石野純也の「スマホとお金」
「Rakuten最強U-NEXT」と「U-NEXT MOBILE」どっちが得? 無制限・ポイント・繰り越しで比較
2026年1月8日 00:00
25年12月25日に、大台となる1000万回線を突破した楽天モバイル。その原動力と言えるのが、3278円でデータ容量が無制限になる「Rakuten最強プラン」です。10月に開始した、動画配信サービスU-NEXTをセットにした「Rakuten最強U-NEXT」も、2つを合わせた際のお得感があり、契約を伸ばしているといいます。
1000万回線突破のセレモニーで同プランの調子を尋ねられた楽天モバイルの三木谷浩史会長は、「いいですね」とコメント。Rakuten最強プランとは違い、最初から無制限で料金が変動しないことから、同社のARPU(1ユーザーあたりの平均収入)を向上させる効果もあるとされています。
ただ、実はRakuten最強U-NEXTとほぼ同時に、U-NEXT自身もMVNOとして、U-NEXTがセットになったサービスの提供を開始しています。U-NEXT側から見た際には、U-NEXTに楽天モバイル回線かドコモ回線を使ったU-NEXT MOBILEの回線を選択できる立てつけになっていると言えるでしょう。ある意味“最強のライバル”にも見えるU-NEXT MOBILEですが、2つのお得度はどう違うのでしょうか。その詳細を比較しました。
U-NEXTがセットになったRakuten最強U-NEXT、ただしポイントはつかず
まずは、Rakuten最強U-NEXTのおさらいから。Rakuten最強U-NEXTは、Rakuten最強プランの無制限部分とU-NEXTがセットになった料金プランです。通常のRakuten最強プランとは異なり、段階制ではなく無制限一択。データ使用量の大小に関わらず、料金は4378円になります。
割引は、通常のRakuten最強プランと同じ。家族割引で110円、年齢別割引でさらに110円の割引を受けることもできます。「最強家族割」と13歳から22歳までが受けられる「最強青春割」を併用した場合、料金は4158円まで下がります。
通常のRakuten最強プランは、データ使用量が20GBを超えると3278円、上記のように最大まで割引が適用された場合は3058円になりますが、この金額に1100円を足せばRakuten最強U-NEXTになるということです。Rakuten最強プランより価格は高くなってしまうものの、1100円でU-NEXTがついてくるところにメリットを感じる人はいるでしょう。
U-NEXTは、単体で契約すると月額料金が2189円かかるからです。セット価格で安くなるぶんをどちらの割引と見なすかにもよりますが、元々楽天モバイルを利用していた人や、利用を検討していた人にとってはお得であることは間違いなさそうです。ただし、Rakuten最強U-NEXTのU-NEXTには、毎月のポイントがありません。
U-NEXTを単体で契約した際につくポイントは、1200円分。U-NEXTでは、このポイントを使って見放題以外の作品をレンタルしたり、映画のクーポンを発行したりといったことが可能。ポイントを差し引いた実質価格は、989円になり、Rakuten最強プランとRakuten最強U-NEXTの差額よりも安くなります。
毎月、ポイントを有効活用できている人の場合、セット契約がかえって割高になることもあると言えます。ただ、ポイントなしのプランは単体提供されていないため、見放題の作品だけを視聴したい場合にはやはりRakuten最強U-NEXTがお得になります。U-NEXTをどのように活用するかによって、そのメリットが変わってくると言えそうです。
20GBプランがわずか300円!? U-NEXTも新MVNOを立ち上げ
これに対し、U-NEXTが新たに立ち上げたU-NEXT MOBILEは、データ容量20GBのみ。U-NEXTとセットで契約すると、300円のセット割引が適用され、料金は1500円まで下がります。U-NEXT側では、2189円の通常料金がかかるため、2つを合算した金額は3689円になります。データ容量が限られているぶん、料金はRakuten最強プランより安めです。
この場合、U-NEXTは通常契約のものになるため、Rakuten最強U-NEXTのそれとは異なり、1200円分のポイントも付与されます。カギになるのが、このポイントの使い道。U-NEXT MOBILEの料金には、このポイントを充当することができ、すべて割引に使った場合の料金はなんと300円まで下がります。
このケースだと、U-NEXTには通常料金の2189円がそのままかかる一方で、U-NEXT MOBILE側はわずか300円のみとなり、合計金額は2489円まで下がります。ポイントを他のサービスに使えなくなるのは難点ではあるものの、20GBプランのモバイル回線が300円になるのは破格と言っていいでしょう。
Rakuten最強U-NEXTは、楽天モバイル側からの視点だと、1100円でU-NEXTを追加できる形になりますが、逆に、U-NEXTを起点にすると、2189円で使い放題の楽天モバイル回線を追加できると見なすことができます。U-NEXTのユーザーは、300円で20GBのU-NEXT MOBILEか、2189円で使い放題の楽天モバイルを選択することが可能というわけです。
U-NEXT MOBILEはMVNOのため、ドコモ回線そのままというわけにはいかず、一部時間帯の速度がドコモとの接続点の帯域に左右されてしまう形にはなりますが、エリアの広さはドコモと同等。また、データ容量が余った場合には最大100GBまで「永久繰り越し」が適用されるため、無駄なく利用できます。無制限まではいらないものの、それなりの容量を安く使いたいという人にとっては、破格のサービス。楽天モバイルにとって、提携先が最強のライバルになっている構図です。
オンライン&eSIM限定のU-NEXT MOBILE、店舗対応のy.u mobileも
ただし、U-NEXT MOBILEは、かなりサービスを削ぎ落としてコストをカットしている側面があります。この点は、最後発ながら4大キャリアの一角にまで成長した楽天モバイルとの大きな違いと言っていいでしょう。他のMVNOと同様にはなりますが、U-NEXT MOBILEには楽天モバイルのようなショップはなく、契約はオンラインに限定されています。
また、SIMカードも物理SIMの選択肢はなく、eSIM一択になります。対応端末を持っていない場合や、端末故障時などの再発行の手間を嫌うユーザーにとっては、この部分がハードルになりそうです。オンラインサービスであるU-NEXTとの相性はいいとは思いますが、楽天モバイルのような選択肢がない点には注意が必要です。
現状では端末の販売も行っていないため、キャリアや一部大手MVNOのように、機種変更をする際にも、自らオープンマーケット向けの端末を吟味しなければなりません。ケータイ Watchの読者にはあまり困る人はいなさそうではありますが(笑)、端末流通の9割程度がキャリアの契約に紐づいていることを踏まえると、やや玄人向けのMVNOと言えそうです。
U-NEXT側がセットプランとしてプッシュしているのは楽天モバイルとU-NEXT MOBILEの2つに絞られている一方で、U-NEXTの親会社であるU-NEXT HOLDINGSは、傘下にヤマダホールディングスとともに設立したy.u mobileを擁しています。このy.u mobileでも、U-NEXTがセットになった料金プランを展開中。U-NEXT MOBILEのように、セットプランに特化しているわけではないものの、選択肢の1つとして検討してもいいでしょう。
単身で契約できる「シングルU-NEXT」は、20GBで2970円。U-NEXTのポイントもつき、なおかつそのポイントを使って10GBをチャージすることもできます。2970円で30GBプランとして利用できるというわけです。U-NEXT MOBILEは20GBで2489円、Rakuten最強U-NEXTは4378円で、ちょうどその間に30GBで2970円のy.u mobileが割って入る形になります。
y.u mobileは、ヤマダデンキでの店頭販売を行っており、物理SIMにも対応しているため、U-NEXT MOBILEではハードルが高いと思った人にも向いたMVNOと言えるかもしれません。また、ここでは詳細を割愛しますが、y.u mobileには家族で複数回線を契約すると料金がさらに安くなる「シェアU-NEXT」というプランも用意されています。
いずれも、Rakuten最強U-NEXTのように、データ容量を気にせず通信できるわけではありませんが、映像サービスと通信のセットで料金を抑えたい人にはいい料金プラン。無制限が必要なほどデータ通信しない人や、エリア的にドコモ回線の方がいいという人は、こちらを検討してみるのも手と言えそうです。










