クアルコム、新モデム発表　5G IoTの拡大を目指す

　クアルコムは、同社初の5G IoT向けモデムソリューション「Qualcomm 315 5G IoT Modem-RF System」を発表した。2021年後半に商用提供開始する。

　「Qualcomm 315 5G IoT Modem-RF System」は、産業用およびエンタープライズアプリケーションを念頭に置いて設計され、ギガビットクラスのパフォーマンス、低消費電力、および熱効率に優れた機能を備えており、高速・強力・高性能な新しいIoTソリューションを実現する。これは、小売、エネルギー、自動化と製造、精密農業、建設などの多様な業界のニーズに対応する目的となっている。

　また、同システムは、既存ハードウェアの変更が不要で、少ない開発作業・コストでLTEから5Gへのシームレスな移行を可能にする。製品管理担当ジェフリートーランス氏は、「このソリューションは、長持ちするデバイスを作成し、5G IoT業界の成長と拡大を促進し、前世代の接続を利用する顧客のシームレスな統合を可能にします」 と述べている。

　あわせて、同システムは、5GのSub-6帯をサポートし、SAモードで動作する。必要な場合はLTEに切り替わり、ネットワークスライシングを活用し、プライベート5Gがキャリアの5Gで利用できる。

　同社は、この新たなシステムにより、長寿命のソフトウェアとハードウェアのメンテナンスとサポートによりIoTデバイスの寿命を延ばし、5G IIoT業界のデジタル変革と、IoT向けの5Gの拡大を実現していく。