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クアルコム「Snapdragon 778G 5G」を発表、AI性能が2倍グラフィック性能が40%向上

 米クアルコム(Qualcomm)は、オンラインイベント「Qualcomm 5G Summit 2021」で次世代チップセット「Snapdragon 778G 5G Mobile Platform」と、リファレンスデザイン「Snapdragon X65・X62 M.2 Reference Design」、「Snapdragon X65」の新機能を発表した。

 モトローラ、OPPO、シャオミ、realmeなどの5Gスマートフォンに採用予定で、搭載端末は2021年第2四半期に発売される見込み。

 カメラ機能は、「Spectra 570Lトリプル Image Signal Processor(ISP)」で、広角、超広角、望遠の3カメラ同時にそれぞれ22MPの撮影をサポート。さらに10億階調以上の4K HDR10+動画撮影に対応する。

 AI性能は、6世代目のAIエンジン「Hexagon 770」を搭載し、前世代(Snapdragon 768G)と比べ2倍性能が向上した(最大12TOPS)。これらのAIを活用し、バックグラウンドノイズの抑制や、カメラ性能とAI性能を組み合わせることでビデオ/音声通話体験を向上できるという。

 ゲーム体験では、7シリーズで初めて一部の「Snapdragon Elite Gaming」に対応し、「Variable Rate Shading(VRS)」、応答時間を20%短くする「Qualcomm Game Quick Touch」をサポートする。

 前世代からグラフィクスレンダリング性能が最大40%向上した「Adreno 642L GPU」を搭載し、より最先端のゲーム体験ができるとしている。

 通信モデムは「X53 5G Modem-RF System」を搭載し、5Gのミリ波とSub-6に対応。SA(Stand Alone)にも対応し、下り最大3.7Gbpsをサポート。Wi-FiはWi-Fi6に対応(最大速度2.9Gbps)、Bluetooth 5.2をサポートする。

 CPUは、前世代から最大40%性能向上した「Kryo 670 CPU(最大2.4GHz)」を搭載。6nmプロセスで製造される。

 クアルコムは、リファレンスデザイン「Snapdragon X65・X62 M.2 Reference Design」と「Snapdragon X65」の新機能も公開。

 リファレンスデザインは、モバイルパソコンやルーター設備、などのモバイルブロードバンドデバイスを含む幅広いセグメントの5G搭載を加速するもので、3GPP Release 16に対応する5GモデムRFソリューション。比類のない周波数のアグリゲーションやグローバルで5G Sub-6、ミリ波などをサポートする。

 また、2月に発表された「Snapdragon X65」の新機能として、「ミリ波帯でのキャリアバンド幅200MHzとSAモードのサポート」と電力効率向上を発表。ミリ波帯で最大1GHz幅、Sub-6でFDD・TDDに対応して最大300MHz幅のアグリゲーションに対応する。

 「Snapdragon X65」搭載デバイスは、2021年末までに発売開始される見込み。