てっぱんアプリ!

LINEの新アプリ「CLOVA Note」は誰の発言かまでわかる、無料のAI自動文字起こしツール

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇
アプリ名: LINE CLOVA Note
開発者: LINE Corporation
価格: 無料
対応OS: iOS 14.0 以降、Android 7.0 以上
カテゴリ: ツール

 Google Pixelシリーズのスマートフォンでも注目を集めたように、最近のホットなテーマの1つになっている日本語対応のAI自動文字起こし。他にも多数の文字起こしサービスやアプリが存在しているが、その分野にLINEが新たに参戦し、「LINE CLOVA Note」としてリリースされた。どんな風に使えるアプリなのか紹介しよう。

話者分離も可能な文字起こしアプリ「LINE CLOVA Note」

長い録音データも数分以内に処理完了、発言者の区別も可

 「LINE CLOVA Note」は、人の会話をAIで音声認識して自動で文字起こししてくれるアプリ。スマートフォン内蔵マイクを使って録音するか、他で録音した音声データを読み込むと、音声データがクラウド上にアップロードされて解析が行なわれ、その内容がテキスト変換される。リアルタイムに文字起こしするわけではないが、1時間以上あるような長い録音データも数分で処理され、比較的精度高く文字起こしされるとともに、「話者分離」も可能になっている。

 「話者分離」は、文字起こしされた内容を話している人ごとに分けて表示するもので、LINEでおなじみのキャラのアイコンと「参加者1」「参加者2」といったような名前で区別できるようになる。発言者の多い会議の議事録作成などに活躍してくれるだろう。テキストをタップすることでその部分の録音データを再生して確認でき、誤認識しているところはテキスト編集して修正することも可能。テキストデータ全体をダウンロードすることもできるようになっている。

アプリホーム画面の「+」ボタンタップで録音、または録音データのアップロードへ
録音中の画面
録音終了後はシチュエーションと人数を指定することで精度が上がるようだ
音声データのアップロードが始まり、解析が行なわれる
テキスト変換され、発言者が区別できるように表示される

日本語、英語、韓国語に対応し、パソコン上での編集も

 日本語だけでなく、英語、韓国語の音声認識にも対応している。多言語が混在しているシチュエーションには対応できないものの、外国語のリスニングに自信がない人には大いに助けになりそう。Webアプリも用意されており、パソコン上で音声ファイルのアップロードや、録音・解析した後のテキストの確認・編集をすることも可能だ。パソコンならスマートフォンより効率よく編集作業ができるので、最終的に詳細な議事録として提出する予定があるときなどにも便利だ。

 現在はベータ版で、無料で利用可能。ただし、アップロードする音声データ1つの長さは最大180分まで、1カ月間の録音データの合計時間は300分まで(設定で「サービス品質向上のためのユーザーデータの取得」を有効にした場合は600分まで)に制限されている。会議やインタビューなど頻繁に文字起こしする人にとっては物足りないかもしれないので、正式版リリース時には制限が緩和された有償プランなどが登場することに期待したい。また、会議の文字起こし用途を考えると、Bluetooth接続のスピーカーフォンなど外部マイクによる録音にも対応しているかどうかは重要で、そのあたりの機能改善もあると活用の幅は広がりそうだ。

日本語の他に英語と韓国語にも対応する
単語登録も可能。変換後のテキストが読みやすくなる
パソコン上で作業可能なWebアプリ版も用意
1カ月間の上限は300分または600分だが、音声データアップロード時に上限を超えるときは1時間分だけ追加される