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Pixel 11シリーズは何が変わった? Pixel 10シリーズからの進化・変化ポイント

Pixel 11シリーズ。オンラインでは8月12日に予約開始(店頭では13日)、8月20日に発売予定だ。

 Google Pixelの新モデル「Pixel 11」シリーズが発表された。昨年のPixel 10シリーズ同様、バータイプの3機種「Pixel 11」「Pixel 11 Pro」「Pixel 11 Pro XL」と、フォルダブル1機種「Pixel 11 Pro Fold」の計4機種が発売される。それぞれを昨年のモデルと比較し、進化点をチェックしてみた。

無印「Pixel 11」はカメラバーの突起が40%以上削減

 無印のPixel 11で外観上、目立つ変化はカメラバーの厚みだ。Google Pixel プロダクト マネジメント シニアディレクター ピーター・プルナスキー氏によると、厚みを40%以上削減しているという。Made by Googleのケースを装着すれば、カメラバーの厚みは気にならなくなる。

Pixel 11はカメラバーの厚みがかなり抑えられた。

 カラーはPixel 10同様4色だが、今回はFrost(フロスト)、Hibiscus(ハイビスカス)、Pistachio(ピスタチオ)、Obsidian(オブシディアン)となった。Pixel 10のIndigo(インディゴ)とLemongrass(レモングラス)の代わりにHibiscusとPistachioが加わった形となる。

Pixel 11。左からFrost、Hibiscus、Pistachio、Obsidian。

 ディスプレイのサイズ(6.3インチ)やピクセル密度(1080×2424ピクセル)、60~120Hzのリフレッシュレート、ピーク輝度の3000nitはPixel 10と同様で、スペックを見る限りディスプレイはPixel 10と変わっていない。

 サイズもPixel 10と同じだが、重さは204gから197gになり7g軽くなった。

 背面カメラはアップグレードされている。4800万画素広角カメラ、1300万画素超広角カメラ、1080万画素光学5倍望遠の3眼システムというのはPixel 10と同じだが、4800万画素広角カメラのセンサーは光感度が56%向上し、暗い場所での撮影がさらに向上した。5倍望遠カメラはTensor G6により最大30倍の超解像ズームに対応した(Pixel 10は最大20倍まで)。1050万画素のフロントカメラについてはスペック上の違いはない。

Pixel 11のカメラ機能。

 バッテリー容量は4970mAhから4985mAhに増えているが、駆動時間は同じ30時間以上。有線充電の場合、30分で最大55%まで充電できる仕様は同じだが、ワイヤレス充電は25WのQi2.2をサポートし、25%高速化した。

 12GB RAMは継続しているが、ストレージは128GBモデルがなくなり、256GBと512GBから選べるようになった。

 発売時のPixel 11の価格(Google Storeにおける価格、以下同)は、256GBモデルが13万6800円(税込み、以下同)、512GBモデルが15万6800円となる。Pixel 10の発売時の価格は128GBモデルが12万8900円、256GBモデルが14万3900円だったので、256GBモデルで比較すると7100円安くなっている。ただ、最安値を比較すると7900円高くなっている。

「Pixel 11 Pro」シリーズは着信やGeminiの状態を光で知らせる「HiLight」を搭載

 バータイプのProモデルは「Pixel 11 Pro」と「Pixel 11 Pro XL」のサイズの異なる2モデルが引き続き登場した。

Pixel 11 ProとPixel 11 Pro XL。左からCanyon、Fog、Olive、Obsidian。

 11 Proと11 Pro XLは、画面サイズ、バッテリー容量、有線充電以外のスペックは同じだ。昨年のPixel 10 Pro/Pro XLではワイヤレス充電のスペックに違いがあったが、今回は両モデルとも25WのQi2.2をサポートする。

 カラーバリエが4色なのは前モデルと同様だが、新色として赤系のCanyon(キャニオン)とFog(フォグ)、Olive(オリーブ)が採用された。黒系のObsidianは継続だが、今回はオールマットな仕上げとなっている。

 ディスプレイのサイズ(6.3インチと6.8インチ)、ピクセル密度(1280×2856ピクセルと1344×2992ピクセル)、1~120HzのリフレッシュレートはPixel 10 Pro/Pro XLと同じだが、ピーク輝度が3300nitから3600nitに上がった。また、新しい耐傷性ディスプレイコーティングにより、前世代の2倍以上の耐傷性を実現し、プルナスキー氏は「最も耐久性の高いProモデル」と語っていた。

 サイズはわずかな数値の違いが見られるものの、Pixel 10 Pro/Pro XLとほぼ同じだ。ただ、重さはPixel 10 Proが207gだったところ11 Proは204gに。Pixel 10 Pro XLが232gのところ11 Pro XLは226gとなり若干軽量化されている。

 バッテリー容量は、Proが4870mAhから4850mAhに、Pro XLは5200mAhから5115mAhへとわずかに減っているが、駆動時間はいずれも30時間以上と変わらない。11 Pro XLはこれまでで最も速い有線充電を実現し、45W USB-C PPS充電器を利用した場合に約30分で75%充電が可能。また前述の通り、ワイヤレス充電のスペックはともにQi2.2をサポートし、最大25Wで急速充電が可能だ。11 Proは10 Proよりワイヤレス充電が29%高速化された。

 11 Pro/Pro XLは、新たに「HiLight(ハイライト)」という機能が加わった。カメラバーの右端にあるフラッシュには周囲にLEDライトが内蔵されており、端末を伏せて置いている時に、設定した人からの着信時には光って知らせる。光のカラーは5色用意され、人によって別のカラーを設定できる。また、Geminiを利用した際にも、聞き取り中、考え中、応答中であることを示すためにライトが繊細なパターンで光る。

HiLightを設定した相手からの着信やGeminiの利用時に、端末を伏せて置いていると光って知らせる。

 なお、Pixel 8 Proシリーズから搭載されていた温度センサーは、11 Proシリーズでは省かれている。

 背面のカメラは画素数こそPixel 10 Proシリーズと変わらないものの、5000万画素広角カメラと4800万画素光学5倍の望遠カメラは新しいセンサーを搭載している。望遠カメラは光感度が30%向上し、最大120倍の超解像ズームが可能になった(Pixel 10 Proシリーズでは最大100倍)。また、ポートレートモードで5倍を選択できるようになった。

Pixel 11 Pro/Pro XLのカメラ機能。

 低照度撮影も進化。Tensor G6と刷新されたソフトウェア、改良されたセンサーを組み合わせることで、「待つことなく、美しく明るく、鮮やかな写真を撮影できる」(プルナスキー氏)。夜景モードは品質を維持したまま、最大4.5倍速く撮影できるようになっているという。

 動画機能には、AIによる高画質化機能「動画ブースト」が復活し、「動画手ぶれ補正Pro」も搭載される。動画手ぶれ補正Proは明るい日中に移動している時に自動的に有効になり、ジョギング中であっても非常に安定した映像を撮影できるという。

 今回少々気になる点が、RAMが一部スペックダウンしていることだ。10 Pro/Pro XLはすべて16GBのRAMを搭載していたが、11 Pro/Pro XLの256GBモデルは12GB RAMとなる。ただ、プルナスキー氏は「ソフトウェアとシリコンの最適化により、昨年のProモデルよりも高速でスムーズなパフォーマンスを体感できる」と語っていた。512GBモデルは引き続き16GB RAMを搭載。また、新たに1TBモデルが登場し、そちらにも16GB RAMが搭載される。

 発売時のPixel 11 Proの価格は、256GBモデルが17万4800円、512GBモデルが19万4800円、1TBモデルは23万4800円だ。Pixel 10 Proの発売時の価格は256GBモデルが17万4900円、512GBモデルが19万4900 円だったので、256GBモデル、512GBモデルとも100円安くなっている。

 発売時のPixel 11 Pro XLの価格は、256GBモデルが20万7800円、512GBモデルが22万7800円、1TBモデルは26万7800円。Pixel 10 Pro XLの発売時の価格は256GBモデルが19万2900円、512GBモデルが21万2900円だった。256GBモデル、512GBモデルとも1万4900円高くなっている。

 昨今の物価高で多くのスマホメーカーが端末価格を上げている中、11 Pro XLは1万5000円程度の上昇、11 Proにいたっては100円安くなっている。かなり良心的、戦略的な価格と言える。

より軽く、薄くなったフォルダブル「Pixel 11 Pro Fold」

 Pixel 11 Pro Foldは、内側に8インチ、外側に6.5インチのディスプレイを備えている。10 Pro Foldの外側ディスプレイは6.4インチだったが、Pixel Fold史上最も細いベゼルを実現したことでやや大きくなった。

Pixel 11 Pro Fold。左からOlive、Obsidian。

 サイズは、折りたたんだ状態で高さ155.2mm、幅76.0mm、厚さ10.1mm。広げた状態は高さ155.2 mm、幅150.4mm、厚さ5.0mm。重さは239gだ。10 Pro Foldと高さは同じだが、折りたたんだ状態の幅が0.3mm狭くなり、厚さは折りたたんだ状態で0.7mm、広げた状態で0.2mm薄くなった。重さは258gの10 Pro Foldに対し10%近く軽くなり、薄型軽量化が進んでいる。

 カラーはOliveとObsidianの2色。10 Pro FoldのMoonstoneとJadeよりも落ち着いた印象だ。

 10 Pro FoldではIP68準拠の防塵・防水性能を実現したが、Pixel 11 Pro Foldでは耐久性をさらに進化させている。非常に割れにくく設計された新しいグラスファイバー複合材の背面と、内側ディスプレイを保護する再設計されたヒンジを採用。これらのアップグレードにより、「Pixel 11 Pro FoldはPixel 10 Pro Foldの3倍の耐久性を実現した史上最もタフなPixel Fold」とプルナスキー氏はアピールしていた。

最もタフなPixel FoldとなったPixel 11 Pro Fold。

 外側、内側のディスプレイともピーク輝度が3600nitとなり、3000nitだった10 Pro Foldよりも20%明るくなった。

 また、外側ディスプレイには、傷や衝撃に強いガラスセラミックカバーを初めて採用。内側の大型ディスプレイは、保護と折り目改善のために2層の弾力性のある耐衝撃フィルムを重ねた極薄ガラスを採用している。

 バッテリー容量は4806mAhで、10 Pro Foldの5015mAhより小さくなり、駆動時間も30時間以上から24時間以上に短くなってしまった。ただし、従来通り有線充電は約30分で50%まで充電可能。ワイヤレス充電は前モデルより20%高速化され、最大25WのQi2.2に対応している。

 新しい4800万画素広角カメラは光感度が56%向上。また、望遠カメラは最大30倍の超解像ズームに対応した(10 Pro Foldは最大20倍の超解像ズーム)。

11 Pro Foldのカメラ機能。

 引き続き16GB RAMを搭載し、256GBモデルと512GBモデルから選べる。発売時のPixel 11 Pro Foldの価格は、256GBモデルが27万9900円、512GBモデルが29万9900円。Pixel 10 Pro Foldの発売時の価格は256GBモデルが26万7500円、512GBモデルが28万7500円だったので、両モデルとも1万2400円高くなった。

4モデルの共通の進化点

 CPUが、Pixel 10シリーズはGoogle Tensor G5だったところ、Pixel 11シリーズのプロセッサは最新のTensor G6に。より高いメモリ帯域幅と50%増強されたTPU演算により、Pixelをより効率的に動かすという。OSはAndroid 17だ。

 Tensor G6は、最新のGemini Nanoモデルを最大3.5倍の高速で体験できるようにしつつ、エネルギー消費を最大3.5倍削減。また、カメラのアップグレードにおいても重要な役割を果たし、Pixelで初めて4Kボケを実現したほか、低照度での品質を向上させている。

 セキュリティチップは新たに「Titan M3」を搭載。高度な攻撃に対する保護の基準を引き上げ、量子コンピュータによる将来の脅威に対するガードも追加している。

 Pixel 11シリーズはGemini Intelligenceに最適化され、アプリと連携して、さらに多くの複雑なタスクを処理できるようになる。

 一例として、音声入力が一段と進化している。Gemini Intelligenceが「えーっと」や「あのー」などの無駄な言葉を自動で取り除き、すっきりとした伝わりやすい文章に仕上げてくれる。

 撮影機能には「マジックキャプチャー」という新機能が追加される。マジックキャプチャーボタンをワンタップして動画を撮影すると、デバイス上のインテリジェンスとGeminiが約400フレームを解析し、最適なタイミングだと判断した瞬間を、トリミングやボケ補正などの編集を自動で適用して静止画として保存する。

マジックキャプチャーで撮影すると、動画のほかに、AIが最適なタイミングだと判断した瞬間の静止画がいくつか保存される。

 Gemini Intelligenceによる使い勝手の進化は、「デジタルに気を散らされるのを防ぎ、ユーザーがその瞬間を取り戻すこと」を目的としているとプルナスキー氏は語っていた。