移動する車内を会議室化する実証実験、ソフトバンクなど5社

　ソフトバンク、日産自動車、大日本印刷、ゼンリン、クワハラの5社は、車の中でWeb会議ができる「移動会議室」の実証実験を6月28日～9月24日の期間で実施する。

　「移動時間を有意義に活かす」というコンセプトのもとで移動しながらの打ち合わせやプレゼンテーションなどをより効果的に行えるよう検証し、効率的で安全かつ安心な働き方の実現につなげる狙い。

　日産・エルグランドの後部座席に32インチディスプレイを設置。前席に会議の内容がもれないように遮音壁を装備するなどの架装が施されており、2列シート車のため通常のミニバンよりもゆったり座れる。

　ネットワークはソフトバンクが提供し5Gも利用でき、会議終了前に目的地に到着した場合、DNPが提供するツールで運転手と連絡を取ることで、会議終了まで車両を利用できる。

　また、同ツールでは、ゼンリンの「ZENRIN Maps API」により現在位置を住宅地図レベルの詳細さで確認できる。車両の運行を担当するのはクワハラ。

　対象地域は、東京23区および神奈川県横浜市、川崎市、横須賀市内。ただし、練馬区、板橋区、北区、足立区、葛飾区、江戸川区、荒川区は対象外。運行時間は平日の9時～18時。利用対象となるのは、参加する5社の社員など関係者となる見込みで今後、利用者の一般公募も検討するという。

　参加する5社は今回の実証実験を通してサービス価値と需要の検証を行い事業化を目指すとしている。