本日の一品
5年出遅れて導入したpovo、週30分のための2枚目のSIM
2026年10月26日 00:00
目に見えないソフトや無線を、心の底からは信用していない昭和な筆者である。できればBluetoothよりUSBケーブル、Wi-FiよりEthernet。
そんな筆者も、昨年ピラミッドを見にエジプトへ出かけた際、欲しかった青いNothing Phone (3a)に人生初のeSIMを導入した。カードを差さずに回線を追加でき、現地でも快適だったのだから、食わず嫌いもほどほどにすべきだ。
今回はメインのGalaxy Z Fold7にもeSIMを追加した。選んだのは2021年9月に始まり、今年5周年を迎えた「povo2.0」だ。名前だけは知っていたが、使うのは初めて。5年出遅れた筆者の背中を押したのは、壮大な通信戦略でも最新技術でもなく、毎週通う整形外科だった。
座り仕事の多い筆者は大学生のころから腰痛持ちだ。数年前の再発以来、近所の整形外科で毎週、マシンによる腰椎の牽引治療を受けている。
困るのは3階の治療室で、物理SIMのahamoがほとんど使えないことだ。アンテナ表示はおおむね1本以下。機内モードを往復しても、少し改善するのは30秒ほどで、再び通信が止まったようになる。
Galaxy Z Fold7は2回線を使える。ならば別の通信網を足せばよい。友人に薦められたのが、au回線を使うpovo2.0だった。LOOI用に買った中古Pixel 6で先に試し、続いてGalaxy Z Fold7にも導入した。
折よく見つけたのが5周年記念の「0.5GB・24時間・5円」。2026年10月末まで、データ専用プランの新規登録時に初回限定で買えるお試しだ。5年間動かなかった筆者が5円で動く。マーケティング担当者には喜ばれそうである。
基本料は0円。必要な容量や期間をアプリで購入して足すのが「トッピング」だ。ラーメンの具材のように、自分の用途に合わせて選ぶ。Pixel 6でSPEEDTESTを実行すると、下り65.1Mbps、上り6.19Mbps。このときの上りは控えめだったが、筆者の用途には十分だった。
ところが容量を使い切るか期限が切れると、最大128kbpsに制限される。低速時の実測は下り0.14Mbps、上り0.09Mbps。300bpsの音響カップラー(黒電話の受話器をはめ込んで通信する機器)から2400bps、56Kモデム、ISDN、PHS Data、ADSLまで全て経験した筆者には、128kbpsは懐かしい数字だ。
単純な速度比較なら300bpsの約427倍、56kbpsの約2.3倍、ISDNの64kbps回線2本分に相当する。しかし昔の文字中心の通信と、画像だらけの今のSNSでは荷物が違う。数字だけ昔に戻っても、快適さまでは戻らない。
欲しいのは週1回、30分ほどのSNS、メール、ウェブ検索だけだ。そこで発見したのが「1GB・180日間・1260円」。毎月1GBではなく、半年近くかけて合計1GBを使う超変態的トッピングだ。大容量を安く買う競争とは別方向で、256%筆者向きである。購入後すぐ使えるのもありがたい。
治療室で回線を切り替えると、ahamoでは止まっていた通信がpovoでは快調に進む。アンテナの本数だけで性能は決まらないが、使い勝手の差は明白だった。まだ2回の利用とはいえ、毎週の困りごとを解消した価値は大きい。
使用量は10月14日が0.03GB、21日が0.02GB。多めに1回0.03GBと見積もっても、容量だけなら30回以上使える。180日間は約26週なので、このペースなら期限まで足りる計算だ。
もちろん2回だけの試算だが、やっぱり筆者のためのトッピングなのかもしれない。なお、基本料0円でも永久放置はできず、有料トッピングの期限終了後180日間、購入などがなければ利用停止の対象となる。
現在、筆者はメイン機と4台のサブ機を並行して使っている。かつて海外では空港や街で現地SIMを買っていたが、面倒になって夫婦でahamoを選んだ。海外で何度も助けられた回線に、東京都区内のいつもの場所で困るとは思わなかった。
povoには感謝しているが、全面移行するとなると海外利用も含めた筆者の条件に合わない。KDDIのほかのプランも調べたが、乗り換えたい答えには出会えなかった。
当面はahamoを主役に、週30分だけpovoに助けてもらう。ひとつの会社に全部を求めるより、複数キャリアの得意な場所と料金を組み合わせる。それが今のスマホ時代に合った、利用者側の戦術なのかもしれない。
| 商品名 | 価格 | 販売元 |
|---|---|---|
| povo2.0 データ追加1GB(180日間) | 1260円 | KDDI |









