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ノーベル経済学賞、周波数オークション理論に貢献した米国の研究者2名に
2020年10月12日 20:33
スウェーデン王立アカデミーは、米スタンフォード大学のポール・ミルグロム氏とロバート・ウィルソン氏に2020年のノーベル経済学賞を授与すると発表した。携帯電話向けの周波数オークションの理論を発展させた功績を称えている。
プレスリリースによれば、無線周波数など、従来の手法では取引が難しいもの・サービスに対してオークション形式を設計し、世界中において売買の当事者だけではなく納税者にも利益をもたらしたと指摘している。
表彰された2人のうち、ミルグロム氏は、一般的な価値だけではなく入札者ごとに異なる価値を認めるオークション理論を策定した。一方、ウィルソン氏は、共通の価値を持つ物に対するオークション理論を開発し、その例として特定地域の鉱物の量や、無線周波数の将来価値が挙げられている。
日本ではこれまで、周波数オークションで携帯電話用の電波が割り当てられたことはない。ただし、2019年に改正された電波法において、これまでのコンテスト方式に加えて、周波数の経済価値を踏まえて申し出る方式について規定が整備されており、近い将来、総合的な評価に基づく周波数オークションが実施される可能性がある。