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車外にも4Kモニター搭載、ソニー開発の大型カートにドコモの5Gで映像を伝送する実験
2017年11月2日 18:51
NTTドコモは、ドコモの5Gと、ソニーが開発したニューコンセプトカートを活用して、カートに搭載の4Kモニターに高精細映像をリアルタイムに伝送する共同実験を行う。デモンストレーションは、11月9日~11日に日本科学未来館で開催されるイベントで披露される。
ニューコンセプトカート
ソニーが開発した「ニューコンセプトカート」(New Concept Cart SC-1)は、全長約3mで3名が乗車でき、最大時速19kmで走行できるカート。車内に49インチの4K液晶モニターが1台、車外に43インチ4K液晶モニターが6台搭載されている。AI×ロボティクスの取り組みの一環として、新たな移動体験の提供を目的に開発された車両で、乗員の操作による運転のほか、クラウド経由の遠隔操作による走行にも対応する。
車両の周囲5カ所に35mmフルサイズ Exmor R CMOSセンサーが搭載され、周囲の環境を把握できるようになっている。イメージセンサーの超高感度特性により、液晶ディスプレイを使用して、乗員は夜間でもヘッドライトなしに周囲の状況を視認できる。
ソニー開発の融合現実感(Mixed Reality)技術が搭載され、乗員には、周囲を映し出すモニター上にさまざまな情報が重ねて表示される。ほかにも、イメージセンサーが捉えている映像を解析して、車両の周囲にいる人の属性を判断、車外のモニターで発信する情報を変化させることも可能になっている。
また、車両には超音波センサーや二次元ライダー(LIDAR)が搭載され、クラウド上でのデータの蓄積やディープラーニング、エッジコンピューティングにより、最適な運行や安全な走行をサポートする。
5Gを活用した実験
ドコモの「5Gトライアルサイト」における共同実験では、映像の伝送速度の確認や映像品質の評価を目的として実験が行われる。5Gの高速・大容量・低遅延の特徴を活かして、車両に搭載の4Kディスプレイに対して高画質な映像を伝送し、カート付近にいる通行人に向けて表示する。