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スマートスピーカー市場は2025年に9.2倍にーー富士経済の市場調査

 市場調査、マーケティングリサーチ支援を行っている富士経済は、AI搭載機器、AI活用サービスの国内市場を調査し、スマートスピーカーの市場は2025年度に、2017年度見込み比9.2倍の165億円になるとの予測を公表した。

スマートスピーカーの市場規模予測

 富士経済は、今後拡大するとみられる住宅分野、業務分野、エネルギー分野におけるAI技術を搭載した機器やAI技術を活用したサービスの国内市場を調査。その結果を「住宅・業務・エネルギー分野向け人工知能(AI)・IoT導入実態/市場規模予測調査2017」にまとめている。

 報告書では、専用のAIチップを搭載し、音声認識、自然言語処理、画像認識、映像認識、データ解析などによる機械学習や推論機能を持つ住宅・業務・エネルギー分野向けの機器15品目と、クラウドサービスもしくはローカルシステムでAIプラットフォームを活用しているサービス5品目の市場について調査し、その動向を分析。AI搭載機器は2025年予測で1861億円、2017年見込み比68.9倍、AI活用サービスは2025年予測で169億円、2017年見込み比で169.0倍になるとしている。

 国内のスマートスピーカー市場については、2017年度に立ち上がり、海外企業ではGoogleやAmazon、国内企業ではLINEが発売。そのほかにも年内の発売を予定している企業があるとしている。製品投入が本格化していることから、市場は20万台、18億円が見込まれるとし、2018年度以降も、電機メーカーやオーディオ機器メーカーによる製品開発と市場投入が進み、市場拡大が期待されると予測している。

 スマートスピーカーの利用スタイルとしては、従来のオーディオ機器としての利用に加え、家電操作やオンラインサービスの利用を指摘し、それによってユーザーのすそ野拡大が期待できるとしている。これまでスマートフォンとアクティブスピーカーをワイヤレス接続して音楽鑑賞に利用していたユーザーの、スマートスピーカーへの切り替えも進むとみている。

 また、受付や案内で需要が増加している業務用コミュニケーションロボットの市場は、2017年見込みが8億円、2025年は270億円と予測しており、2017年見込み比で33.8倍になると予測している。