みんなのケータイ

「Pixel Watch 4」の画面サイズならWebブラウザも快適かと思ったが、甘くはなかった
2025年11月4日 00:00
ここ最近、スマートフォンだけでなくスマートウォッチも新機種が相次いで発売されているようで、筆者も先日、仕事のためグーグルの「Pixel Watch 4」をお借りして使っていました。
その際、41mmモデルと45mmモデルの両方を試してみたのですが、改めて感じたのは45mmモデルの画面が結構大きいこと。45mmモデル自体はPixel Watch 3の頃から用意されているのですが、Pixel Watch 4ではベゼル幅がより狭くなったことで表示領域が大きくなり、ドーム状のディスプレイを採用したこともあって一層画面が大きくなった印象を受けます。
そしてここまで画面が大きくなったのであれば、それを生かせるアプリをもっと活用すべきでは? と思い立ち、試してみたのがWebブラウザです。
Pixel Watchシリーズ、さらに言えばOSに「Wear OS by Google」を採用している機種であれば、「Gmail」などのアプリは利用できるのでメールチェックなどには便利なものの、情報収集には役不足。なのでスマートウォッチでもWebブラウザが快適に使えたら……と以前から思っていたのでした。
ただ従来のスマートウォッチは画面サイズが狭く、Webブラウザで情報をチェックするには厳しいと感じていました。それゆえPixel Watch 4の45mmくらいのサイズ感であれば、Webブラウザもなんとか使えるのでは? と考えた訳です。
そこでまずは、Pixel Watch 4の45mmモデルにWebブラウザを導入。グーグルからスマートウォッチ向けのWebブラウザは提供されていませんが、同じOSを採用している「Galaxy Watch」シリーズを提供しているサムスン電子から「Internet Browser」というアプリが配信されているので、こちらを使うことにします。
インストール後の使い方は難しいことはなく、あらかじめ用意されたリンクからWebサイトを探すか、音声などで直接キーワードを入力して検索するかのいずれかで、Webサイトにアクセスできます。文字はさすがに細かいですが、写真などもしっかり表示されるので、情報チェックには十分活用できる感じです。
ですが、実際に使ってみるとある問題に当たってしまいまして、それはPixel Watch 4の画面が丸いため、Webサイトの四隅が表示できないこと。そしてこのことは、Webサイトを利用する上で地味に不便だったりします。
「ケータイWatch」のWebサイトを例に挙げますと、右上隅には他のImpress Watchのサービスにアクセスするためのメニューが用意されているのですが、Pixel Watch 4とInternet Browserの組み合わせではデフォルトでこの部分が隠れてしまいます。
そのためメニューから他のサービスにアクセスしたい場合は、一度ピンチ操作でWebサイトを拡大し、右上のメニューボタンまでドラッグして表示した後、それをタップしてから再びピンチ操作でWebサイトを縮小。他のサービスのアイコンを見つけてタップする……といった操作が必要で、かなり手間がかかってしまいます。
そしてこのことが非常に大きな問題となってくるのが、GDPR(EU一般データ保護規則)への対応のため各Webサイトに最初にアクセスすると表示される、個人情報の扱いに同意するためのボタンです。
なぜならこのボタンはWebサイトの右下隅に現れることが多いので、Pixel Watch 4とInternet Browserの組み合わせでは隠れて表示されず、先のような操作をしないとボタンを押せないことから非常に不便なのです。
それゆえ画面が大きくなったからといって、画面が丸型である限りPixel Watch 4でWebサイトを利用するのはあまり現実的ではないと感じたのが正直なところ。
インターフェースに何らかの工夫があればと思う一方、そもそもスマートウォッチでWebサイトを見たいという需要がどれだけあるのか? という疑問もあるだけに、改善が進むかどうかは未知数な感もあります。








