本日の一品
炎天下の動画撮影にも効果的なBlack Shark FunCooler 3 Pro
2023年7月10日 00:00
一昨年、手に入れたばかりの初代のLeitz Phone 1を使って真夏のお昼間に近所の神社で撮影していた。何と静止画を数枚撮影していたところ画面に”本体温度の上昇の為にカメラを終了します”という一方的なメッセージが出て撮影を断念せざるを得なかったことが何度かあった。
筆者は特にCPUやSoCをこき使うグラフィカルなゲームのヘビーユーザーではない。しかしペルチェ素子の冷却ファンには以前から強い興味があった。大きな面積のペルチェ素子採用の冷却ファンが盛夏の屋外でのスマホ写真撮影にどの程度有効かを知りたかったので今回は速攻で手に入れてみた。
今回ご紹介するのは世界的なゲーミングスマホの雄であるブラックシャーク社のスマホ用冷却ファン「Black Shark FunCooler 3 Pro」だ。パッケージの同梱品はるBlack Shark FunCooler 3 Pro本体と取説、専用アプリのダウンロードQRカードとUSBケーブルの4点だ。
Black Shark FunCooler 3 Proのサイズは60x50x85㎜、重さは実測で113g。収納式クリップを採用しAndroid及びiOSの幅67~88mmのスマホにフィットする。駆動は5VのUSB電源が必要。20Wのパワフルな超高速冷却が特徴だ。
Black Shark FunCooler 3 Proは本体に大きな面積のペルチェ素子を採用。7枚羽根の高速で静音なファン、超大型熱電コントローラ、加えて17枚のヒートシンクを搭載している。その冷却効果は前世代モデルより70%も向上しているとのことだ。Bluetooth無線を介して後述するスマホ専用アプリによりカスタマイズやインテリジェントな自動運転が可能となる。
今回も冷却ファンに関して超初心者の筆者はまずスマホの発熱や温度に関して興味があったので少しだけ調べてみた。使ったのは筆者のメインスマホであるGalaxy Z Fold 4、moto g5j、Leitz Phone 2、Redmi Note 10 Pro等数台だ。全てのスマホに内部温度の記録、表示アプリを導入した。
何れのスマホも内部の温度が最も上昇するのは充電時だ。昨今の急チャー(急速充電)ならその変化も顕著だ。しかし普通に充電だけをしている時にまず40度を超えることはなかった。実際に充放電を7回ほどやってみてその履歴を見てみたがせいぜい30度近辺と言うのが一般的な数値だった。もちろん各スマホメーカーのバッテリー特性やCPUやSOCの差にも少なからず左右される。
とは言っても今回のBlack Shark FunCooler 3 Proの冷却能力を少しでも知る為には無理矢理スマホ内部の温度を上げてやる必要がある。地球を挙げてのSDGs流行りの昨今じゃ考えられない暴挙の様にも思えるがここは我慢してやってみた。一般的な使い方ではスマホの内部温度を急激に上昇させるには充電と同時に動画再生だ。そしてそれより無駄に効果的なのは充電と同時に行う動画撮影だと分かった。
しかしスマホへの充電操作と動画撮影の両方を同時にやってもスマホ内部の温度上昇はせいぜい40度を少し超えるあたりで止まってしまう。普通のスマホを使って想定内のことを同時に行っても決して45度を超えることはなかった。そして操作を中断するとスマホ内部温度も室温に向かってゆっくりと下降して行く。
さておおよそのスマホ内部温度と操作や環境との関係が理解できたので話を元に戻してBlack Shark FunCooler 3 Proのスマホ専用アプリをダウンロードして導入してみた。”装備箱”と名付けられたスマホアプリはBluetooth無線でBlack Shark FunCooler 3 Proと連携し冷却の為の動作をマニュアルモード、インテリジェントオートモードを切り替えたり、Black Shark FunCooler 3 Proに内蔵されたカラフルに光るLEDライトの効果設定を簡単に行える。
ゲーマーではない門外漢の筆者はスマホにとってどの程度の温度上昇が影響あるのか全く理解できていない。今回はやっと充電と動画撮影の同時進行を行えばいずれのスマホでも40度を超えることが分かった。
しかしOSから叱られる警告温度である45度を超えることはまずない。そこで今回は筆者のアプリテスト専用スマホであるRedmi Note 10 Proに犠牲になってもらって7月初めの南向きテラスの縁で短時間だが日干しにしてみた。
さすがにお天道様のパワーは凄まじく1時間ほどでスマホ内部の温度は45度を超えた。実際のスマホ内部の温度測定はGoogle Playにある無料アプリを4つほど使って同時に測定してみたところ4つのアプリとも45度近辺を表示した。またスマホからは念願の”発熱:デバイスの温度が高くなっています。モバイルデータ、Wi-Fiホットスポット、GPS、およびカメラが制限されます。”とのお約束の警告も表示された。
4つのアプリがほぼ同じような測定値を表示しているのでその数値はある程度正しいと予測せざるを得ない。たぶんいずれのアプリもGoogle社から提供されているスマホ内部温度を取る為のAPIをつかっているのかもしれない。
暇だったので午後からスマホ日干しの第二ラウンドをやってみた。外気温も午前中より相当上がっていたかもしれないが何とスマホ内部の温度が過去最高の52.7度を新記録を樹立した。いよいよ通常の操作環境では何をしても到達不能に思える理想的最悪な最高温度に辿り着いた。
この時とばかりBlack Shark FunCooler 3 Proを取り出し少し日焼けした感じのするRedmi Note 10 Proの背面にBlack Shark FunCooler 3 Proのペルチェ素子面をピッタリと当たるように装着した。急激な冷却による内部の結露も心配だったので効果のほどは別にして”インテリジェントオートモード”で冷却運転を開始。モードが効いたのか効かなかったのかは不明だがRedmi Note 10 Proは今も元気に動作している。
Black Shark FunCooler 3 Proを使っての冷却を開始して36分後、冷却スタート前になんと52.7度もあったスマホ内部の温度が29.5度まで28度も下降してそのままの温度をしばらくキープした。たった1回の冷却テストだがBlack Shark FunCooler 3 Proの冷却能力はかなりの実力だ。
ただ夏の暑い屋外で充電しながらゲームをして測定、強制冷却をしたわけではないのでこのBlack Shark FunCooler 3 Proの冷却能力が何処までゲーム環境で有効なのかは筆者は断言できない。ただ普通では想定できない50度超えのスマホの内部温度がたった30分ほどで室温に近い30度以下まで冷却できたことは事実だ。
ゲーミングのイメージなら、ポケットにモバイルバッテリーを入れて引き出したUSBケーブルのプラグをBlack Shark FunCooler 3 Proに挿してインテリジェントオートモードでドライブする感じだろう。筆者の場合は今愛用中のLeitz Phone 2で屋外で撮影する時に同様のスタイルで活用する計画だった。
そして今のところは一昨年の様にスマホに叱られるという事態には至っていない……と思っていた矢先に近所で開催中の朝顔祭りにLeitz Phone 2を持ち出して写真を撮影中にスマホ内部温度が45度になった。うかつにもBlack Shark FunCooler 3 Proを持って出かけていなかった。
結局今回も一昨年見た同じ”カメラを終了します!”メッセージが画面表示され温度が下がるまでしばらく撮影不能に陥った。もはや夏場のスマホによる屋外連続撮影ではBlack Shark FunCooler 3 Pro は手放せないのかもしれない。明日からは必ずBlack Shark FunCooler 3 Proを一緒に持って出かけよう。
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