スタパ齋藤のApple野郎
AIが雑務を消してくれる! OM-5とiPhoneで完結する俺的お手軽商品撮影
2025年11月12日 00:00
コロナ禍前くらいからずーっと、iPhoneが写真とビデオのハブになっている。撮影した写真や動画の多くは、いったんiPhoneを経由してMacなりクラウドなりで使うという感じ。本連載で2022年にもそんな話を書いた。
iPhone/iPadで撮ったり、iPhone/iPadに読み込んだ画像類は、基本的には自動で「iCloud写真」に転送される。Appleデバイスには必ず「写真アプリ」があるが、「iCloud写真」に転送された画像類は各Appleデバイスの写真アプリで共有できる。
もし「転送されないけど?」という場合は、iPhoneやiPadの設定を見直してほしい。iOS 26の場合は、設定アプリで写真を検索し、写真アプリの設定で「iCloud写真」をオンにするだけだ。
以前はキヤノン「EOS 5Ds R」を仕事での撮影に多用していた。同じくキヤノンの「TS-Eレンズ」と組み合わせて使用していた。カメラは超高画質だし、レンズも高画質であり、かつティルト撮影(たとえば商品の手前から奥までピントを合わせられる)ができるからだ。
これら機材での商品撮影は、カメラとPCを有線接続してのテザー撮影を行っていた(撮影直後にPC上に画像が転送される/撮影直後にピンボケやブレなどを確認可能)。
このキヤノン製品の組み合わせ、EOS 5Ds Rのほうはもう販売終了かもしれないが、画像の精細・鮮明さではこのカメラ以上のものを知らない。
たぶんスゴく高価なスタジオ用カメラとかだともっと画質がイイと思うが、一般向けに売られていたカメラとしては現在でもトップクラスの画質だと思う。
そんなカメラとTS-Eレンズを組み合わせて撮ると、あら家庭でもこんなにハイクオリティな製品写真が! というレベルの商品撮影ができる。ただ照明をしっかりしないといけないが。
さておき、現在ではこれらキヤノン機材の使用頻度が右肩下がりで低下中だ。理由はいろいろ考えられるが、いちばん大きな理由はAdobe Photoshopの高機能化だと思う。とくにPhotoshopで使えるAI処理が右肩上がりで高性能化・高度化しており、それを使うことで商品撮影の負担がどんどん軽くなっている。
というわけで今回は、Appleデバイスが商品撮影ワークフローの要となりつつ、撮影機材やその方法がどんどん手軽化している話を。
原稿執筆→撮影→iPhone→Mac→完了っていうか入稿、という流れ
もうず~っと、記事を書いてそれに添える写真や図版も自分で揃えることが、俺の場合は至って普通のことになった。記事を書きながら、掲載する写真を想定。記事を書き終えたら撮影し、写真をレタッチ・リサイズなど処理して、原稿一式として入稿している。おおまかな流れは以下のとおり。
原稿執筆(同時に撮影すべき画像を想定)→原稿執筆後に商品写真を撮影(事前に撮ることもある)→撮った画像をiPhoneに読み込み→写真がiCloudに自動転送される→iCloudに転送された写真をMacで画像処理→原稿・画像の一式を入稿して完了。
以前は撮影用のテーブルを用意していたが、AI処理のおかげでそのテーブルがほぼ不要になった。だって余計なモノはPhotoshop様のAI様が全部お消しになられるんだも~ん♪
以前は、後で余計な写り込みとかを消すのがメンドクサいから、ちゃんと環境を整えて撮っていた。また、商品の影が汚く出たりするのを嫌って、ライティングもしっかりしていた。
だがしかし! 現在は! ピントやブレに注意を払ってソコソコの照明下で撮れば、あとはPhotoshop様のAI様などなどが、全部イイ感じに処理してくれる!
なので現在は、パソコン置いてる仕事机に紙を敷いて、サンコーレアモノショップの「どこでも照らす可変式3面デスクライト」×2台という撮影環境なんスよ。
その環境でOM-5で撮って、あとはiPhoneに写真転送してMac上のPhotoshopでいろいろ処理する感じ。原稿終えたら机上少し片付けて紙敷いて、デスクに設置しているライトを引き出して、OM-5でチャチャッと撮影。とてもラク。
ちなみに上の写真の紙は、IKEA「MALA モーラ」。お絵かき用ロール紙で、幅45cm×ロール長さ30m。499円で買えるが、クセがあまりない白で、幅も広すぎなくて便利。
幅45cmでは狭いのでは? とか思ったりするわけだが、紙のエッジが写ったときはPhotoshop様のAI様がお消しになるし、紙を2枚横並びにして紙と紙の間に筋が出てもやはりPhotoshop様のAI様がお消しあそばす。
また現在、Photoshopの削除処理では生成AIが使われるもののクレジットは消費されない(生成塗りつぶしなどではクレジットを消費する)ので、Photoshop様のAI様の「削除」で消してもらいまくりだゼっ! ……将来的にクレジット消費になるかもしれないが。
撮った写真はiPhoneで読み込んでiCloud経由でMacなどと共有、そして入稿
撮影後は、カメラからメモリーカードを抜き、それをカードリーダーにセット。カードリーダーの接続先はiPhoneだ。
iPhoneの写真アプリに読み込んだ写真は、前述のとおりiCloud写真に自動アップロードされ、ほかのAppleデバイスの写真アプリでも閲覧・利用できるようになる。Macにも写真アプリがあるので、もちろんMac上でも見られるし、Mac上のPhotoshopでその写真を編集できる。
こんな流れで、撮った商品写真はいつものAppleデバイスで共有・処理して入稿用写真が揃う。原稿を合わせて原稿一式として入稿し、仕事完了となる。
原稿はまあ昔から書いているとして、それに付随する商品撮影のワークフローは自分なりに最適化できている現在。これ以上ラクにはならない……いや、Photoshop様のAI様がより高度化なさればもっとラクに! AIが商品に付着したホコリとか消してくれないかニャ~と期待している。
ともあれ、現在、俺的には「これがいちばんラクな方法」だと考えている。というのは、このワークフローの一部だけが欠けても「うっわ! メンドクサ!」と感じられるから。
たとえばWi-Fi不調でiPhone→iCloudという画像転送のフローが働かないと、その瞬間にもう仕事ヤメて酒呑んで寝ちゃえ! みたいな投げやりな気分になる。Wi-Fiが不調ならMacのカードリーダーで写真を読み込めばいいだけだが、細々した結果を考えるとiPhone経由がいちばん好きなのだ。
OM-5が電池切れでもそうだし、いつものロール紙が使えない場合もそうだし、THANKOのデスクライトが点灯しなくてもそうだ。まあこれらは非常に起きにくいトラブルだが。
しかしまあ、以前はこういうワークフローが定着するとか思いもしなかった。iPhoneとiCloudで商品撮影の転送をしたことはあったが、「これもまあ便利ではあるなあ」くらいの気分だった。だが使い始めるとスゲく便利で、もうiPhoneとかiCloudとかないと商品撮影無理~って感じである。
何よりイイのが、OM-5での商品撮影でもiPhoneでの撮影でも、すぐにそれら画像をiCloudに集約できて、Mac上で素材として利用できるということ。
猫に関する連載記事であるペトハピ「猫がたり」も書いているが、ここに掲載する猫写真はiPhoneを使って屋外で撮ったものが多い。iPhoneで撮るだけで猫写真がiCloudに集まるので、猫記事を書くときに「あの猫写真どこやったっけ?」ということは起き得ない。
猫写真はデジタルカメラで撮影することもあるが、それもiPhone経由でiCloudに上げてしまうので、そのケースでの猫写真行方不明もまた、絶対起き得なくてスゲく好都合なのである。
まあ、Appleのエコシステムに完全に乗っかっているだけなのだが、いや~非常に便利。ますますAppleの機材やサービスから離れられなくなっている俺なのであった。





















