本日の一品

ちょっとレトロで770円のダイソーのBluetoothスピーカーが最高

接地面積はクレジットカードに近い96mm×56mm×66mmとコンパクト

 1990年代にパソコンの普及とともに普及し、今も人気の周辺機器と呼ばれる製品は数多い。そしてその後を追うように登場したスマホの周辺機器も、それらをはるかに超える勢いで増加してきている。その中でもレガシーテクノロジーのBluetoothスピーカーは、誰もが狙う手頃な市場の最右翼だ。

 今やスマホとパソコン市場の両方が市場となったBluetoothスピーカーは、ワイヤレス系商品の雄だ。安いものでは500円くらいからある。無線をそれほど信用していない筆者は、高級品にはあまり興味はないが、ソニーなども数万円以上のモノや海外ブランドには30万円以上の商品もラインナップされている。

 今回ご紹介するダイソーのる「Bluetooth Speaker RETRO TYPE」(以降:“レトロBLEスピーカー”)は、筆者が毎月愛犬のドッグフードを買い出しに行く、南千住のホームセンターに隣接してあるショッピングセンター内にあるかなり大きなダイソーで偶然見つけたモノだ。

1950年代を彷彿とさせるレトロデザインとメタル&カラーリングが最高だ

 売り場で外観を記したパッケージを見て、筆者的には1950年代~60年代の大型アメ車を一番イメージする“ブルー”塗装のモデルを直感的に購入した。あえてよく分からない“ソニックブルー”とかのオシャレな名前にしないところがダイソーらしくて好感度がアップだ。

ブルーの他にホワイトとピンクの3色構成だ

 そして最大の驚きは何と税込770円。筆者が購入した時はほかにホワイトとピンクも販売されていた。売り切れが多いらしいので要注意商品だ。レトロBLEスピーカーは、コンパクトサイズながら内部に充電池内蔵している。きっと多少の電池残量はあるはずだが、まずずは充電だ。付属のUSBケーブルで充電してみた。充電時間は約3時間、再生は最大音量で4.5時間らしい。

コストセーブが理由だろうが充電もフロントから。割り切りは素晴らしい

 充電が終わった頃に、裏蓋の四隅にごく普通のプラスネジが見えたのでいつもの好奇心から分解してみたくなった。裏蓋を外して内部を開けてみたところ、想定内だが充電池にはごく一般的な3.7V 1200mAh容量の「18650リチウムイオン電池」が採用されていた。有名な充電池だが、普通に秋葉原やネット通販で買うと1本450円~600円はする。その充電池を含めて税込770円はさすがだ。

内部を開けてみた。スピーカー収納スペースとその他は部屋が湧けられている。スポンジ製のガスケットの左半分が剥げていたので補修した、充電式バッテリーは一般的な18650リチウムイオン電池を使用

 内部を見たところ、スピーカーの入った上部のコンパートメントと、音量やソース切替などのある下部コンパートメントは、筐体と同じABS素材の壁で分離されているようだ。残念ながら筆者の買ったレトロBLEスピーカーは、2つのコンパートメントに分離している壁部分に貼った、ガスケットのようなスポンジゴムの湾曲部分が剥げ落ちていたのでよく似た素材で修復して裏蓋を閉じた。

 レトロBLEスピーカーのコントロール系は、全て前面に集約されている。向かって右側のチューナーのように見える大きなダイヤルは音量コントロールだ。メタリックなイメージのスピーカーグリルのすぐ下には操作系ボタンと入出力ポートが並ぶ。

操作系、充電ポート等全てが前面に集約されていて分かり易い

 左端から本体の電源オン・オフスイッチ。電源オン・オフはいずれも長押しだ。曲戻し、再生・ポーズ、曲送りボタンが並ぶ。動作インジケーターの隣はmicroUSB充電ポートそして隣がmicroSDスロットだ。

 長押しでパワーオンするとまず“ポポポポ~ポポポポ~”と起動音が鳴ってソースの状況によって“Bluetoothモード”とかSDカードがスロットに挿入されていると“Play by SDモード”とか音声で現在のソースのステータスを話してくれる。そして同じく長押ししてパワーオフする時は“パワーオフ”と教えてくれる。

 筆者の購入したレトロBLEスピーカーの取説には、microSDカードの容量上限の記述はなかったが、昨今はmicroSDカードを使用できないスマホが増えてきたので自宅に余っていた128GBのmicroSDを挿入してみたが、問題なく音楽再生可能だった。音楽再生フォーマットは残念ながらMP3のみ。価格的にもハイレゾどうこうの世界では無いので納得だ。

microSDカードは128GBも問題なく使えた。音楽フォーマットはMP3のみ。珍しくは無いがmicroSDカードは裏向けて挿入するタイプ。

 レトロBLEスピーカーとスマホとのBluetoothペアリングは教科書通り。スマホ側で設定を起動し、Bluetoothの項目で“新しいデバイスとペア設定”を選択。使用可能なデバイスの中からレトロBLEスピーカーのデバイス名である“SR1323”をタップするだけと超簡単確実だ。設定済みデバイス画面のSR1323の項目には、レトロBLEスピーカーの現在のバッテリー残量も確認できる。

Bluetooth 5.0によるスマホとのペアリングも超簡単。レトロBLEスピーカー内部のバッテリー残量も分かる

 軽量で約200gの充電式レトロBLEスピーカーは、ペアリングのタッチアップスピードも極めて速く音楽再生の場所を選ばない。自宅以外での活用も十分考えられる製品だ。スマホやパソコン内の音楽ソースに限らず、YouTubeやAmazonプライムミュージック、Prime ビデオなどオンラインメディアの活用も楽しい。

 どこにでも置ける印象のコンパクトなスピーカーで、意外と悩むのはその設置場所だ。コンパクトゆえ、人目に触れない場所に忍ばせておくのもアリだが、ある程度再生音楽の存在感を感じたい場合は、人の耳の高さ辺りの正面に置くのも良いだろう。筆者はこの原稿を書いている最中もずっと、BGMのようにディスプレイ上淵の中央辺りに置いていたがなかなか快適だった。

音楽記録フォーマットやmicroSD容量による物理的限界も気にせずに利用できるのでBlutooth再生がレトロBLEスピーカーにとってはベストだろう
悩むことの多いスピーカーの配置だが超コンパクトなモノラルスピーカーならいくらでもトライアル可能で飽きることがない

 常時複数のスマホを使い分けしてる筆者はスマホごとにブルー、ホワイト、ピンクの3色のレトロBLEスピーカーを大人買いして使い分けたいと思ってしまった。3台買って並べても他社の廉価版Bluetoothスピーカー1台より安価かもしれない。

製品名購入価格
Bluetooth Speaker RETRO TYPEダイソー税込770円