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OpenAI、複雑な検索や情報をまとめる「Deep Research」を発表

 OpenAIは3日、オンラインソースから検索し、分析して情報をまとめるChatGPTの機能「Deep Research」を発表した。現在はProユーザーが利用でき、今後はPlusやTeamユーザーも使用可能になる予定。

 「Deep Research」は、WebブラウジングとPython分析に最適化されたバージョンのOpenAI o3を搭載し、推論を活用してインターネット上のテキストや画像、PDFなどを検索・分析し、情報を整理する機能。

 エンドツーエンドの強化学習を活用し、複雑なブラウジングや推論タスクでトレーニングされており、このトレーニングを通じて、必要なデータを見つけるために複数のステップを計画・実行し、必要に応じてバックトラックし、リアルタイムの情報に対応する能力を学習している。また、ユーザーがアップロードしたファイルの閲覧、Pythonを使用したグラフ作成、生成されたグラフやWebサイトの画像の埋め込み、さらにはソースからの特定の文や文章の引用も可能。

 例えば、「NFLのキッカーの平均引退年齢は?」と尋ねると、GPT-4oは正確な年齢を判定することは難しいと前置きした上で、「35歳から40歳の間と推測できる」と回答。それに対し、Deep Researchは、数値だけでなく考慮すべき要素や要因を提示しながら、「多くのキッカーが30代半ばから後半で引退しており……」とまとめて回答する。

 また、Deep Researchは、専門家レベルの問題で幅広い分野のAIをテストするベンチマーク「人類最後の試験(Humanity's Last Exam)」において、26.6%の精度を記録。OpenAI o1と比較すると、化学や人文・社会科学、数学の分野で向上が見られ、必要に応じて専門的な情報を効果的に検索し、人間のようなアプローチを示したとされている。