スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

急にRakuten Handへの興味が大噴出したの巻

古いほーのRakuten Handを中古で買って触ってみる

 2月18日に開催された楽天モバイルのとあるキャンペーン。そのキャンペーンとは「【Rakuten Mini購入者限定】Rakuten Hand無料プレゼントキャンペーン」で、過去に楽天モバイルから「Rakuten Mini」を購入した対象ユーザーに対し、「Rakuten Hand」を無料でプレゼントするというものだった。

 このキャンペーンの公式ページによると、キャンペーン期間は「2022年2月18日(金)10:00~終了日未定」となっている。メールを受け取った人だけに適用されるキャンペーンだったらしい。ちなみに、そのメールは2022年2月18日18:00頃に配信され、キャンペーンの終了はその日の21時頃だったらしい。瞬殺キャンペーン!

 さておき、そのキャンペーンがあるってことだけは、上記ケータイWatchニュース記事で知っていた俺。そして「わー俺とかRakuten Miniを4台も持ってるから、俺もRakuten Hand無料プレゼントされるかも〜。じゃあ事前にRakuten Handについてチェックしておこうかナ」と呑気に思っていた。

 ……しかし、よく考えてみたら、俺って楽天モバイル回線(Rakuten UN-LIMIT VI)は使っているものの、楽天モバイルから端末を買ったことはナイのであった。全部オークションで購入している。

 なーんだ、結局Rakuten Handなんて絶対もらえない俺じゃん。……でもちょっと気になり始めたんだよなー、Rakuten Hand。細身じゃないスか、Rakuten Handって。

 上記キャンペーンが始まった頃は既にiPhone 13 miniをメイン端末として使っていた俺。「細め小さめで持ちやすくて、非常にイイ!!!」と感じつつ使っていた。

 サイズからして、Rakuten HandとiPhone 13 miniって、握った感じとかけっこう似ているのでは? もしかすると細め小さめで持ちやすいという点で、Rakuten Handも使いやすいのでは? おサイフケータイにも対応してるし……てな感じで急にRakuten Handへの興味が大噴出したのであった。

 そうか、じゃあアレか、2022年2月14日発売の新型「Rakuten Hand 5G」を買ってイジってみよう!!! と思ったが、調べてみると新型Rakuten Hand 5GよりもRakuten Handのほうがプロセッサー性能が高かったり、価格も開きがあったり。ん〜どうしましょ。

 ちなみに5GじゃないほうのRakuten Handは……え? 1万2980円なの? 安っ。てかもともと2万円の端末なのかこれ。そしてちなみにオークションサイトでは……おー新品同様が7000円くらいからある♪

 じゃあソレで。「握った感じ」を中心とした使用感を実感するためなら中古Rakuten Handでいいや、という流れで、今さらRakuten Handを購入したのであった。てなわけで移行、俺的観点でのRakuten Handレビューをお届けしたい。

8500円でRakuten Handのクリムゾンレッド中古を購入

 楽天モバイルの各種キャンペーンを使えば(使えれば)、Rakuten Hand 5GもRakuten Handも、かなり安価にて新品を購入できる。安価っていうかRakuten Handは実質0円で、Rakuten Hand 5Gは実質1万4800円となっている。なんか楽天オリジナル端末ってみんな安いんスね。

 でも俺の場合はキャンペーンの条件に全然合わず、そーゆー価格では買えない。ので、オークションで購入した。買ったのはRakuten Handのクリムゾンレッドで、状態の良さそうな中古品を8500円で購入。既にケースに入っており、液晶保護ガラスフィルムも貼ってあり、本体は新品に近い美品という印象である。

前のユーザーはRakuten Handのごく一部の機能を使っていただけらしい。本体はキズもなくきれい。スマートフォンもそうだが、日本で売られている中古ハードウェアって美品状態が多いですな。みなさん丁寧に扱うらしい。
Rakuten HandとRakuten Miniを並べてみた。Miniはさすがに小さいが、Handも細身という部分ではMiniに肉薄している。

 では、さっそくRakuten Handを準備。Rakuten MiniのeSIMをRakuten Handに移行するのだ。機種変更でeSIM移行ってわけですな。

無料で簡単な楽天モバイルのeSIM移行(機種変更)

 使用中のRakuten Miniに入っているeSIMを、新たに手に入れたRakuten Handに移行するわけだが、「my 楽天モバイル」アプリを使えば容易に行える。また、楽天モバイルは手数料無料化をビシバシ進めており、機種変更関連では「SIMカード再発行手数料」「eSIM再設定手数料」「SIM交換手数料」がすべて無料になっている。

 ちなみに、SIM変更や再発行の上限回数はとくにないらしい。また、eSIMからSIMカードに変更したときのSIM送付料も無料らしい。無料で回数制限もないので、とりあえずRakuten MiniからRakuten HandへeSIMを移行して使い、気が変わったらeSIMをRakuten Miniに戻すということも気楽に行える。

 では、実際にRakuten MiniからRakuten HandへeSIMを移行する手順をば。スクリーンショットとともに見ていこう。

まず、eSIMが入っているRakuten Mini上でmy 楽天モバイルアプリを起動・ログインする。すると契約中の楽天モバイル回線(Rakuten UN-LIMIT)の各種情報が見られる。SIM交換は「契約プラン」の項目で下にスクロールしたところにある「各種手続き」の「SIM交換を申請する」から進める。
SIM交換・再発行の理由を選び、SIMタイプを選択し、「交換・再発行を申請する」をタップ。内容を確認したら「確定する」をタップし、申し込み完了。
次に、eSIM移行先端末となるRakuten Hand上でmy 楽天モバイルアプリを起動・ログインする。間もなくホーム画面に手続きの申し込み番号および「準備中」が表示される。その部分をタップすると「開通手続きへ進む」とあるのでこれをタップ。するとRakuten Hand上のeSIMが開通する(アクティベートされる)。なお、すぐにはタップすべき項目が現れないことがあるので、その場合は数分待ってmy 楽天モバイルアプリを再起動するといいだろう。
eSIM移行後のRakuten Hand(左)とRakuten Mini(右)の画面上部スクリーンショット。eSIMが機能しているRakuten Handの上部には「Rakuten」というキャリア名と、電波状態を示す直角三角形が見える。eSIMがインアクティベート(無効化)されたRakuten Miniの上部には「緊急通報のみ」という表示と電波を掴んでいない状態を示す半透明表示の直角三角形が表示される。

 eSIM移行手順をスクリーンショットとか並べて説明しちゃうと、なんかこー手間がかかりそうな印象になるかもしれないが、実際は数分で済む感じ。ただし「開通手続き」ができるようになるまでに少々時間がかかることもあるようだ。上記作業の場合、「申込番号」や「開通手続きへ進む」という表示がすぐには出ず、表示されるまでに2分ほどかかった。

 それから、eSIM移行後にもeSIMが正しく機能しないことがある。そのような場合は端末の再起動をすると問題が解決することが多い。

 余談だが、楽天モバイルの料金プランはRakuten UN-LIMIT VIのみで従量制。基本料金はデータ利用量で段階的に変わり、1GBまでなら月額0円、3GBまでなら税込月額1078円、20GBまでなら税込月額2178円、それ以上は何GB使っても税込月額3278円となっている。

 で、俺のRakuten Miniは電源オフで決済端末として使っているだけ。なので、スクリーンショットにあるように、この月もデータ利用量は「0.00GB」なのであった。その後、eSIM移行後のRakuten Handを持ち歩いて少々使ったが、それでもデータ利用量は0.1GB程度。

 そんな調子で楽天モバイルのeSIMを使っているので、これまで(初月を除いて)ずーっと料金0円のまま。このeSIMをサブ端末で使っているなら、たぶん今後もずーっと0円運用が続けられると思う。考えてみるとこの楽天モバイル回線は全然使わないわけではなく、たまに通信したり、今回のように機種変更して試したり、そこそこ活用している。なのに、ずっと0円運用で、eSIM移行とかも0円で、やっぱり楽天モバイルの安さって凄いかも〜と思う。

eSIMが無効化された端末のモバイルSuicaはどうなる?

 ところで、おサイフケータイとして大活用中のRakuten Miniだが、そこからeSIMを抜いたら(eSIMが無効化されたら)どうなるのだろう? とくに「SIMが挿さっていないスマートフォンでは起動しない」と言われているモバイルSuicaアプリ。eSIMで通信できなくなると、モバイルSuicaアプリも使えなくなる?

 SIMの有無に関わらず、おサイフケータイにチャージ済みの電子マネーは利用できる。まあ端末の電源オフでも使用可能(バッテリーが完全に空ではダメ)なので、FeliCaは通信に関わらず使えていると言えよう。

 しかしモバイルSuicaアプリはSIMが挿さっていない端末では起動せず、つまり電子マネーのチャージや各種手続きが行えなくなる、ハズ、である。eSIMを無効化した俺のRakuten MiniのモバイルSuicaは、残高を使うだけになっちゃうのだろうか? いや現金チャージができるし……てかGoogle Payからクレジットカードチャージもできるし……などとモヤモヤと思って試したら、そういうわけでもなかった。

eSIMが無効化された後のRakuten Miniで、モバイルSuicaアプリを起動してみた。問題なく起動し、各種情報を見たり手続きを行うこともできた。WAONや楽天Edyやnanacoのアプリも起動できた。

 なお、調べてみたら、eSIM対応の端末の場合、いったんeSIMをアクティベートしたら(その後にeSIMをインアクティベート/無効化しても)モバイルSuicaアプリは起動できるらしい。ただしeSIMの情報を完全に消去するなどした場合はモバイルSuicaアプリが起動しないようで、新品端末や初期化されたeSIM対応端末(白ロム端末)では、やはり一度eSIMをアクティベートしないとモバイルSuicaアプリが起動しないらしい。

 ……細かくは試していないのでわからないが、一度eSIMを入れればその端末でモバイルSuicaアプリが起動するようになるなら、ひとつのeSIMを複数の端末に順に入れていけば、複数の端末をモバイルSuicaアプリ起動可能端末にできる、のかもしれない。まあそうして何の意味があるかってコトではあるが。

 ともあれ、eSIMの場合、いったんeSIMアクティベートした端末なら、その後にeSIMをインアクティベート/無効化してもモバイルSuicaアプリは起動するようである。何かのご参考に……なるのかニャ?

なかなか快適なRakuten Hand、持ちやすさはやっぱり正義

 Rakuten HandにeSIMを入れ、さらにモバイルSuicaも移行して、しばらく使用。俺的用途では動作速度も画面の広さも十分という感じで、全体的に好印象の端末となった。

Rakuten Handでおサイフケータイを使えるようにもしてみた。モバイルSuicaアプリへのログオンが指紋認証で行えてヒッジョーに快適。

 とくに良かったのがサイズ感。iPhone 13 mini>Rakuten Hand>Rakuten Miniという感じで、俺的メイン端末と俺的決済端末の中間くらいのサイズ感である。

iPhone 13 mini、Rakuten Hand、Rakuten Miniを並べた様子。

 iPhone 13 miniと同等かやや大きいように見えるRakuten Handだが、触った感じはRakuten Handのほうがゴツくなくて軽い。重さはiPhone 13 miniが140gで、Rakuten Handが129g。10g程度の違いではあるが、手への感触からか「iPhone 13 miniのほうがけっこう重い」という印象がある。そうした印象からか、手にして使っていると「Rakuten HandのほうがiPhone 13 miniより小さい」という感触になりがち。

 Rakuten MiniとRakuten Handを使い比べると、やはり圧倒的にRakuten Handのほうが快適。画面が大きく操作しやすいからだ。でも、Rakuten Handの携帯性の良さは、なーんかRakuten Miniに近いような気がする。

Rakuten MiniもRakuten Handも、携帯性はかなり良い。コンパクトさもイイのだが、両機とも薄く感じられるのが好印象。

 この2台の楽天オリジナル端末とiPhone 13 miniを比べると、iPhone 13 miniのミョーなゴツさ重さ大きさが強調される感じがする。樹脂ボディと金属・ガラスボディの質感の違いだろうか……ナンデ? 不思議である。

 それとRakuten Handは片手操作・入力も現実的なのが好印象。これはiPhone 13 miniでも同様なのだが、片手で持ち、その手の親指などで画面操作がある程度できるサイズの端末は、とても気軽に情報を閲覧できて便利だ。Rakuten Handの画面サイズなら「画面が狭くて一望できる情報量が足りない」って感じもない。

 生体認証もなかなか快適。画面中央下部にある指紋センサーは、まあフツーに実用的な認識率でフツーに快適。また同時に顔認証を設定しておくと、指紋云々の前に顔によるロック解除が速攻で行われて小気味良い。Rakuten MiniとRakuten Handで顔認証のスピードを比べるとRakuten Handのほうが圧倒的に速いと感じられるのだが、これはプロセッサーの差だろうか。

画面の指紋マークの部分に指を当てるとロック解除される。顔認証も動作中だ。

 ……アレですな、指紋認証と顔認証が1台の端末で使えると、どんな状態でもロック解除がスムーズでスゲく快適ですな。家ではサクッと顔認証、マスク時はズギャッと指紋認証、どっちもダメならパスコードでロック解除、みたいな。

 カメラもまずまずイイ感じ。接写もそこそこイケるし、発色や解像感も悪くない。わりと平凡な写りをする感じではあるが、見たままのものをそのまま記録してくれるという感じで、違和感のない写真を多く撮れるという印象になった。……まあ今どき的な「高画質カメラ搭載スマートフォン」には対抗できない感じではあるが。

春先の土手をスナップ。どーってことない写真だが、まさにこういう空の感じであり、草木もこんなだった。「盛らない」写りだと思う。
バンダナを接写。繊維までよく写っている。モノの色味もこんな感じである。
食べ物もフツーに写る。もうちょっと色味を盛ってくれてもいいよネ……と思ったりも。
被写体を自動認識しているらしい。けど写りはわりとフツーで平凡なのであった。

 てゅーかこの中古Rakuten Hand、8500円で買ったと考えると、なんか物凄いコストパフォーマンスがあるように思えるんスけど。パフォーマンス、ってよりも、ユーザビリティ。価格にしてはヤケに使いやすい! みたいな。

 前述のとおり、楽天モバイルの各種キャンペーンを使えば、Rakuten Handは実質0円で、Rakuten Hand 5Gは実質1万4800円で買える。キャンペーンが使えなくても、Rakuten Handは1万2980円で買える。中古のRakuten Handなら、さらに。

 こういう端末、いいじゃないですか〜。気軽だし使いやすいし。おサイフケータイもちゃんと使えるし。5G普及期を見据えてRakuten Hand 5Gを買おうかな……とか思ったりした俺であった。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。