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留守番や家電連携、シャープが「ロボホン」新モデル

歩かない着座タイプもライトモデルとしてラインナップ

 シャープは、小型のロボット「RoBoHoN」(ロボホン)の新モデルを2月27日に発売する。本体価格はLTE/3Gモデル「SR-03M-Y」が18万円(税抜、以下同)、Wi-Fiモデル「SR-04M-Y」が12万円。歩かない着座タイプの「RoBoHoN lite」はWi-Fiモデル「SR-05M-Y」のみで7万9000円。利用には別途クラウドサービス(月額980円)が必要。

ロボホン新モデル

 新モデルで第二世代となったロボホンは、外観デザインなどは従来モデルを継承しながら内部の機能強化を図った。搭載できるアプリは46種類に拡大するが、第1世代でも利用できるなど互換性に配慮されている。コンセプトとして、第一世代モデルは「個人」向けだったところを、第二世代では個人に加えて「家族」でも楽しく利用できるとうたう。

 「RoBoHoN lite」は脚部にモーターを搭載せず二足歩行の機能を省いてコストを抑えたモデル。二足歩行が不要な受付など法人用途でも拡大も見込む。手動で足の向きを変えて立たせることは可能だが、利用時には着座させるよう案内される。二足歩行以外の基本的な仕様は、ほかの第二世代モデルと共通。

新機能

 第二世代のロボホンで新たに搭載される「お留守番」機能により、子供のいる家庭でも活用できるとする。ロボホンが自宅で人物を検知すると、写真を撮影してメールで送信でき、子供の帰宅を確認するといった使い方が可能になる。

 プログラミングツール「ロボリック」が一般向けにも販売され、ロボホンを使ったプログラミング学習が家庭でも利用できるようになる。PCやタブレットのWebブラウザで利用し、ソフトウェアの「ロボリック」の価格は8900円。既存モデルを含めてロボホン全機種が対応する。

 リンクジャパンが展開する別売りの「eRemote mini」(7000円弱)と連携でき、テレビや照明などをロボホンに音声で話しかけ、操作することが可能になっている。

 「ワイヤレス出力」機能をサポートし、ロボホンが撮影した写真などをテレビに映し出すことが可能。第二世代では頭部のプロジェクター機能は省かれた。

 タニタの体組成計と連携し、運動のアドバイスをしてくれる「ヘルスケア」機能が5月から提供される予定。聴きたい曲をリクエストすると伴奏付きで歌ってくれる「ボクと歌お」サービスは6月から月額300円で提供される。

HEMS対応モデル

 「RoBoHoN lite HEMS」(ロボホン ライト ヘムス)として、住宅のエネルギー管理システムと連携できるモデルも用意される。着座タイプの「RoBoHoN lite」(SR-05M-Y)をベースにHEMS連携機能を搭載する。価格はオープン価格で、ロボホン ライトの7万9000円より少し高くなる見込み。

 同モデルは、自宅の太陽光発電システムの状況を音声対話でロボホンが知らせる機能や、発電や蓄電が家庭の電力を賄えている時はバンザイの動作で伝えるなど、ロボホンらしい動作が可能。ECHONET Lite規格に対応した家電・住設機器(エアコンやお湯はり、窓シャッターなど)を操作することもできる。

法人向け

 法人向けには「施設案内」「受付」アプリが新たに用意される。「施設案内」は、予め設定した展示品に近づくと自動的に案内をすることが可能。「受付」は日本語のほか英語、中国語、韓国語に対応する。

 また、英会話教室のアルクでは、子供向けの「アルク Kiddy CAT英語教室」で「RoBoHoN lite」を採用、5月以降、ロボホンと音声対話機能を活用したレッスンを拡大していく。

「家族のロボホン」として進化

 2月18日に開催された発表会で、シャープ IoT HE事業本部 IoTプロダクツ事業統轄部 市場開拓部長の景井美帆氏は「個人だけでなく“家族のロボホン”として進化していきたい。心がワクワクする家族生活を提供したい」と第二世代モデルのコンセプトや意気込みを語った。

 シャープ 専務執行役員 スマートホームグループ長 兼 IoT事業本部長の長谷川祥典氏は、第一世代モデルの販売数は1万2000台で、当初の目標を下回ったとする一方で、右肩上がりで販売数が拡大していることや、クラウドサービスのサブスクリプションモデルにより、今後も収益性は改善していく見通しであることを語った。

 また第一世代モデルは販売数の内訳としてコンシューマー向けが85%、法人向けが15%だったとした。第二世代モデルは、2020年度末までに3万台の販売が目標で、内訳はコンシューマー向け・法人向けがそれぞれ50%としている。