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クアルコム、「Snapdragon 700」シリーズ新設――AI処理を強化、プレミアム機能をより多くの端末に

 クアルコムは、モバイル向け統合チップセット「Snapdragon」の新シリーズ「Snapdragon 700」シリーズを発表した。

 Snapdragonチップセットは、フラッグシップの800番台から、ローエンドの200番台まで、性能別に6つのラインで製品を展開している。7つ目となるSnapdragon 700シリーズは、最上位の800番台と、これまで2番目だった600番台後半のラインの中間に相当し、フラッグシップの性能を一部取り入れたプレミアムクラスという位置づけ。特に中国で拡大している高性能なスマートフォンの需要に対応するものとされている。

 フラッグシップの800番台の最新チップセット「Snapdragon 845」にはAI処理を高速化するための専用チップが搭載されているが、700番台のチップセットもAI処理を強化。マルチコアのQualcomm AI Engineを搭載し、ローカル環境でのAI処理で「Snapdragon 660」と比較して最大2倍の効率化を実現した。

 Kryo CPU、Adreno GPU、Spectra ISPなどを含むヘテロジニアス構成となっており、音声認識やカメラ撮影などで高い性能を発揮するとしている。無線機能としては高速LTEやキャリアWi-Fiとの連携、Bluetooth 5などをサポート。USB-PDとの互換性を備えた高速充電技術「Quick Charge 4」に対応する。

 Snapdragon 700シリーズの最初の商用サンプルは、2018年内にOEMベンダーなどに向けて出荷される。なお、最初の製品の名称が「Snapdragon 700」になるかは未定としている。