スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
ミニミニAndroid「Jelly 2」はどうなのか?
2021年3月15日 06:00
世界最小級おサイフケータイ対応Android端末「Jelly 2」を3週間使ってみて
今回のネタはUnihertzの「Jelly 2」。3インチ画面を備えた“超小型”と言って差し支えないAndroid端末である。↓こ〜んなに小さいっ!!!
イイっスね〜愉快っスね〜小型スマートフォン♪ そしてこのJelly 2、おサイフケータイに対応している。同じく超小型Android端末であるRakuten Miniと並んで「おサイフケータイ対応端末としては世界最小クラスなのだ。↓はJelly 2とRakuten Miniのサイズ等比較表。
Jelly 2 | Rakuten Mini | |
サイズ(幅×高さ×厚さ) | 49.4×95×16.5mm | 53.4×106.2×8.6mm |
体積 | 約77cm³ | 約49cm³ |
重量 | 110g | 79g |
画面サイズ | 3インチ | 3.6インチ |
俺の場合、Rakuten Miniを決済専用端末にしている。おサイフケータイ端末として使用しているんですな。おサイフケータイ対応端末は、端末電源がオフ状態でも電子マネーによる決済が可能なので、通常は電源オフで運用。チャージなどのためにたまに電源を入れるというスタイルで使っている。小さくて非常に便利。
決済用端末としてのRakuten Miniは非常に便利なのだが、少々不満点がある。ひとつはセキュリティ面で、生体認証は顔認証にしか対応しておらず、マスクな時代の現在において少々不便。もうひとつは、バッテリー容量が少ないこと。
まあ俺の場合、Rakuten Miniは基本的に電源オフでおサイフケータイ機能だけ使っているので、生体認証もバッテリー容量も「ちょっとした不満」という程度ではある。が、時々電源をオンにして使っていると「指紋認証ないとやっぱり面倒」「電池がけっこうすぐ減るな〜」と気になったりする。
その点、Jelly 2は良さそう。生体認証は顔認証にも指紋認証にも対応しているし、バッテリー容量はRakuten Miniの2倍近くある。また、本体縦横サイズつまりフットプリントもRakuten Miniより小さい。
……決済端末として、Jelly 2はRakuten Miniよりイイのでは? たまに電源入れて使った場合も快適なのでは? と思い、購入したのであった。
そしてJelly 2を主におサイフケータイ端末として使いつつ、時々電源入れて使ったりもしつつ、約3週間が経過。以降、Jelly 2の使用感などについて書いてゆきたいッ!!!
Jelly 2はどんなスマートフォン?
Jelly 2をおサイフケータイで云々の前に、まずJelly 2はどんなスマートフォンなのか? 写真と説明文で見ていこう。
以上がJelly 2のザックリとした概要だ。この他の仕様などについては公式ページをご覧いただきたい。
気になる処理速度だが、Jelly 2に搭載されたHelio P60はミドルレンジのプロセッサー(SoC)とのことで、実際に使っている状態で「遅い」「引っかかる」「モッサリする」といったことは一切感じられず、軽快に使える。メモリを6GB実装しているあたりも軽快な使用感に寄与していると思われる。
それと、期待の生体認証。顔認証と指紋認証だが、顔認証は至ってスムーズに動作する。指紋認証は、場合によって全然認証してくれなかったりする。が、指紋を再登録するとスムーズに動作するようになる。のだがしかし、また全然認証してくれなくなったり。だが原稿執筆中の現在試してみると、認識されまくりなのであった。……全体的に見ると、な〜んか不安定って気がする。
それと、拙宅Wi-Fi環境下にて、Jelly 2は5GHz帯での接続ができないのであった。謎。指紋認証の不安定や5GHz帯接続不能問題、アップデートとかで直ってくれたら有り難いが……。
おサイフケータイ使用開始……直後に問題発生
さてジックリと使用。まずはRakuten Miniの各種電子マネーをJelly 2へと移行する。俺の場合、モバイルSuica、モバイルWAON、nanacoモバイル、楽天Edyを使っている。ちなみにJelly 2では、モバイルSuicaとモバイルPASMOのうち、どちらかひとつだけ入れることができる。
で、各電子マネー移行時にイキナリ、最初の難関に当たった。おサイフケータイの電子マネー移行(機種変更)時、移行先の端末上でパスコードやパスワードの類を何度か入力することになるが、Jelly 2のソフトウェアキーボード表示は予想以上に小さかった。
まあでも、キーボードの小ささには徐々に慣れたりもする。また、俺の場合はJelly 2を主におサイフケータイとして使っているので、ソフトウェアキーボードが小さすぎて入力タイヘン問題は、た〜まに訪れる難関って感じ。どうにかなる。
しかし、おサイフケータイを設定しているうちに、次の難関が。文字サイズの問題である。Jelly 2のフォントサイズ設定の初期値は「大」で、3インチ画面でもメールやウェブサイトなどのコンテンツを読みやすくしてあるようだ。
だがこのフォントサイズ設定だと、アプリによっては「一部文字が隠れるなどして表示されない」「レイアウトが崩れる」などの問題が発生する。そしてこの問題がおサイフケータイの一部アプリで発生してしまった。
まあ「表示がちょっとヘン」「文字の端が見えない」といったことなので、だからと言って大問題ってことではなく、使えないことはない。でもこの表示問題に加え、極小キーボードでの入力がタイヘン問題もある。んむむむ〜Rakuten Miniではこういうコトなかったが、んむむ〜Jelly 2でおサイフケータイはダメなのかぁ〜?
Jelly 2は物理的におサイフケータイとして使いやすい
ともあれ、Jelly 2へとおサイフケータイを完全移行。設定も完了。フォントサイズ「小」設定にしたのでおサイフケータイでの表示がヘンってこともなく、最初の設定が済んだらソフトウェアキーボードを使う頻度も激減。俺の場合はJelly 2を主におサイフケータイのために携帯しているので、通常は電源オフ。使い始めたら、前述のフォントサイズやキーボードの問題は全然気にならない……というか完全に忘れた。
そしてJelly 2で決済〜決済〜♪ コンビニやドラッグストアやスーパーの電子マネー読み取り機にJelly 2をタッチしているわけだが、んんんん? Jelly 2でのタッチ決済が、ミョーに行いやすいような……どういうコトだろう?
Jelly 2での決済時、意識していたらその理由がわかった。Jelly 2は電子マネー読み取り機にかざしやすい(タッチしやすい)サイズ&形状なのだ。側面が丸みを帯びていて厚みもある。指でつまむにちょうど良い大きさと丸みなので、どの位置の読み取り機にもかざしやすいのであった。
掴みやすさ、かざしやすさタッチしやすさに加え、もうひとつ。Jelly 2は読み取り機の上に置きやすい。一瞬置いて、決済直後にすぐに持ち上げて回収できる。やはりこれも側面が丸みを帯びていて厚みもあって、置きやすくつまみ上げやすい形状になっているからだろう。
まあ非常に細かな話ではある。また、メーカーもそういうタッチ決済のしやすさを考えてこの形状にした、というわけではないと思う。偶然っスね偶然。でもJelly 2、おサイフケータイとして物理的にヤケに使いやすく感じられるのであった。
カメラはどうか? Rakuten Miniとも比較
Jelly 2のカメラ機能については、ほぼ興味ナシであった。が、渋滞中に車窓から何となく撮った写真が案外良かったので、その後Jelly 2でアレコレと写真を撮り始めた。以下の作例はJelly 2で撮ったもので、左側がリサイズしたもの、右側がドットバイドットの画像である。
Jelly 2のカメラ機能、なかなかイイ♪ この手のひらサイズのスマートフォンでここまで撮れるって、なんかスパイ装備的な妙味があって愉快である。てゅーか、Jelly 2は超コンパクトデジカメと言えよう。
ツイデにRakuten Miniとの画質比較も行ってみた。以下の作例は、左側がJelly 2による写真で、右側がRakuten Miniによるもの。どちらもリサイズのみ行っている。
Jelly 2のカメラ画質はなかなかイイが、Rakuten Miniと比較すると「Rakuten Miniの方がイイ感じに盛ってくれて全体的に好印象となる写真が多く撮れる」という印象になった。Jelly 2は若干青っぽくなったり、ホワイトバランスが少し崩れるケースがあるように思う。
また、Rakuten Miniには少々のシャッタータイムラグがあるが、Jelly 2はシャッターを押した瞬間撮れる感覚。Jelly 2には手ブレ補正機能もあり、Rakuten Miniと一緒に持ち歩いて撮り比べていると、Jelly 2の方がブレ写真の発生率が低いと感じられる。
ショートカットボタンとFMラジオ……好きかも
Jelly 2を使っていて「コレいいね」と思えたのは、ショートカットボタンとFMラジオだ。ショートカットボタンはJelly 2をグッと便利にし、FMラジオ機能はJelly 2を常時携帯したいと思わせる。
ショートカットボタンは本体右側にある赤い物理ボタンで、特定の機能やアプリを呼び出せる。初期設定は、1回押下でGoogleアシスタント、2回押下でスクリーンショット、長押しでLEDライト点灯となっている。設定の「Smart Assistant」からこれら機能をカスタマイズできる。
それからFMラジオ機能。俺的には全てのスマートフォンにFMラジオ機能を搭載して欲しいと考えているが、最近はFMラジオ機能搭載端末が少ないっスね〜。でもこの超小型スマートフォンJelly 2ではFMラジオが聴ける!!!
この小さなスマートフォンにホンモノのFMラジオ機能が搭載されている。偉い。ツカエル。素晴らしい!!! ……これに加えてワンセグ受信機能が備わっていたら俺としてはJelly 2をあと3台くらい買っていたであろー。
てな感じのJelly 2。画面が小さくてソフトウェアキーボードが扱いにくく、やはり画面が小さいので表示文字列を読みづらいわけだが、でも小さくてカワイイ〜♪ そして、おサイフケータイとして物理的な使いやすさも◎。
俺的スタンスでは、Jelly 2を電源オフ状態で持ち歩いておサイフケータイにて決済。そして緊急時はサブの電話として、さらにはFMラジオとして利用。超小型スマートフォンってだけではなく、ピンポイントで超役立ってくれる実用性が非常に好きである。なかなか楽しいミミニミスマートフォンなので、興味があればゼヒ、ジックリとチェックしてみてほしいッ!!!