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レノボ、立体認識「Tango」対応の「PHAB2 Pro」を4万9800円で11月末以降発売
6.4型のSIMフリー・ファブレット
2016年9月27日 10:00
レノボ・ジャパンは、立体認識の“Tango”対応カメラを搭載したAndroid端末「PHAB2 Pro」（ファブツー プロ）を11月下旬以降に発売する。LTEに対応するSIMロックフリーの端末で、同社の直販価格は4万9800円（税抜）。
「PHAB2 Pro」は、2016年6月に米国にて発表、9月からグローバルで販売するとアナウンスされていた端末。Googleと共同開発された3つのカメラやセンサーからなる立体認識技術「Tango」に初めて対応したのが特徴。Googleと共同開発した経緯から、Tangoに対応した端末はレノボが他社に先駆けて提供する形になる。
Tango、正確なAR表示や3Dキャプチャが可能
空間認識技術のTangoは、運動解析、空間記憶、奥行認識の3つの技術を組み合わせたもので、具体的には通常のカメラ、深度カメラ（TOF方式）、モーショントラッキングカメラ（DFOV 166°）の3つのカメラを搭載して実現している。
具体的な利用方法として「Location」「Gaming」「Utilities」の3つの分野が提案されている。「Location」は地下やビル内などでGPSを使用せずに正確な位置情報を提供するもので、あらかじめ作成されたデータとカメラが捉える立体情報をリアルタイムに整合し、正確な案内を行う。
「Gaming」では、地図情報との連携に加えて、カメラで捉える周囲の立体物と整合性をもたせてキャラクターを正確に表示できる。カメラで捉えている実際のドアの影から、敵キャラクターがこちらを窺っているといった表現が可能になる。
「Utilities」は、商品販売などで、画面上に表示する商品をカメラで捉えた部屋や場所に正確に配置できるというもの。家具や大型の商品、カラーバリエーションが豊富な商品などの設置イメージを正確に掴むことが可能になる。またこの機能では、カメラで捉えている物体の立体データを取得する3Dキャプチャも可能になっている。
さまざまな開発者や企業がTango対応アプリを開発中。この中には「塊魂」「のびのびBOY」などを手掛けたゲームデザイナーの高橋慶太氏が制作する「Woorld」なども含まれている。端末からは、現在配信されているTango対応アプリをまとめて確認できる。
大型ディスプレイ、5.1ch録音
「PHAB2 Pro」のディスプレイは6.4インチ（WQHD）と大型で、スマートフォンとタブレットの中間にある“ファブレット”という位置づけ。画素毎に色や輝度を調節し明るい環境でも見やすくするAssertive Displayを搭載する。
撮影のためのメインカメラは1600万画素で、インカメラは800万画素。デュアルカラーLEDフラッシュや0.1秒のオートフォーカス機能を搭載する。
オーディオでは、Dolby Audio Capture 5.1に対応し、5.1chでの録音が可能。3つのマイクで集音し、ノイズキャンセリングも可能。再生ではDolby ATMOSに対応する。
ボディはアルミニウム合金のユニボディで、背面に指紋センサーを搭載している。片手で操作しやすくするユーザーインターフェイスも搭載される。
主な仕様
ディスプレイは6.4インチ、2560×1440ドット（WQHD）のIPS液晶。チップセットはクアルコムの「MSM8976」（Google Tangoエディション）で、1.8GHzのオクタコア。メモリ（RAM）は4GB、ストレージは64GBで、microSDカードスロットを備える。
メインカメラは1600万画素、インカメラは800万画素。
通信速度はLTEで下り最大150Mbps、上り最大50Mbps。対応バンドはFDD-LTEがバンド1/3/5/8、TD-LTEがバンド38/40。W-CDMAがバンド1/5/8。SIMカードスロットはnanoSIMカードが2つ搭載され、片方はmicroSDカードとの排他利用。DSDSには非対応。
無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/ac。Bluetooth 4.0をサポートする。スピーカーはモノラル。パッケージにはJBLブランドのイヤホンが同梱される。外部端子はmicroUSB。IPX2の防滴機能を備える。OSはAndroid 6.0。
内蔵バッテリーは4050mAh。連続使用時間は約24時間。大きさは約88.57×179.83×6.96（最厚部10.7）mm、重さは約259g。ボディカラーはガンメタルグレー、シャンパンゴールドの2種類。