本日の一品

アンテナ付きでより遠くに音が届くBluetoothトランスミッター「400-BTAD011」

 スマートフォンやパソコンはハイエンドモデル1台を用意して全ての作業をこなす、という人も多い思いますが、筆者は性能がそこそこの性能のデバイスを複数用意して用途別に使い分ける派。特にコロナ禍以降、仕事用のデバイスとしては大きく分けて、原稿を書くためのパソコンと、「Zoom」などでオンライン取材をするためのタブレットまたはパソコンの2つを使い分けています。

 ただデバイスは2台でも音声の出力は一本化したかったので、オーディオ切り替え器とBluetoothトランスミッターを用い、2台の音声を必要に応じて切り替え、ワイヤレスイヤホンに出力できる環境を整えました。ですがそこで困ったのが、Bluetoothトランスミッターの電波の届き具合です。

「400-BTAD011」はapt-X LLコーデックへの対応など音声関連の機能が充実しているが、筆者が注目したのはアンテナがあること

 筆者の仕事部屋は2階にあるのですが、宅配便や何らかの来客があったり、トイレに行ったりする時は1階に行く必要があります。ですがこれまで使っていたBluetoothトランスミッターの電波が1階まではあまり届かず、ワイヤレスイヤホンをしたまま1階に移動すると音声が途切れ途切れになってしまい、最悪の場合接続が切れてしまうこともありました。

 特に困るのが緊急事態に遭遇した時。たとえばオンラインのセミナーなどを視聴している最中に重要な来客があったり、急遽トイレに行きたくなったりする事態も稀に発生するのですが、そんな時にワイヤレスイヤホンを使って1階で音声だけでも聞き続けたいと思っても、ここまで音声が途切れてしまってはまともに聞き取ることができません。

 そこで1階に移動しても音声が途切れないよう、電波をより遠くまで届けられるBluetoothトランスミッターはないものか……と探していたところ、見つけたのがサンワサプライの「400-BTAD011」というもの。これは3.5mmの音声端子だけでなく光デジタル端子が接続できたり、遅延が少ない「apt-X LL」コーデックに対応したりするなど音声周りの機能が充実しているBluetoothトランスミッターです。

 しかしながら正直な所、筆者が注目したのはそこではななく、本体に大きめのアンテナが付けられること。「アンテナがあるなら、より遠くまで電波が飛ぶのでは?」という非常に安直な理由から、購入してみることにしました。

 そして実際に機器を入れ替えてワイヤレスイヤホンとペアリングし、電波の届き具合を確認するべくパソコンで音楽を再生しながら1階の至るところをウロウロしてみたところ、なんと音声が途切れることは一切なくなったのです。アンテナがどこまで効果を発揮しているかまでは分かりませんが、従来使っていたものと比べればかなり広い範囲に電波が届くのは確かで、1階でも音声を聞き続けられるようになったことから安心しました。

実際の使用環境。右のオーディオ切り替え器で2つのデバイスの音声を切り替え、それをBluetoothトランスミッター経由で出力している

 また従来使っていたBluetoothトランスミッターは、イヤホンなどを1台しか接続できなかったのですが、こちらは最大2台まで接続することが可能。イヤホンとスピーカーを同時接続しておくことも可能なので、部屋にいる時はスピーカーで音を聞きながら、来客があった時はイヤホンをして継続して聞き続けるなど、シーンに応じた機器の使い分けが可能になったというのも嬉しいポイントです。

2つのBluetooth機器を同時接続できるので、ワイヤレスのスピーカーとイヤホンを接続しておき、部屋を出る時はイヤホンで聞き続けるといった使い方も可能

 ただ唯一の弱点は電源ボタンがなく、給電用のUSB Type-C端子を抜かないと電源を切ることができないこと(中央のボタンはペアリング用でした)。テレビにつないで利用することを重視しているため、電源を切るというシチュエーションをあまり想定していないのかもしれませんが、筆者としては仕事をしない時は電源を切っておきたいだけに、何らかの工夫をして弱点解消を図りたい所です。

背面から見たところ。音声入力用の端子は充実しているが、USBケーブルを抜かないと電源を切れないのが難点
製品名発売元実売価格
400-BTAD011サンワサプライ5980円
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