世絵のスクリーン。中央に前述のアバターが波に乗っている
「BEAT HOKUSAI」のアクション

葛飾北斎生誕260周年

案内パネル

 「HOKUSAI REMIX」は、海底ケーブルを通じて日本と世界がつながってから150年を記念した事業。世界に誇れる日本のコンテンツを模索していた中、日本文化の象徴かつ世界にも高く評価されている「葛飾北斎の浮世絵」をテーマにコンテンツを制作したという。

 また、2021年は葛飾北斎の生誕260周年を迎える年でもあり、コンテンツの展開にあたり、9月まで開催されていた「葛飾北斎生誕260年記念企画 特別展『北斎づくし』」と連携した。

 なお、電子楽器はGINZA 456の上階に位置する山野楽器から提供されているもの。「『楽器』を楽しむ新しいキッカケ」として「HOKUSAI REMIX」の取り組みに共感し、提携にいたった。

GINZA 456のエントランスから「北斎の世界」を体験

 GINZA 456のエントランスでは、auの最新スマートフォンが展示されている。「HOKUSAI REMIX」の開催期間中は、エントランスの巨大スクリーンと目抜き通りに面した壁面に、北斎の浮世絵をイメージした「HOKUSAI REMIX」のPRが放映される。

 また、高精細に印刷された葛飾北斎の浮世絵の複製画が展示されており、体験前から気分を高めてくれる仕掛けが用意されている。

 会場ではコンテンツをイメージした香りの演出や、体験ユーザーにGINZA 456オリジナルパッケージのキャラメルが提供される。KDDI担当者は、「観る」、「触聴」、「嗅」、「味」の五感でコンテンツを楽しんでほしいとコメントしている。

 なお、「HOKUSAI REMIX」はKDDI社内で3月に発足したクリエイティブチーム「au VISION STUDIO」が開発と制作を担当した。今後もau 5Gなどの最新設備やテクノロジーで「世界とつながる」取り組みを行っていくという。

土日の体験は早めに予約を

 「HOKUSAI REMIX」は、新型コロナウイルス感染症対策のため事前予約制で運営を行っている。無料で利用できるが、体験には期間中の10時30分~19時15分に設けられた予約枠から、ユーザーがWebサイトから事前に予約する必要がある。

 本記事執筆時点では、土日を中心に予約満了の枠が多いため、体験したいユーザーは、早めの予約をおすすめする。

完全自動アバター生成システムもお目見え

 KDDIの最新デバイスを体験できるGINZA 456の1階には、ひときわ目立つ大型の機械が鎮座している。

 大型の機械の正体は、完全自動アバター生成システム「AVATARIUM(アバタリウム)」だった。

 「アバタリウム」は、ユーザーの操作だけでかんたんに自分のオリジナルアバターを生成でき、バーチャル渋谷などのバーチャル空間にエクスポートできる装置。

 事前にスマートフォンで必要事項を登録しておくと、GINZA 456などに設置された「アバタリウム」で認証を行うだけでアバターが作成できる。

 筐体は、ゲームセンターに設置されているプリントシール機に近い印象で、ユーザーはまずブースの外側の操作パネルで認証を行う。

 認証を済ませると、ブース内部に入って撮影を行う。ブースには、操作案内パネルのほか、荷物入れや眼鏡置き場が用意されている。ブース内部の壁面には、多数のカメラが設置されており、頭上にもカメラを設置、地面を除く多くの角度から撮影し、アバターが生成される。

操作案内パネル
背面にもカメラ
荷物置き場、ハンドバッグ程度が収納できる
眼鏡置き場

 KDDI担当者によると、バーチャル空間では、地面からの視点は合成されたものを使用するとのこと。実際にバーチャルで動く筆者を観てみると。表面以外にも脇の部分や服のしわなども反映されている。アバター撮影時は、ぜひしわを伸ばした服装で訪れることをおすすめする。

筆者のアバターでアグレッシブな踊りを踊らせてみたようす。動きに合わせて服のしわなどもしっかり反映されている

 GINZA 456の1階には、「アバタリウム」以外にも最新デバイスを体験できる。ARグラスを使ったものの中には、「葛飾北斎の浮世絵」をARの大画面で鑑賞できるコンテンツなどがラインアップされている。