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クアルコム、3GPP準拠の「5G」新周波数帯の通信に成功、デュアルVoLTE対応のモデム「Snapdragon X20」も

 米クアルコムは、「5G」の新周波数帯(5G New Radio/5G NR)を用いた通信試験に成功したと発表した。

 「5G NR」での通信試験は、モバイル通信の標準化団体3GPPが定めた仕様に基づいて、世界で初めて行われた。

 チャイナモバイルとの協力のもと、3.3GHz~5.0GHzの周波数帯を利用したプロトタイプによる通信試験を実施。4G LTEよりも大幅に少ない遅延で数ギガビットの通信が可能となることを示したとしている。

下り最大1.2Gbps、デュアルVoLTEに対応「Snapdragon X20 LTEモデム」

 同社はまた、新製品「Snapdragon X20 LTEモデム」を発表した。下り1GHz超のLTEモデムで2代目となる同製品は、LTE UE カテゴリー18をサポートし、下り最大1.2Gbps(理論値)の通信を可能とする。

 免許不要で利用できるアンライセンスドバンドも含め、40以上の周波数帯に対応。下り通信では3キャリアアグリゲーションにて4×4 MIMO、256QAMといった通信技術を同時に利用し、下り最大1.2Gbpsの通信を実現する。上り通信では2キャリアアグリゲーションと64QAMをサポートし、最大150Mbps(理論値)の通信に対応。

 さらに、同社のLTEモデムとして初めて、VoLTEによる同時待ち受け(Dual SIM Dual VoLTE/DSDV)をサポートする。

 「Snapdragon X20 LTEモデム」は、すでにサンプル出荷を開始しており、搭載した製品は2018年前半に登場する見込み。

「Snapdragon 210」でAndroid Thingsをサポート

 ローエンドモデル向けのチップセット「Snapdragon 210」は、今年中IoTデバイス向けのOS「Android Thing」をサポートする。Android Thingへの対応は、LTE通信対応の商用SoCとしては、世界初という。