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「iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max」など5製品が一気に登場、アップル新発表まとめ
2019年9月11日 07:31
アップルはiPhoneの最新3モデルと第7世代iPad、Apple Watch Series 5を発表した。
「iPhone 11」と「iPhone 11 Pro」、「iPhone 11 Pro Max」の3モデルは、ともに9月13日午後9時より予約を開始し、9月20日に発売する。アップル自身が販売するSIMロックフリー版の価格は、iPhone 11の64GBが7万4800円、128GBが7万9800円、256GBが9万800円。iPhone 11 Proの64GBが10万6800円、256GBが12万2800円、512GBが14万4800円。iPhone 11 Pro Maxの64GBが11万9800円、256GBが13万5800円、512GBが15万7800円。
iPadとApple Watch Series 5は即日予約受付を開始していて、iPadは10月以降、Apple Watch Series 5は9月20日に発売する。
デュアルカメラになったiPhone XRの後継モデル「iPhone 11」
iPhone 11は2018年秋発売のiPhone XRの後継的な位置づけのモデル。ディスプレイは同じ6.1インチ、1792×828ピクセルの液晶、本体サイズ150.9×75.7×8.3mm、重さ194gも同スペックとなっている。ただしカメラ周りのデザインが異なるため、ジャケットケース製品は共通ではない。
2018年のiPhone XRは広角のみのシングルカメラ構成だったが、iPhone 11では26mm相当の広角(f/1.8)と13mm相当の超広角(f/2.4)と、2つの12メガピクセルカメラを搭載する。
デュアルカメラにより、背景をぼかす処理がiPhone XRのような機械学習方式ではなくなり、人物以外にも適用可能になる。このほか、ナイトモードなどの新機能も搭載する。また、インカメラも12メガピクセルに強化されている。
ボディはガラスとアルミニウム製。背面のカメラ部分の出っ張りは2段階になるが、1段階目の出っ張りは背面パネルと一体となっている。カラーバリエーションはパープル、イエロー、グリーン、ブラック、ホワイト、レッド(PRODUCT RED)の6種類。耐水性能やバッテリー駆動時間はiPhone XRより若干向上している。
チップセットにはiPhone 11 Pro同様の、最新のA13 Bionicを搭載。生体認証も引き続き顔認証のFace IDを採用する。
トリプルカメラ搭載、「Pro」を冠する初めてのiPhone
iPhone 11 ProとiPhone 11 Pro Maxは、2018年秋発売のiPhone XS/XS Maxの後継的な位置づけのモデル。iPhone 11 ProはiPhone XSと同等の5.8インチ2436×1125ピクセル、iPhone 11 Pro MaxはiPhone XS Maxと同等の6.5インチ2688×1242ピクセルの有機ELディスプレイを搭載する。iPhone XSと比べ、明るさやコントラストなどは向上した。
ただしiPhone XSで搭載していた感圧タッチ機能の「3D Touch」は省かれ、最新のiPhoneは3モデルともに3D Touch非対応となる。また、ディスプレイサイズは同等だが、本体サイズはいずれのモデルもXS/XS Maxより大きく重たくなっている。
カメラは26mm相当の広角(f/1.8)、13mm相当の超広角(f/2.4)、52mm相当の望遠(f/2.0)と、3つの12メガピクセルカメラを搭載する。iPhone 11同様にナイトモードなどの新機能に対応し、インカメラも12メガピクセルに強化されている。
ボディはiPhone XS同様、ガラスとステンレス製だが、ガラスはマット仕上げになっている。カラーバリエーションは従来のシルバー、スペースグレイ、ゴールドに新色のミッドナイトグリーンが加わる。耐水性能やバッテリー駆動時間はiPhone XSより改善していて、いずれもiPhone 11を上回る。
チップセットには最新のA13 Bionicを搭載。生体認証も引き続きFace IDを採用する。
新たにWi-Fi 6や超広帯域無線などに対応
無線通信機能はiPhone 11/11 Pro/11 Pro Maxの3モデルでほぼ共通で、Wi-Fi 6に新たに対応したほか、超広帯域無線を利用するアップル独自の「U1」チップが搭載される。
「U1」チップを搭載するアップル製品同士では、部屋のどこに置かれているかといった細かい位置を調べたり、AirDropを使う際にiPhoneをそちらに向けるとその人がリストの上位に表示されたりするといった機能が利用できる。前モデル同様にnanoSIMカードと内蔵eSIMのデュアルSIM仕様となっている。
なお、今回のiPhone 11シリーズの追加により、iPhone XSは終息し、ラインナップにはiPhone 8とiPhone XRが廉価モデルとして残される。
iPad Airと同じサイズ感になったiPad廉価モデル
第7世代iPadは2018年春に発売された第6世代iPadの後継モデル。ディスプレイサイズが9.7インチから10.2インチへと拡大している。Airやminiといった名前が付かないベーシックなiPadで、性能は抑え気味だが価格はWi-Fiモデル32GBで34,800円〜セルラーモデル128GBで59,800円と、もっとも廉価なモデルとなっている。
こちらは発表会では9月30日発売とアナウンスされたが、現在オンラインストアで購入すると10月以降に届けるとの案内。ただし筆者が執筆時点で確認した時点の注文確認メールでは、消費税は8%が適用されている。
ディスプレイは10.2インチ2160×1620ピクセルで、大きさ解像度ともに初採用のものとなっている。ピクセル密度は従来モデルと同様(miniは除く)。ディスプレイのグレードは他モデルよりワンランク下で、反射防止コーティングや広色域などに対応しない。
本体サイズは250.6×174.1×7.5mmで重さはWi-Fiモデルで483g。長さと幅は10.5インチサイズのiPad(iPad Airと10.5インチiPad Pro)と同等で、一部のアクセサリは使い回しが可能。ただし重さは20gほど重たくなり、厚みも増している。カラーバリエーションはシルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色。
第6世代iPad同様、Apple Pencilに対応するほか、無印iPadとしては初めて、Smart Keyboardにも対応する。Smart Keyboardは10.5インチのiPad ProやiPad Airと同じものが利用できる。
チップセットはA10 Fusion。2016年秋発売のiPhone 7などと同じ世代となり、今年春発売のiPad AirやiPad miniのA12 Bionicよりも2世代古い。セルラーモデルはnanoSIMカードとeSIMのデュアルSIM仕様。
新ディスプレイで常時表示に対応したApple Watch Series 5
Apple Watch Series 5は最新のApple Watch。価格はもっとも安価なアルミニウムケース・スポーツバンド・GPSモデルで42,800円から。すでに予約受付を開始していて、発売は9月20日。
従来のApple Watchは非使用時には画面が自動消灯して節電し、腕を上げると自動表示するようになっていたが、Series 5では新型ディスプレイの採用により、常時表示が可能となっている。
本体のデザインと大きさはSeries 4とほぼ変わっておらず、40mmと44mmの2モデルが用意され、Series 3までの38mm/42mmモデルと同じバンド製品を利用できる。ディスプレイは仕組みが新しくなったが、解像度や明るさなどのスペックは変わっていない。チップセットには最新の64ビットデュアルコアのS5を搭載する。
このほかのSeries 5の新機能としては、電子コンパスを内蔵し、新しいマップアプリでのナビなどに利用できる。
ケース本体は前モデル同様のアルミニウム、ステンレススチール、セラミックに加え新たにチタニウムのモデルも追加される。カラーはアルミニウムとステンレススチールがシルバー、スペースグレイ(スペースブラック)、ゴールドの3色、チタニウムはチタニウムとスペースブラック、セラミックはホワイト。
チタニウムモデルは82,800円からとなっていて、ステンレススチールモデルよりも1万円ほど高くなるが、重さはステンレススチールと同等(アルミニウムモデルよりは重い)。
GPSモデルとGPS+Cellularモデルが用意され、Cellularモデルは国際緊急通報にも対応する。Series 5の登場によりSeries 4は終息するが、19,800円から購入できる廉価モデルとしてSeries 3がラインナップに残される。