スタパ齋藤のApple野郎

120gでTTL対応! 超小型ストロボ「Godox iT30Pro」がすっげく便利。AIに教わった影対策も試してみたッ

 いつ頃からか、Web媒体に掲載する商用記事の写真撮影にiPhoneを使うようになった。2018年頃かもしれない。最初は「このe-bikeで走った」的な自転車走行のスナップくらいを使ったが、年月が経つにつれてiPhoneで商品撮影も多々するようになった。

iPhone 16 Pro Maxでも商品撮影をけっこうこなす。今どきのスマートフォンの多くは高画質で、被写体や状況にもよっては「プロ志向のレンズ交換式デジカメに肉薄する写真」が撮れちゃったりする。
iPhone XS Maxで2018年末に撮った写真。レタッチなどしているが「こんなケースにスマートキーとカードを入れている」的な説明のために撮った商品撮影だ。レタッチはしているが、フツーに商用媒体に載せられるクオリティとなっている。
2019年初頭にGoogle Pixel 3 XLで撮ったスナップ。「自転車にiPhoneを装着して走った」的な記事に使った写真だが、フツーにクリアで良好(レタッチ済み)。
2020年元旦に撮った初日の出。iPhone 11 Pro Maxで撮っている。記事掲載用の写真で、日の出の時刻で逆光という状況。本格的な一眼レフとストロボなどでも撮ったが、太陽光が強く明暗差が激しいため、自転車が黒く潰れがち。しかしiPhoneで撮ったら自動的&一発で明るさのバランスが整った写真が撮れた。少しレタッチを加えて記事に使用した。

 もう8年くらい前から、iPhoneは俺にとって「商品撮影もこなせる撮影機材」となっている。現在もそうだが、しかし、それは「撮影条件」や「被写体」など少々の条件がある。場合によっては「iPhoneで撮ると汚くなってしまう」ということがまだまだある。

 そんな場合に使っているのが、ミラーレス一眼。オリンパス「OM-1」とOM SYSTEMS「OM-5」を使っている。

OM-1とOM-5。サイズと重量はけっこう違うが、基本的な部分はだいたい同じマイクロフォーサーズ規格のミラーレス一眼だ。軽さを求めた場合にはOM-5を使い、じっくり撮りたいときはOM-1を使っている。この写真はiPhone 16 Pro Maxで撮った。

 これらのミラーレス機で撮れば失敗の少ない良好な写真が得られることが多い。十分な光量があればさらに。

 OM-1とOM-5について唯一不満が残るのは、純正のチルトレンズがないこと。斜めに置いた被写体の全面にピントを合わせて撮る場合、連射して合成するカメラの独自機能を使うしかない。まあアダプターを使って他社のチルトレンズなどを使えばいいのだが……。

 余談だが、これらカメラの画素数には満足している、フルサイズミラーレスならもっと高精細な写真が得られるが、俺にとってはオーバースペック。データ量が増え、扱いにくく、さらには「撮影時の手ブレが見えやすくなる」=「それを抑える機材が必要で重装備化(重くなる)」といったネガティブさも複数あったりする。

 閑話休題。

 OM-1とOM-5を使っていて「こういうのがあれば」と時々感じる機材がある。とくにOM-5を外出先などで使っているとき。それは小型軽量のクリップオンストロボだ。

 上記カメラ用のクリップオンストロボは持っているのだが、それはけっこう大きく重い。ので、OM-5に装着すると、OM-5の非常に強力な機動性が失われてしまう。つまり外で使う機材として重くて嵩張って使いにくくなるのだ。

OM-5の重さは、ボディのみで約366g。軽いレンズと組み合わせたときの機動性は秀逸で、防水に近い防滴性があるので登山やトレッキングなどにもよく向く。仕事なら予備機としての常時携行も現実的。
手持ちのクリップオンストロボGodox「V1」。重さはバッテリー込みで530gある。OM-5の1.4倍の重量で、両方合わせると約896gになる。OM-5に組み合わせるにはバランスが悪く、それ以上にOM-5の機動性が台無しになるのであった。

 じゃあやっぱり小型軽量のクリップオンストロボを買おう! と思うわけだが、たまーに思う程度なので、結局「まあ今度でいっか」となってしまって買わずじまいなのであった。

Godox「iT30Pro」すっげく便利! 小さいけどそこそこ明るくてTTL撮影対応!

 OM-5を携えて、仕事で外に出ての撮影のとき、また「あーやっぱり小さいストロボ欲しいな〜」と思った。数十センチの距離のブツ撮り(自転車のパーツ)で、直射日光により強い影が出たり逆光になったりしたとき「ちょっとストロボ光で照らしたい(補助光を使いたい)」と思ったのだ(レフ板でも対応できるが手軽さがないので選択肢から外れた)。

 そこで探してみたら、良さそうなのを発見。Godox「iT30Pro」という製品だ。Amazonで1万2580円だったので躊躇せず購入。結果から言えば「すっげく便利!」であった。

Godox「iT30Pro」は明るさGN15(ISO100/m)のクリップオンストロボ。近距離での人物撮影や花などの近接撮影の補助光に適した明るさがある。
タッチ式のカラーディスプレイで各種設定を行える。
手に持った様子。サイズは65×46×47mmで重さは120g。
バッテリーは900mAhの内蔵リチウムイオン電池でUSB-C充電式。満充電で最大560回のフル発光が可能。
光を照射する範囲をレバーにより広範囲(W)と狭範囲(N)で調節できる。
OM-5に装着した様子。全然邪魔にならないし重くもない!
常時装着でもいいかも。
タッチ対応カラー液晶の表示は見やすく、屋外でもしっかり確認できる。タッチ操作でも、ボタン&ダイヤル操作でもパラメーターを動かせる。

 iT30ProはGodoxのストロボとしては新しい世代で、特徴はタッチ対応のカラー液晶。以前のGodox製ストロボと比べると大差をもって「超扱いやすい」のだ。

 以前は複数のボタンの表示(刻印)とモノクロ液晶パネルを見て「これかな?」的に操作して「違ったか……戻るには? どのボタン?」みたいな感じだった。まあ使いにくくはないが、「設定でのボタン操作がめんどくさい」みたいな印象があった。

 一方で最近の世代のGodoxストロはタッチ対応のカラー液晶となっていて、なんとなくタッチしてれば「あっあの設定あった」的に見つけられる。また、見つけやすい。スマートフォン的と言ってしまうと、iT30Proにおいては過言だが、より大きいサイズのタッチ対応カラー液晶画面を持つGodox製ストロボだと、けっこースマートフォン的に快適に扱える(じつはiT30Proの使いやすさに驚いてそういう製品を買い増した)。

 それとこのiT30Pro、そのサイズからやや信じがたい機能性がある。たとえば、このサイズなのにTTL測光撮影対応(カメラとストロボに任せて適切な露出が得られてちょうどいい明るさの写真が撮れる)。もちろんTTL撮影時の露出補正にも対応。

 さらにハイスピードシンクロ(1/8000秒)や先幕・後幕シンクロに対応する。ほか、マルチフラッシュ機能により動く被写体をパラパラマンガ的に露光してソレをカメラで多重露光して「ボールがバウンドする軌跡」みたいな写真を(知識があれば)容易に撮れる。

 また、Godoxの入門用&安価とかでないストロボには「Godox 2.4GHz Xシステム」という「ストロボを無線連携動作させるしくみ」があることが多い。複数のストロボを自動的にワイヤレスでシンクロさせて多灯でのTTL撮影やマニュアル撮影が行えるというものだが、iT30Proもソレに対応している(マスターでもスレーブでも使える/オフにしてコマンダーとしても使える)。

 とまあ、早口で興奮気味な感じで書いてみたが、いや~1万2580円でこんなに使いやすくて機能性もガッツリって、Godoxすげぃ! って感じである。

 ちなみにGodox製ストロボの型番の後には、「iT30Pro C」など英大文字1文字が付く。これはTTL動作時の対応カメラメーカー名を示している。たとえばiT30Proの場合は「iT30Pro C」ならキヤノン用、「iT30Pro N」ならニコン用、「iT30Pro S」ならソニー用、「iT30Pro F」なら富士フイルム用、「iT30Pro O」ならオリンパス/パナソニック用となる。ので、「使っているミラーレスに装着してなるべく簡単に(TTL測光で)使いたい」という場合は、ご自分が使用中にカメラにマッチする製品を「型番最後の英字1文字」から選ぼう。

案の定「小さいのでレンズの影が出がち」という問題が生じたが、解決するには?

 OM-5とiT30Proを組み合わせて使っていると、案の定って感じの問題が出る。それはストロボ発光部とカメラが近いため、広角レンズで撮影すると被写体に「ストロボ光によるレンズの影」が出てしまうのだ。

ズームレンズをやや望遠にしてiT30Proによるストロボ撮影をした。とくに問題なし。
ズームレンズを広角側にしてストロボ撮影をすると、ストロボ光がレンズに遮られて被写体に影が出てしまう。同じ設定にしたら露出オーバーとなったが、これはカメラ側やストロボ側の露出調整で回避できる。

 ま、物理的に、しょうがない、かな? とか思っていた。でも一応Google検索のAIモード(Gemini)に対処法があるかどうか訊いてみた、ら!!! 「ホットシューライザー」というグッズを使うと解消できる可能性があるとのこと!

 ホットシューライザーとは、カメラ上部のホットシューに取り付けるアクセサリーで、ストロボをホットシューの上方に持ち上げるアダプター。フィルムカメラ全盛時代からあったパーツだそうだが、ここ数年でGodoxなどにより再ブレイクしたパーツとなった、とGeminiが言っていた。

 ともあれ、じゃあソレ!!! ってコトで早速買ってみた!

「Godox TR」という「TTL撮影に対応したホットシューライザー」だ。iT30Pro専用というわけではなく、カメラのホットシューを上に高くするというアクセサリー。各カメラメーカー用が用意されている。オリンパス用はAmazonで2330円だった。
Godox TRをカメラのホットシューに装着。
さらにiT30Proを装着。ホットシューライザー未装着時と比べると、ストロボ発光位置の高さを30mm上げられる。その構造上、2個使って60mm上げられるような気がするが、試していない。
チルト機構も備えており、0~90°の範囲で6段階でストロボの向きを変えられる。バウンス撮影(天井などにストロボ光を当てての間接光撮影)などもできるようになった。
こちらはiT30Pro用のディフューザー(ストロボ光の当たり方をソフトにする半透明カバー)。Amazonで999円だった。iT30Proは発光部が小さいストロボなので、被写体の周辺がやや暗くなる。このディフューザーを使えばそれが軽減されるかも……?
シューライザーとディフューザーを装着した様子。
iT30Proにシューライザーとディフューザーを装着した状態で、ズームレンズをやや望遠側にして撮影。イイ感じである。
iT30Proにシューライザーとディフューザーを装着した状態で、ズームレンズを広角にして撮影。影が出ず好印象に。設定を同じにしたら色が少しヘンだが、これはカメラ側で補正できる。

 なお、ディフューザーは使わなくても大きな問題にならない。「使うと写真全体に光が届いているようになるケースもある」くらいで、まあ好き好きのレベルかもしれない。でも、iT30Proを使うならシューライザーはあったほうが「なにかと好都合」だと思う。

 てな感じの「超小さいけど高性能なストロボ」ことGodox iT30Pro。たまにストロボを使いたくなる、けど、サイズも重さも機能性も最小限でいい、いうならゼヒiT30Proをチェックしてみてほしいッ!!!

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。