本日の一品

Qrio Lockの安心できる解錠手段として「Qrio Key S」を手に入れた

Qrio Lockは物理キー以外の様々な鍵で解錠できるスマートキーの雄だ

 我が家はスマートロックのQrio Lock(Q-SL2)が発売されて直ぐに自宅の玄関ドアに導入した。偶然娘夫婦も少し遅れて同じQrio Lockを導入したようだった。Qrio Lockの最大のウリは物理鍵を忘れて出かけてもオートロック設定をやってさえいれば外出後自動的に施錠され、帰宅時にはスマホで解錠出来るスマートライフを満喫出来ることだ。

 Qrio Lockの解錠の方法は、スマホを取り出してアプリ画面タッチで解錠する多少面倒な方法と、GPS機能とBluetoothのビーコン検知でスマホ携帯者が玄関に着く少し前に自動解錠してくれるより便利でスマートなハンズフリー解錠機能の2通りがある。

 実際に他のユーザがどの程度このQrio Lockを日常生活に有効活用しているのかは余り知らないが、我が家はたまたま娘夫婦もよく似た構成でQrio Lockを使っているので時々娘から状況を聞いたりしている。

 娘夫婦のところと我が家は同じQrio Lock(Q-SL2)を使用。両家ともオートロック機能を使い、我が家はQrioカードや暗証番号でも解錠できるQrio Padも備えている。娘夫婦が使っているスマホは娘がHuawei P20 Pro、娘婿がiPhoneだ。一方、我が家は私がPixel 6 Pro、家内がOppo Reno 5Aと4人とも見事にバラバラだ。

 4人のスマホの中で比較的ハンズフリー解錠の出来る確率が高いのはiPhoneだ。残念ながら他の、Huawei P20 Pro、Pixel 6 Pro、Oppo Reno 5Aの3台は、解錠出来たり出来なかったりが多く、3人ともハンズフリー解錠はいつの間にか使わなくなったのが現実だ。そして最近の我が家ではスマホで時々解錠してるのは筆者だけ。Qrio Lockの価値は殆どどオートロック機能だけになってしまっている。

 そんな中、筆者も玄関先で特に用事も無いのにわざわざスマホを取り出してアプリを起動して画面タップして解錠することが面倒になってきて、スマホのハンズフリー解錠とほぼ同じことが出来るという「Qrio Key S」というバッテリーで動作するリモコンキーを手に入れた。

解錠確率の高いことを期待してハンズフリー解錠の出来るリモコンキー「Qrio Key S」を入手した
Qrio Key SはCR2032バッテリー1個で駆動できる

 従来からあったQrio Keyを少し縦長にしてボタンの凹凸のUIデザインを少し変えた感じだ。これが仕様通り上手く機能してくれれば、今までの様に玄関まで来てハンズフリー解錠が機能してなくて、ポケットから急遽スマホを取り出し、アプリを起動して解錠する手間は無くなるはずだ。結局、常時携帯している物理キーを取り出して解錠した方が絶対に早い。

 Qrio Key Sを有効にするには、まずQrio Key SをQrio Lockの新しい解錠鍵の一つとして既設のアプリに認識させるための設定を行う。続いてQrio Key Sの持ち主を登録して、ハンズフリー解錠の設定を行えば終了だ。ほんの数分以下で設定は終了し、キー一覧を見ることの出来る”カギ管理”を見ると新しく登録したQ-K2が見える。

現在の筆者宅の鍵の一覧。家内のスマホ(Oppo)以外に既に最初のリモコンキー(Qrio Key)、wena(腕時計)キー、暗証番号キー、Qrioカードを使っている
Qrio Keyの追加を選び新しいQrio Key Sを新しい鍵として登録する
Qrio Key Sの持ち主を登録する
Qrio Key Sをハンズフリー鍵として登録する
カギ管理に新しいQrio Key Sが加わった

 ”カギ管理”の画面を見ると分かると思うが、我が家では家内がOppo Reno 5Aスマホ、私はPixel 6 Proと今回追加購入したQrio Key Sを使っている。Qrio Key Sを使うようになったので以前のQrio Key(リモコンキー)は自宅に予備として保管している。加えて家族や娘に知らせてある解錠の為の暗証番号、解錠用Qrioカードを並行的に使用している。

 繰り返すが、スマホで解錠するにはスマホを取り出し、アプリを起動し、画面上のボタンをタップして初めて解錠される。筆者宅ではスマホをかなりドアに近づけないと一度目のBluetooth接続はコケることが多い。Qrio Lockはスマホ解錠出来る面白さはあるが便利では無いというのが家族の印象だ。今のところは物理鍵を失くした時のバックアップ用の鍵という位置づけだ。

スマホでQrio Lockを解錠するには、スマホを取り出し、アプリを起動、画面上の丸いボタンをタップすると解錠操作に入る

 続いて筆者愛用の腕時計であるシチズン社のアテッサはwenaをベルトとして付けているので、ベルトのロック部分の小さな液晶画面でQrio Lockアプリをタップ起動し、続いて解錠アイコンをタップすることで運が良ければ一発解錠する。これも前述のスマホと同様、一回目はBluetooth接続でコケることが多く、第二トライで解錠するのが我が家標準だ。やっぱり物理鍵より解錠には時間がかかってしまう。

wenaの小さな画面で解錠するには、スマホと同じく、アプリをタップして起動、画面上に表示される解錠アイコンをタップする。Bluetoothの調子が良ければ一発解錠

 腕時計のベルトで玄関ドアが解錠できるのは夢の様な素晴らしいお話だが、実際に使ってみると、誰に見せるわけでも自慢するわけでも無いが、初めての頃のドヤ顔はとっくに何処かに行ってしまい、今はただ面倒な操作に過ぎない。スマホと同じく”出来るが便利では無い”と言うのが正直な印象だ。

 ”確実に一回で解錠できる”という合理的な面から判断すれば、Qrio Lockにとっても筆者にとっても信頼できる鍵は、玄関ドア外のQrioPadにタッチするだけで確実に解除してくれるQrioカードだろう。

QrioカードはQrio Padの下半分にある大きなボタンを押してカードを押し当てるだけで解錠してくれる

 更に筆者と違ってオタクでは無い家内の評価が確実に高いのは、スマホもQrioカードも、従来のQrio Keyも手に持つものは何も要らず暗証番号だけで解錠できるQrio Padだけで良いという分かり易い結論になる。

暗証番号さえ事前に決めておけば、Qrio Padの10キーだけで解錠可能だ

 唯一の例外は、今回手に入れたハンズフリー解錠が出来るかもしれない「Qrio Key S」の存在だった。Qrio Key Sはポケットに入れて見に付けて持っているだけで、出先から戻ってきて玄関先に2秒~3秒立ち止まるだけで解錠してくれるらしい。もちろん時には待ちぼうけを食うこともある。

ハンズフリー解錠が可能なリモコンキーが確率よく動作してくれたらありがたい

 ここでのトリガーの主役である”外出”を判定しているのはGPS機能では無く、人が身に着けて150歩~200歩近く振動を感知しながら歩くことで外出判定をしているらしい。なので「Qrio Key S」を身に着けた人が外出判定され、玄関先に立ち止まった時に初めてBluetooth経由で認識され解錠処理が行われる。

 外出判定は、どの様に歩くことを前提にしているのか筆者は知る由もないが万歩計の様な理屈だと家を出て玄関先に停めたクルマに乗って移動したらどうなるのかとか家の中で歩き回っているとどうなるのかとかなかなか興味は尽きない。残念ながらまだ今のところQrio Lock Sのハンズフリー解錠の確率がどの程度なのか判断できるレベルでは無い。

 しかし何回か外出先から戻った数少ない経験値から考えると、少なくとも我が家平均ではスマホのハンズフリー解錠より圧倒的に確率の高いことだけは間違いないだろう。ただ「Qrio Key S」の施錠ボタンの下に”解錠ボタン”がいまだにあることが何となく不安を誘う。結局、自宅の物理鍵は誰もいまだに手放せない。

いずれにせよ最終最強のバックアップである物理キーが無くなる時代はいつ来るのだろう・・・

 スマホで解錠するという目玉のトピックでQrio Lockの初期モデルが発売されてかなりの年月が経つ。今ではそのQrio Lockも暗証番号やカード、リモコンキーで解錠できる限りなく普通の便利な鍵に成長した。

 今思えば解錠技術の本命は暗証番号やカード、リモコンキーであって、スマホやスマートウオッチは”オタクホイホイ”的な解錠手段であり、今では物理鍵と同じで多少解錠確率の低いバックアップ鍵の一つなのかもしれない。

 最後に何より問題なのは、我が家も娘の家も玄関オートロックのマンション住まいなのだ。一旦マンション内には入れれば自室はハンズフリーの「Qrio Key S」で何の問題ないかもしれないが、オートロックはQrio Keyとは無縁のシステムなので極めて厄介だ。Qrio株式会社の方々も後付けでオートロックマンションも何とかしようとは企てているとは思うがなかなか前途は多難だろう。

 筆者は、自宅に誰も居らず留守でもマンションの玄関で自室をコールすれば、室内のインターフォンをオフフックにし、解錠ボタンを自動的に押してくれる仕組みをSwitch Bot連携で考えたがまだ一つ解決しないといけない問題がある。このままだとワンコに受話器を外させて解錠ボタンを押させるように躾けた方が早いかもしれない。Qrio Lockも他の多くのIoT機器と同じく”出来る”と”便利”の間を彷徨っている気がするが今後も期待したい。

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