本日の一品

この冬はお家でもお外でもスタイリッシュなUSBカイロと過ごそう

 USB給電によるUSBカイロがいつ頃から市場に普及しだしたのか、ほとんど覚えてはいないが、発売されて即購入した記憶はある。当時我が家には超早起きでお天気には余り影響されず長時間・長距離散歩の大好きな愛犬ボビーがいて、季節を問わず早いときは朝の5時頃から2~3時間の散歩が毎日だった。

 夏の季節は快適な朝5時だが、11月末を過ぎ3月末頃までは極めて寒くおまけに雨が降ると、それはもう最悪の散歩環境というのが実感だ。そんな時に一番メリットを感じたのは従来のアナログ系カイロに対して比較的早く暖かくなるUSBカイロだった。

 確か最初の頃に、何度か買い替えて愛用していたのは、エネループバッテリー内蔵のUSBタイプではない専用ACアダプタを使うレガシーなタイプだった。その何年か後、USBポート付きでスマホにも給電できて便利そうな多機能モデルも登場した。

 速攻で飛びついて購入したのは良かったのだが、その多くはUSBモバイルバッテリーをそのまま電源ショートさせて発熱するようなイメージ。熱すぎたり逆に温すぎたりが多かった。USBモバイルバッテリーとしての機能はさほど問題にはならなかったが、ことカイロという観点ではとても満足できるモノではなかった。

 それは機能的なモノだけではなく、インダストリアルデザイン的にもほとんど、USBモバイルバッテリーそのものというデザインのモノも多く、女性が買って使おうという雰囲気はなかった。デザイン的にはレガシーなエネループタイプから逆行したイメージだ。元がUSBモバイルバッテリーなのでしょうがないと言えばそれまでだ。

 今回ご紹介する「USBモバイルバッテリーにもなるHand Warmer(ハンドウォーマー:SM-HW23)」は、本体はアルミニウムだがABS樹脂でマットな表面処理を施しオフなカラーリングが”Fava Bean”(そら豆)の様なデザインとマッチしてパッケージと共になかなかおしゃれだ。

 なので、ネーミングにも素っ気ない”USBカイロ”や”ハンドウォーマ”、単なる製品番号だけではなく、何かもっとプリティなニックネームが必要だろう。今回の本誌の紹介では敢えてダサく「そら豆くん」と呼ぶことにする。

 従来の多くのUSBカイロは、高低2段階の温度調整や中には数段レベルで細かく調整できる製品も多いが、そら豆くんは無段階。従来の温度段階で言うと一般的には中高にあたる50度に決め打ちだ。

 そら豆くんの同梱物は、本体、マルチUSBケーブル、ストラップ、そして収納ポーチの4点だ。面倒な温度調整することなく収納ポーチの脱着で十分だ。

 そら豆くんの外形寸法は、標準サイズの腕時計と比較してみると、凡その感覚はつかめると思うが77x23x114mm 重量120gとスリムで軽量だ。付属の”マルチUSBケーブル”は、そら豆くんに外部のUSB-ACアダプタや、USBモバイルバッテリーから充電したり、逆にバッテリ残量が少なくなってきたスマホ等に給電する為の専用三つ又ケーブルだ。

 マルチUSBケーブルは、充電・給電の何れの場合でも、常時そら豆くんに繋ぐUSB Type-Cプラグ、そら豆くん本体を外部から充電する為のType-Aプラグ(Male)、スマホに給電する為の中継用Type-Aポート(Female)の3つのプラグが付いている。

 そら豆くんの内蔵リチウム電池(3.7V 4000mAh)への充電は、付属のマルチUSBケーブルを使わずに、市販の一般的なUSBケーブルやUSBモバイルバッテリーでも問題ない場合が多い。

 しかし、筆者の愛用している大型のSHARGEEKのSTORM2だけは一切の給電ができなかった。基本的には付属のマルチUSBケーブルを使用するのが無難かもしれない。

 そら豆くんの満充電には、DC 5V/2Aで約4時間半ほど必要だ。充電が終われば、そら豆くんの側面にあるオーバル形の電源オンオフボタンを早く2度押しすると、ヒートアップが始まる。なんとほんの5秒もしないうちに暖かくなってくるのは超便利で素晴らしい。

 動作中は側面のインディケータランプが白に近い見る角度によっては明るい青色に光るようだ。そら豆くんのパワーオフは、先ほどの電源オンオフボタンを1回だけ押すと即座にパワーオフとなる。操作系はシンプルで分かりやすい。

 ユーザにとって、USBカイロの重要な点は幾つかあるが、コンパクトな外観と劣らず重要なのは前述した暖かくなるまでに必要な時間と連続使用時間だ。取説内のスペック表には、そら豆くんの連続使用時間は室温26℃の時に約3.5時間と記述されている。

 現在、我が家でそら豆くんをほぼ毎日アウトドア環境で愛用しているのは、筆者の妻なので実際の使い勝手をいろいろ聞いてみたところ、原稿執筆時の外気温10度前後でも確実に3.5時間は使えているとのことだった。実感はもう少し長く使えているようだった。

 さて続いてそら豆くんのサブ機能だが、バッテリー残量が乏しくなってきたスマホへの充電機能を見てみよう。充電には必ず付属のマルチUSBケーブルを使用することが前提だ。充電中はそら豆くんの側面のインディケータランプが濃い青色に点灯する。

 前述したようにマルチUSBケーブルの3個の接続端子の内Type-Aポート(Female)にスマホのUSBケーブルを接続する。そして、そら豆くんのType-CポートにマルチUSBケーブルのType-Cプラグを接続。Type-Aプラグ(Male)は開放で何も接続しない。
 以上の接続で自動的にそら豆くんの内蔵リチウム電池からスマホへの給電(充電)が開始される。

 管理の悪い筆者はスマホに付属のUSBケーブルの殆どが行方不明状態だ。またB級品中古品で買ったスマホ等は、USBケーブルの付属していないモノも多い。それでも普段は問題なく家中に転がっている市販のUSBケーブルでも、データ転送は別にして充電はほとんどできていたので気にも留めなかった。

 今回、それらを実際にスマホとマルチUSBケーブルのType-Aポート(Female)の間を繋ぐケーブルに使用してみたが、かなりの確率で充電不可となった。スマホ給電に1m近い長いケーブルは使いたくなかったので、家中探して充電に使える短いケーブルを2本だけ見つけた。

 何でもテスターでチェックしてみたところ、充電は可能で同様スペックに思える。実際に充電をやってみると、充電速度にかなりの開きがあったので驚いた。

 何本かのUSBケーブルを繋ぎ変えて充電時間をチェックしてみた所、最も速いタイプだと筆者のメインスマホであるGalaxy s24 ultraの内蔵バッテリを25%→100%まで充電するのに約1時間40分だった。スマホ充電には使用するUSBケーブルによって可否や速度差がありそうだ。

 そら豆くんはテクノロジー製品ではなく、純粋に誰が持って使っても極めてナチュラルなハンドウォーマーだ。まだまだ始まったばかりの冬だが、今季の冬には家族中で便利に使える冬の一品として推奨したい。

商品購入価格
Hand Warmer(ハンドウォーマー:SM-HW23)グレー(ベージュもあり)smaly公式ショップ3278円