スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

サンワサプライのパソコンラック買ったら移動も楽々で便利すぎた

 パソコンラックを買った。生まれて初めて買った。サンワサプライの「RAC-EC21」という製品で、サンワダイレクトで4万3880円で売られているが、ブラックフライデー? で10倍のポイントが付与されたので、実質3万9500円だった。

2025年10月27日に発売されたサンワサプライのパソコンラック。天板幅65cmタイプ「RAC-EC20」と天板幅80cmタイプ「RAC-EC21」があり、どちらも天板の一部がチルトするのが特徴的。
購入したのは天板幅80cmタイプ「RAC-EC21」。ノックダウン組立式(客が組立てるタイプ)だ。

 昔からパソコンラックとかパソコンデスクには興味があったが、買うには至らなかった。だが、上記製品は天板の一部がチルトして傾くことと、けっこう強度・耐荷重がありそうなのと、キャスターで移動できて便利そうなのと、あと定価より1万円以上安く買えるので、じゃあ試しに! と買ってしまった。

 もうひとつ、プリンター台として使っているワゴンのキャスターの滑りが(最初から)どうもよろしくないという少々の鬱憤も後押しになった。ワゴンは以下の記事で紹介しているもので、機能性は良好。

 だが、俺の場合はやや頻繁に移動させて使いたいので、キャスターの滑りがイマイチなのが小さな難点となっていた。

サンワサプライのワゴン・デスク「100-DESKN006LM」にブラザーのカラーレーザープリンター「HL-L3240CDW」を乗せて使っている。便利なのだが、展開しない状態ではキャスターが干渉して滑りが悪い。また展開した状態でもあまり滑りがよろしくないキャスターなのであった。移動があまり想定されてないっぽい製品なのかも。特定の場所に設置して通常はワゴンサイズ、必要に応じてデスクサイズにする、という使い方なら快適に使える製品だと思う。

 ↑のワゴン・デスクは、展開すると撮影台に使えたりして、またデスクライトをクランプ固定することもできるので、汎用のワゴン・デスクとして使い続けようと考えている。またこのワゴン・デスクに乗せていたプリンターは、パソコンラック「RAC-EC21」の棚に完璧なジャストフィットで乗せられる……のもパソコンラック購入の後押しになった感じ。

人生初のパソコンラックは……重~い、けど30分くらいで組み立てられた

 買ったパソコンラックは、家具として見るとけっこう大きい。高さ140×幅80×奥行き60cmある。ので、配送時に梱包された状態の箱もけっこう大きい。87×63.2×17.8cmあり、重さは約28.43kgある。

購入したパソコンラックは天板幅80cmタイプの「RAC-EC21」。こんなサイズで、冷蔵庫っぽい存在感が予想された。梱包サイズも小さくなく、配送時サイズは87×63.2×17.8cmで、重さは約28.43kgとなっている。

 まあでもこのくらいの梱包なら、玄関で受け取って、そのまま階上の仕事場に運んで、そこで組み立てれば……と思ったが、大きめ梱包・30kg弱の荷物は、どこをどう持っても超重い感じ。階上に持ち運べないこともないが、危険な予感がしたので玄関で開梱してパーツ毎に運ぶことにした。

 仕事場にパーツを運んで組み立て開始。組み立てにかかった時間は30分くらい。説明書どおりに組み立てれば間違うような箇所もない。ただ付属のスパナや六角レンチは小型で力を込めにくいので、よりしっかりした工具を使った。付属工具でも組み立てられないことはないが、ネジ回しなどの効率がイマヒトツという印象。

 上記リンクの説明書に「<組立てに必要な人数>大人2人以上」と書かれていて、一瞬ビビったりした。まあ大人2人で組み立てれば「パーツが倒れないように押さえていてもらう」「2人で平行して作業すれば短時間で組み立てられる」などメリットがあるが、少し慎重に作業を行えば1人でも組み立てられる。ていうかヒトリで組み立てた。

 余談だが、サンワサプライのこういったオフィス家具はけっこう買っていて、だいたいが組み立て式だが、組み立て家具としての精度が高くて「ネジが回らない~」みたいなことは一度も経験していない。部品が足りないなどのトラブルもない。ので、製品管理が比較的にシッカリしているのだと思う。

 ただ、このテの組み立てオフィス家具を買うたびに思うのは「発泡スチロールがイヤン!」ということ。重めの組み立て家具の梱包材として発泡スチロールが使われているわけだが、運搬時の衝撃からか、発泡スチロール梱包材の一部が砕けていることが多い。

 開梱時にその破片が散らかるのであり、また、静電気により手や体にくっつきまくって「発泡スチロールぅ~イヤン!」みたいな。

 まあ発泡スチロール以外の梱包材だと……コスト高になったりするんでしょうネ。ともあれ、「サンワサプライの組み立て式オフィス家具は発泡スチロールが」ということで、小型掃除機を用意しておいて、発泡スチロールの破片が散らかる前に吸い取るようにして……いるのだが、それでも散らかって静電気でくっついてイヤ~ン!

総耐荷重90kg、ガッチリ頑丈、キャスターの滑りヨシ! 満足度高し

 組み立てたパソコンラックの各部をイジるなどした結果、高めの満足感が得られた。まずかな~り頑丈で、各部シッカリしている。高さがあるので揺らせばグラつくわけだが、普通に使っているぶんには不安定さのようなものは感じられない。以下、写真とともに機能性や使用感などを書いてみたい。

組み立て終えた状態。フットプリントはだいたい幅80×奥行き60cmくらいある。2人掛け食卓テーブルくらいな感じ? 存在感はやはり冷蔵庫に近いものがある。
オフィスチェアと組み合わせた様子。写真の椅子はハーマン・ミラー「アーロンチェア リマスタード」。
おひとり様専用パソコンデスクって感じ。やや狭い感じではある。
パソコンラックの背面。矢印の部分が1.8cm程度出っぱっている。壁際などに設置する場合、この出っ張りが壁などに密着するように置くと、パソコンラックの安定感がよりいっそう高まる。そうする場合、壁紙などが傷付かないよう、スポンジ的なクッションで壁を保護したほうがいいかも。
4つのキャスターがある。手前にくるキャスターはストッパー付き。キャスターの滑りは十分に良好で、合計数十キロのモノを置いた状態でもスムーズに動く。設置場所を頻繁に変えるような使い方にも向くと思う。
天板にM3 MacBook Air 13インチを乗せた様子。15~16インチくらいのノートPCを置くのにもよさそう。
天板をチルトさせて使う場合、乗せるデバイスの滑り落ちを防止するパーツ(付属)を貼り付ける必要がある。
こんなパーツ。硬質の樹脂で両面テープで接着する。接着力は非常に強力という印象。ただ、チルト天板に対して若干中途半端な短さという気がする。まあでも、タブレットなどの滑り落ち防止には十分だが。あと、色が天板と同色だったらよかったのにニャとも思った。
天板を最も緩い角度(15度)でチルトさせた様子。チルト天板は、0度・15度・25度・35度・45度の角度にセットできる。
最も急な角度(45度)にしたのがこちら。書見台的な角度になる。
13インチiPad Pro(M4)を置いた様子。タブレットスタンドとして考えると「物凄く安定していて実用的」だと感じられる。イイっスね~、チルトする天板。
棚板は取り付け位置(高さ)を変えることができる。
下側の棚板も位置を変えられる。ただし、このパソコンラックの場合、構造上、「手軽に棚板の位置を変える」ということはできない。いったん置いているモノをどかし、ラックを横倒しにするなどし、複数の棚板のネジを緩め、目的の棚板の位置を変える、という作業が必要になる。そうしないでも棚板位置を強引に変えることは可能だが、ちょっと危険かもしれない。
ラック下側・背面にあるのはバックパネル。電源タップやケーブルなどを保持させることもできる。位置もラック下側の上下に変えられる。
バックパネル前面にはケーブルなどを置ける程度の狭いトレイがある。
バックパネル、下側の棚板、フレーム部は、それぞれスチール製なのでマグネットが吸着する。

 んんん~なかなかイイ。総耐荷重が90kgあって、各棚板の耐荷重は20kgあって、天板の耐荷重は30kg。前出のレーザープリンターの重さが15kgくらいなので、どこにでも置ける。フレームがスチール製であり棚板をガッチリとネジ止めするという構造なので、頑丈さもしっかりある。キャスターの滑りも良好。全体的に満足感が高い。

 でも、ラックの下側にも棚板あと1枚くらい欲しいナーとか思ったりした。サンワサプライのオフィス家具は棚板が別売されていることが多いので、試しに問い合わせてみたら、このシリーズのパソコンラックの別売棚板は販売されていないとのこと。んんん~残念。このパソコンラックが定番のオフィス家具になったら棚板も販売されたりするのだろうか?

パソコンラックの「もうひとつの目的」、画材出しっぱなしで即描ける!

 購入したパソコンラックでは、ときにはノートPCやタブレットを使ったり、あるいは動画鑑賞場所としてみたり、レーザープリンター置き場にしたり、いろいろ使っている。だが、パソコンラックとしてだけでない、もうひとつの目的があった。

 それはペインティングラック? 机型ミニアトリエ? お絵描き机として使おうと考えたのだ。

購入したパソコンラックは仕事机の横に置き、必要に応じて移動もしつつ、多目的で使っている。

 まず、チルトする天板があり、その大きさは横49.5×縦30cm。キャンバスなら5号くらいまで乗るので、これをイーゼル(絵画制作用スタンド)として使おうと考えたのだ。

 俺の場合は大きいサイズの絵は描かないので、このくらいのサイズの「キャンバスや画用紙などを平らな状態で眺められるチルト台」があると、フツーにイーゼルとして役立つと考えたのであり、そうしてみたらしっかり役立った。ヘタなイーゼルより安定感があったりもした。

チルトする天板はイーゼルとしても非常に便利だった。イーゼルのようにキャンバスを固定する仕組みはないが、小さめのキャンバスや用紙なら養生テープやマスキングテープで固定すればいいや的な? また、このチルト天板にiPadを乗せてApple Pencilで描くと、天板が非常に安定しているので描きやすかったりもする。このチルト天板は、デジタルでもアナログでも描きやすいイーゼルとして役立っているというわけだ。

 あと、俺の場合はわりと浅めの趣味として絵を描くが、そういうライトなスタンスだと「さぁ絵を描こうかな」と思っても、その後で二の足を踏んでしまう。画材や筆を出して絵を描く準備をするのがメンドクサイのだ。

 結果、「メンドクサイから……デジタルで済ますか」的なことになって、デジタル画像を作成するなどして遊んじゃったり。「でもホントは筆で絵の具をペタペタしたいんだよなー」などとモヤモヤしてみたり。

 そこで、すぐ使えるよう、画材を出しっぱなしにしようと考えた。「目の前の絵の具のチューブからニュルっと絵の具出せばすぐ描き始められるぜ~」と。

 これまででも目の前に出している画材はあり、たとえば色鉛筆やマーカーなどは手が届くところに出していた。ので、それら画材では頻繁&気軽に絵を描いていた。

 でも絵の具になると話が少し違う。絵の具の場合は使う道具が多いのだ。絵の具に加え、筆、筆洗、パレット、ツイデにドライヤーなど、いつも出しておくには道具がけっこう多くて邪魔になる。でも出しておかないとそういう画材による絵から遠ざかってしまう。

 そこで購入したパソコンラックを「画材出しっぱなしの場」にしようと考えたのであった。実際そうしてみたら、当然だが、手が届くところに画材があるので、思い立ったら即絵を描けるようになった。

パソコンラックに筆などを出しっぱなしにしている。
絵の具やペインティングナイフなども出しっぱなしに。写真にはないが、水を入れた筆洗やペーパーパレットも出しっぱなしにしている。
画用紙類も目の前に。これで「いつでもすぐ描けるゾ!」となった。じつはこのすぐ左に小さな流し台があったりして、絵を描くには非常に好都合な場になった。
月に1回か2回使うレーザープリンターはカバーをかけてパソコンラックの上に。パソコンラックの下方にはまだ多数ある画材を出しっぱなしに近い状態で置く予定だ。

 誰もがいつもスマートフォンを使うようになったから、多くの人がかつてないほど大量の写真を撮るようになった……のと同じことかも。道具を出すのが面倒だと、その道具でやれることも「今度でいいや」ってなってしまう。すぐ使えるように「道具を出しっぱなしにする」のって、重要なことかもしれない。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。