本日の一品
充電ケースのマイクはどうやって使う? “聴く”だけじゃないNothingの「Ear (3)」
2025年12月10日 00:00
Nothingが9月25日に発売したワイヤレスイヤホン「Ear (3)」を、Nothing Japanから借りて使ってみました。
Nothingは2021年に初のプロダクトとして、Nothing ear (1)をリリースしましたが、Ear (3)はそれを継承するモデル。Nothingの象徴と言えるシースルーデザインも受け継がれています。
従来モデルとの違いは、イヤホン内部のアンテナや充電ケースにアルミが採用され、メタリック感が強くなったこと。好みにもよるでしょうが、高級感が増したように感じました。
イヤホンはカナル型で、4サイズのイヤーピースを同梱。自分の耳にピッタリ合うピースを選ぶためのテストも用意されています。
ケースには「TALK」と書かれたボタンが搭載されています。ケースに搭載されたマイクを起動するためのボタンですが、どうやって使うのかは後述します。
最も気になるのは音質ですよね。筆者はNothingのPhone (3)と接続し、主に「YouTube Music」と「Spotify」の音楽を聴いてみました。
デフォルトで聴いたところ、雑味はないものの、やや乾いた音質と感じました。筆者が普段愛用しているアップルのAirPods Pro 2に比べると、音に厚みがないというか……。Nothingのプレスリリースには、12mmのダイナミックドライバーによって音質が向上したとアピールされていたのですが、進化は小幅と感じたのが本音。筆者は、このEar (3)の前に、オーバーイヤー型のHeadphone (1)を借りて、それが期待していた以上にいい音だったので、Ear (3)が物足りなく感じたのかもしれません。
しかし、Nothingのワイヤレスイヤホンは、「Nothing X」アプリのイコライザー機能で音質を細かく調整できます。これを使うことで、好みの音質に押し上げることができました。筆者のように、物足りなく感じた場合は、自分好みの音質にカスタマイズすることをおすすめします。
アクティブノイズキャンセリング(以下、ANC)は3段階の切り替えと自動の「アダプティブ」に設定可能。ANCは600ミリ秒ごとに周囲の環境を確認して、雑音を相殺するとのこと。電車に乗っているときに試してみたところ、ANCの性能がかなり高いと感じました。
外音取り込みモードも用意されています。デフォルトではイヤホンのステムを1秒ほどつまむことで切り替えられます。例えば、ANCから外音取り込みに切り替えると「ハァ~」という囁き声が聴こえるなど、わかりやすい演出が施されています。
充電ケースに搭載されたマイクは「スーパーマイク」と呼びます。通話中に「TALK」ボタンを押すと、スーパーマイクに切り替わり、雑音が軽減されたクリアな音質で通話できる趣向。実際に使ってみると、イヤホンに搭載されたマイクでハンズフリーで話す場合よりも、相手には明瞭な声で聴こえたようです。自分も聴き手になってみましたが、音質は段違い。ラジオが鳴っている場所から電話をかけてもらったのですが、ラジオの音声はほとんど聴こえませんでした。
Nothingの「Essential Space」に対応するスマホと接続している場合は、スーパーマイクでボイスメモを録音することも可能。記録しておきたいことがあった場合に、充電ケースを取り出して、素早くクリアな音声で録音できるわけです。
筆者はこれまで充電ケースはバッグに入れて持ち歩くことが多かったのですが、Ear (3)の充電ケースは、すぐに取り出せるようにポケットに入れておくのがよさそうです。
連続再生時間はANCオンで最大5.5時間(充電ケース使用で最長22時間)、ANCオフで最大10時間(充電ケース使用で最長38時間)とのこと。実際に電池持ちはよく、外出時に電池が切れる心配はほぼなさそうです。10分で最長10時間分の電池を充電できるのも魅力。ワイヤレス充電にも対応しています。
Nothingのデバイスは、デザインに惹かれて欲しくなる人が多いのでは? Ear (3)はかっこいい外観だけでなく、スーパーマイクという便利な新機能を追加し、基本性能の底上げも図られた印象です。個人的にも欲しくなりました。
| 製品名 | 発売元 | 実売価格 |
|---|---|---|
| Ear (3) | Nothing Technology | 2万5800円 |













