石野純也の「スマホとお金」
15日発売「Nothing Phone (3a) Lite」は楽天モバイルなら3万円台、「CMF」や「(3)」とどう違う?
2026年1月15日 00:00
Nothing Technologyは、1月15日にNothingブランドとして初となるエントリーモデルの「Nothing Phone(3a)Lite」を発売します。
2025年に楽天モバイルと提携し、同社での取り扱いが始まって以降、Nothingは日本市場で積極的にラインアップを拡充。価格帯も広がり、徐々にその評価を高めています。Nothing Phone(3a)Liteは、そんなNothingが送り出すもっともコスパの高い1台です。
一方で、廉価モデルには「Nothing Phone(3a)」があったり、サブブランドとして展開する「CMF Phone 2 Pro」もスペックが似ていたりと、バリエーションが広がったがゆえに、ラインアップが少々分かりづらくなり始めているのも事実。
そこで、Nothing Phone(3a)の発売に合わせて、改めて同社のラインアップを整理しながら、同機の特徴を解説していきます。
ハイエンド~エントリーまでそろったラインアップ、デザインはNothing Phone(3)で刷新
スタートアップとして新規参入したNothingですが、今や、スマホも3世代目。「Nothing Phone」の後に続く番号は、その世代を表しています。フラッグシップモデルは、昨年8月に登場した「Nothing Phone(3)」。チップセットにSnapdragon 8s Gen 4を採用したハイエンドモデルで、価格は12万4800円からとなります。
Nothingは、このNothing Phone(3)からデザインを一新しており、それまでの特徴だった背面のLEDライトをなくし、代わりに「Glyphマトリックス」という小型のLEDディスプレイを搭載しています。ライトではなく、ディスプレイに情報を表示することでより視認性を高めています。透明なボディは踏襲しているものの、背面全体が光っていたそれまでのモデルからは大きくテイストを変えました。
少々ややこしいのが、その廉価モデルにあたるNothing Phone(3a)が、第2世代までのデザインを引きずっているところ。発売がNothing Phone(3)より前だったこともありますが、こちらは、カメラの回りに「Glyphインターフェイス」を設けています。どちらかと言えば第2世代を引き継ぎつつ、Nothing Phone(3)のブランドを冠したモデルになっているというわけです。
その意味では、新たに登場するNothing Phone(3a)Liteの方が、より第3世代のNothing Phoneらしいデザインに仕上がっています。背面には控えめな「Glyphライト」が搭載されているものの、意匠やカメラの配置などからは、Nothing Phone(3)らしさが醸し出されています。
ただし、型番の最後にLiteとつくことからも分かるように、この機種はNothing Phone(3a)の下に位置づけられる端末。廉価版を示す「a」よりも、さらに「軽量」ということで、エントリーモデルの役割を担っています。実際、価格にもグラデーションがつけられており、Nothing Phone(3a)は直販価格で5万4800円から。これに対し、Nothing Phone(3a)Liteは4万2800円と、1万2000円安くなっています。
チップセットやカメラの性能を絞ってエントリー化、楽天モバイルでは3万円台前半に
スペック的には、まずチップセットが異なります。Nothing Phone(3a)がクアルコムのSnapdragon 7s Gen 3だったのに対し、Nothing Phone(3a)LiteはメディアテックのDimensity 7300 Pro 5G。カメラも、Nothing Phone(3a)には5000万画素望遠カメラが搭載されていましたが、Liteは代わりに200万画素のマクロカメラになっています。
デザイン的には硬質ガラスを使ったり、Nothing Phone(3)のテイストを踏襲していたりと、エントリーモデルとは思えない仕上がりではあるものの、スペック的にはその名が示すようにNothing Phone(3a)より下。そのぶん、価格を下げてより買いやすくしているという意味では、エントリーモデルの名にふさわしい端末と言えます。
とは言え、1万2000円差だと、あまり大きな違いではないように思えるのも事実。
特にスマホは、3年~4年程度使うもののため、1カ月あたりに換算すると数百円の違いにしかなりません。割賦で買うのが一般的なスマホで、この微妙な価格差だと違いが分かりづらいのも事実です。
こうした事情もあってか、Nothing Phone(3a)Liteは楽天モバイルだと本体価格が3万2890円まで引き下げられており、Nothing Phone(3a)との差がつけられています。
楽天モバイルでは、11月にNothing Phone(3a)も値下げして4万6900円からとなっているため、 どちらもNothingから直接購入するよりおトク 。同社では、回線に紐づかない端末単体販売も行っているため、Nothing Phoneを購入したい人は、検討してみる価値ありと言えるでしょう。ただし、そのおトクさからか、本稿執筆時点では単体販売版は初回入荷分が完売していました。
Nothing Phone(3a)Liteがラインアップに加わったことで、第3世代はハイエンド、ミッドレンジ、エントリーモデルの3つが揃いました。日本では、Nothing Phone(3a)の上位モデルにあたる「Nothing Phone(3a)Pro」の取り扱いがないため、ハイエンドとミッドレンジの間がやや空いている感はありますが、必要な機能、性能と予算に合わせて選びやすいラインアップになった感があります。
CMF Phone 2 Proはエントリー? それともミッド?
ただし、Nothingにはサブブランド的に展開しているCMFブランドがあり、こちらでもスマホが展開されています。現在、こちらは第2世代になっており、日本では2025年7月にCMF Phone 2 Proが発売されました。Nothing Phoneと同様、CMF Phone 2 Proも楽天モバイルで取り扱われています。
CMF Phoneは、Nothingよりも廉価なモデルを展開するブランド。“Pro”と銘打たれてはいるものの、どちらかと言えばエントリーモデル寄りの性能で、価格は直販価格は4万7800円からとなっています。直販価格同士の比較だと、Nothing Phone(3a)Liteとの差は、5000円しかありません。
ベースモデルとも言える「CMF Phone 2」がないため、このようなラインアップになってしまっていますが、CMF Phoneの中での上位モデルがNothing Phoneではエントリーに近い位置づけと考えれば理解しやすいでしょう。チップセットはNothing Phone(3a)Liteと同じDimensity 7300 Pro 5G。5000円高いぶん、CMF Phone 2 Proには5000万画素の望遠カメラが搭載されています。
このCMF Phone 2 Proを含めると、ラインアップは下からNothing Phone(3a)Lite<CMF Phone 2 Pro<Nothing Phone(3a)<Nothing Phone(3)という順番になります。ただ、距離的にはNothing Phone(3a)LiteとCMF Phone 2 Proが非常に近く、その上にNothing Phone(3a)が、さらに大きく間が空いてNothing Phone(3)があるといった形になっています。
もっとも、楽天モバイルでは、CMF Phone 2 Proが4万7800円で販売されているのに対し、先に述べたようにNothing Phone(3a)Liteは3万2890円と破格のプライシングになっています。
CMF Phoneはクラフト感あるデザインになっているほか、3つ目のカメラが望遠といった違いはあるものの、それ以上にNothing Phone(3a)Liteが安く設定され、住み分けができていることが分かります。
Nothingの価格として見るとエントリーが重複しているように思えますが、楽天モバイルだと、どちらかと言えばミッドレンジが手厚くなっており、エントリーモデルとしての役割はNothing Phone(3a)Liteが担っている格好。メーカーとキャリアで、やや販売戦略が異なることが見て取れます。
メーカーとしてラインアップ的には完成した感のあるNothing Phoneですが、CMF Phoneとの住み分けをどうしていくかは今後の課題と言えるかもしれません。
また、先に述べたようにミッドレンジとハイエンドの間が大きく空いており、取りこぼしがあるような印象も受けます。
現状の規模ではフルラインアップの投入は難しいようですが、ここまでそろってくると、やはり全機種投入を期待したいところ。やや硬直化したスマホ市場をかき回す存在として、2026年の動向にも注目しておきたい1社と言えそうです。















