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「iPhone 11 Pro/Pro Max」登場、トリプルカメラとSuper Retina XDRディスプレイ
2019年9月11日 05:06
アップルは、5.8インチディスプレイの「iPhone 11 Pro」と6.5インチディスプレイの「iPhone 11 Pro Max」を発表した。
直販サイトでは13日21時から予約を受け付ける。発売は20日。
モデル | 価格(税別) |
iPhone 11 Pro | 64GB:10万6800円 256GB:12万2800円 512GB:14万4800円 |
iPhone 11 Pro Max | 64GB:11万9800円 256GB:13万5800円 512GB:15万7800円 |
両機種ともに、iPhoneシリーズの中でも高いパフォーマンスを求めるユーザーに向けたハイエンドのラインアップという位置づけ。アップルではカメラ、ディスプレイ、処理能力で“プロ”級の能力を備えるとアピールする。
同時に発表された「iPhone 11」との大きな違いはカメラ、ディスプレイのスペック、防水性能、ボディカラーと仕上げ、ストレージ容量のバリエーション、そして価格となる。
トリプルカメラ
iPhoneとして初めてトリプルカメラを搭載。それぞれ超広角、広角、望遠で撮影できる。
超広角カメラは、焦点距離が13mm、F値2.4、5枚構成のレンズで視野角は120度、1200万画素のセンサーとなる。
広角カメラは焦点距離が26mm、F値1.8、6枚構成のレンズ、光学式手ブレ補正、100%Focus Pixels、新たな1200万画素センサーを採用する。
望遠カメラは焦点距離52mm、F値2.0で、6枚構成のレンズ。光学式手ブレ補正に対応し、2倍の光学ズームを実現。1200万画素センサーとなる。
撮影時は、画面全体で被写体を写しだす。
3つのカメラは、そのままでは色味や感度が異なってしまうが、ホワイトバランスや露出を調整した上で、3つのカメラをペアリングしてから改めて調整が加えられた。望遠、広角、超広角とシームレスに切り替えながらも、色味などを整える形になり、その処理は新たに採用されるA13 Bionicチップだからこそ実現できるという。
さらには暗い場所でも記録できる「ナイトモード」に対応。ナイトモードでは、自動的にノイズを減らしてディティールをきちんととらえて撮影できる。広角カメラセンサーとソフトウェアの連携で実現したもので、光学式手ブレ補正により安定した写真を複数枚、記録した上で、ソフトウェア上で動きを補正してブレの多い部分は省き、ディティールが記録された部分だけを組み合わせる。そしてコントラストやバランス、色味を調整し、ノイズを抑えて1枚の写真に仕上げる。
写真撮影だけではなく、動画撮影でもその威力を発揮。4Kサイズの映像を60fpsで撮影できる。動画撮影時には、ビデオのフレーミングにあわせてオーディオも収録する。超広角の撮影も可能で、記録した映像もiPhone上ですぐ編集できる。
写真撮影中に動画を撮影できるよう用意された「QuickTake」機能では、シャッターを押したままにすると動画撮影が開始される。そのまま動画を撮りたい場合は右へスワイプし、左へスワイプすると連写するバーストモードで撮影できる。
人物撮影に適したポートレートモードは、iOS 13で、スタジオ風のモノクロ撮影ができる「ハイキー照明(モノ)」というエフェクトが追加された。スタジオ内で撮影したかのように、ライトの強さを調整しながら撮影できるという。
スマートHDR撮影で、明るい場所と暗い場所が入り交じった状況でもより美しい写真を記録できる。
インカメラでスローフィー
インカメラは1200万画素の新しいTrueDepthカメラを採用。
単なる自撮り(セルフィー)だけではなく、120fpsというスローモーション(4Kでは60fps)でセルフィーを撮影できる。アップルではこの撮影を「スローフィー」と名付け、新たなフィーチャーとしてアピール。
ディスプレイ
最大1200nitのSuper Retina XDRディスプレイは、これまでのiPhoneの中でも、最も明るい有機ELディスプレイ。
システム全体のカラーマネジメントと、True Toneによるカラーサポートで、より美しい映像品質で楽しめる。
コントラスト比は200万:1、解像度は458ppi。iPhone 11 Proは2436×1125ピクセル、iPhone 11 Pro Maxは2688×1242ピクセル。
iOS 13のダークモードでは黒がしっかりと表現される。たとえば夜空に火の玉が爆発するようなシーンでも、光る部分は1200nitで明るくしつつ、夜空の部分は深い黒のままになる。
操作時には、iOS 13でサポートするハプティック(触覚)タッチにより、簡単なプレス操作で、よく利用するアプリや機能へショートカットして操作できる。
タップか持ち上げることでスリープ状態が解除され、ディスプレイが点灯する。夜間は色域を暖色系に切り替える「Night Shift(ナイトシフト)」をサポートする。
処理能力
A13バイオニックチップにより、高い処理性能を示しつつ、バッテリー消費も抑えているという。
その処理能力はA12チップから最大20%高速化。リアルタイムでの写真・動画の分析用ニューラルエンジン、1秒間に1兆回以上処理する機械学習アクセラレーターなど、いわゆるAI向けの機能を備える。
その一方で、バッテリーの稼働時間はiPhone XSと比べ、iPhone 11 Proは4時間、iPhone 11 Pro Maxは5時間長くなる。
Face IDによる認証は30%高速化した。
主な仕様
ボディカラーはミッドナイトグリーン、スペースグレー、シルバー、ゴールドがラインアップされる。
ボディ素材は、テクスチャー加工されたマットガラスの背面と研磨されたステンレススチールを採用。
防水防塵性能としてIP68をサポート。たとえば最大30分間、4mの深さの水柱でも耐えられる。
音響ではDolby Atmosを採用。AirPodsやBeatsのヘッドフォンを同時に2個接続でき、一緒に居る人とオーディオを共有できる。
充電では、付属の18Wアダプターにより約30分で50%の充電を実現。ワイヤレス充電の「Qi」にも対応する。
Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)もサポートする。LTEではギガビット級の通信速度をサポート。eSIM対応のデュアルSIM(nanoSMとeSIM)となる。
大きさは「iPhone 11 Pro」が144×71.4×8.1mm、重さが188g。一方、「iPhone 11 Pro Max」は158×77.8×8.1mm、重さは226g。
Bluetooth 5.0、NFC、FeliCa(予備電力機能付きエクスプレスカード)、GPS/GNSS、デジタルコンパス、iBeacon、VoLTE、FaceTimeをサポート。外部インターフェイスとしてLightningコネクターを備える。