本日の一品
1万円台ながら満足度が高い「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」
2023年9月21日 00:00
8月28日に発売されたファーウェイのスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT Special Edition」を使ってみました。
筆者は、2022年に発売された「HUAWEI WATCH FIT 2」を一時期使っていました。安いのに機能が充実していて気に入っていたのですが、Special EditionはFIT 2の後継ではないとのこと。FIT 2が2万680万円で、Special Editionが1万4080万円なので、ワンランク下のモデルと言っていいでしょう。ちなみに、Special Editionの下には今年5月に発売された「HUAWEI Band 8」(8580円)というモデルがあります。
FIT 2は画面サイズが1.74インチと最も大きく、GPSを内蔵し、Bluetooth通話にも対応。Special Editionは1.64インチで、GPSは内蔵していますが、Bluetooth通話には非対応。そして、Band 8は1.47インチと画面は小さめで、GPSにもBluetooth通話にも対応していません。Special Editionは格安ながら、大きな画面とGPS搭載がアドバンテージと言っていいでしょう。
筆者が実際にSpecial Edition使って気に入ったポイントは3つあります。
- 1. 画面が見やすく、文字盤のカスタマイズも楽しめる
- 2. 腕に巻いているだけで健康状態をチェックできる
- 3. スマホを持たずに走行・歩行ルートを記録できる
それぞれについて詳しく述べていきます。
1.画面が見やすく、文字盤のカスタマイズも楽しめる
1.64インチの有機ディスプレイは日光下でも見やすく、通知のチェックや、ワークアウト中のデータの確認なども支障なく行えました。ディスプレイが小さいウォッチはタッチ操作がしづらかったり、操作ミスを起こしやすかったりするのですが、Special Editionの画面はスムーズに操作できました。
右側面に物理ボタンがあり、メニューを表示させたり、ホーム画面に戻したりできます。ファーウェイのスマートウォッチやスマートバンドは全てサイドボタンを搭載していますが、やはりサイドボタンはあったほうがより、スピーディーに操作できるように思います。
文字盤は10種類がプリセットされていて、文字盤によってはコンプリケーションをカスタマイズできます。さらに、「HUAWEI ヘルスケア」アプリで好みの文字盤デザインをダウンロードして、ウォッチにインストールすることも可能。有料のものを含めると、1万種類以上のデザインから選べるそうです。されど、個人的にはプリセットのものだけで満足できそうです。デザインを選ぶほうが大変そうで……。
使っていて気に入ったのは常時表示機能。初期設定では画面を見ないときは自動で消灯しますが、設定で「常時表示」をオンにすると、画面を消灯しても、黒地に時刻などが白く表示される省電力の画面になります。常時表示画面も文字盤デザインに即したものになるので、それも踏まえてデザインを選ぶとよさそうです。
2.腕に巻いているだけで健康状態をチェックできる
今や、どのスマートウォッチでも心拍数、血中酸素レベル、睡眠などをモニタリングできますが、ファーウェイのスマートウォッチは測定結果を「HUAWEI ヘルスケア」アプリをまとめて管理でき、見やすいことが利点。
たとえば「睡眠」は、100点満点で採点され、睡眠の深さの推移がグラフで表示される機能もあります。
ストレス値をチェックする機能もあり、ユーザーが静止しているときに自動で測定されます。
心拍数と血中酸素レベルのモニタリングには、光学式心拍センサーと、ファーウェイ独自の「HUAWEI TruSeen 5.0」という技術が用いられています。 睡眠には「HUAWEI TruSleep 3.0」が用いられています。バージョンが上がるごとに精度が向上しており、ファーウェイによると「2021年11月に発売されたHUAWEI WATCH FIT newと比べて、モニタリング精度が10%向上している」とのこと。
心拍数が著しく上昇したり、下降したり血中酸素レベルが著しく低下したりした場合に、アラートが表示される機能も備えています。健康状態に留意すべき世代にも役立ちそうです。
3.スマホを持たずに走行・歩行ルートを記録できる
ワークアウトモードはランニング、ウォーキング、サイクリングなど、日常的によく使うものがプリセットされています。「カスタマイズ」から、さらに多くのスポーツを選択して、メニューに追加することも可能。100以上のワークアウトから選択でき「自由トレーニング」もあるので、誰でも日常的に役立てることができるでしょう。ユーザーが継続して歩いたり、走ったりしていることを検出して、ワークアウトモードの起動に導いてくれる機能も付いています。
大きなメリットは、やはりGPSを搭載していること。屋外でのワークアウト時に位置情報を取得し、ルートを記録することができます。格安のスマートウォッチはGPS非搭載のものが多く、ルートを記録するにはペアリングしたスマホを持っている必要があります。Special Editionは1万円台ながら、GPSを内蔵しているので、スマホを持たずに位置情報を記録できます。
ウォーキングをする際に試してみたところ、位置情報の特定には少し時間がかかりました。といっても5~10秒程度で、建物から離れた見通しが良い場所のほうがスピーディーに特定できるようです。
「HUAWEI ヘルスケア」アプリには、ランニングやウォーキングのルートを動画で振り返る「ダイナミック追跡」という機能があります。見るだけでも楽しく、運動を続けるモチベーションにもなりそうです。
iPhoneとAndroidでは使える機能が若干異なる
HUAWEI WATCH FIT Special Editionは、Android 6.0以降とiOS 9.0以降に対応しています。筆者はiPhone 14 Pro(iOS 16.6)とペアリングさせて使っていますが、AndroidとiOSでは対応機能に若干違いがあるようです。
たとえば、Androidには電話を着信した際に簡易メッセージを返信できる機能がありますが、iPhoneは非対応。また、Androidでは、着ている服などを撮影して、それに合う文字盤が自動で生成される機能がありますが、これもiPhoneでは利用できません。しかし、カメラのリモートシャッターとして使える機能はiOSのみに対応しています。
なお、筆者はファーウェイ製の「HUAWEI Mate30 Pro」というスマホを持っているので、それとペアリングしてみたところ、全ての機能を利用できました。カメラのリモートシャッターは、iPhoneではカメラアプリを起動させておく必要がありますが、Mate30 Proではウォッチの操作でカメリアプリを起動することもできました。おそらく、ファーウェイのスマホと組み合わせて使うのが理想的なのでしょうね。ですが、iPhoneでも基本的な機能はフルに使えました。
電池持ちは「通常使用で約9日間、ヘビーユースで約6日間」 とのことですが、筆者が使った印象も同じで、フル充電から1週間ほどで残量がピンチになりました。週に1~2回の充電で使えると考えていいでしょう。
HUAWEI WATCH FIT Special Editionは、スマートウォッチとして必要十分な機能を備えた、格安ながら堅実なモデルという印象。コスパを重視するが「画面は大きく見やすいほうがいい」という人におすすめしたいです。
製品名 | 発売元 | 実売価格 |
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HUAWEI WATCH FIT Special Edition | ファーウェイ・ジャパン | 1万2800円 |