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廉価モデルながら侮れない! 「OPPO Reno9 A」のカメラ

【OPPO Reno9 A】

 最近のスマホは優秀だ。たとえば、この6月に買った「OPPO Reno9 A」は、ミドルレンジモデルだし、なんなら実質1万円未満で入手したのに、3年前のハイエンドモデル「Galaxy Z Fold3 5G」(au版で23万7565円)のメインカメラの4倍もの画素数がある。

 Galaxy Z Fold3 5Gの写真も好きだが、OPPO Reno9 Aの写真もなかなか好感が持てる、と筆者的には考えている。け、決して買ってしまったから負け惜しみを言っているわけではない。

 まず、渋谷ヒカリエで撮影した写真を見てみてほしい。

超広角レンズ、いわゆる「0.6倍」で撮影。F値2.2、ISO感度50、露出時間729分の1秒、ホワイトバランス自動
いわゆる「1倍」で撮影。F値1.7、ISO感度50、露出時間1250分の1秒、ホワイトバランス自動
「1倍」の中央に写っているビルの部分を10倍に引き伸ばしたもの。文字は潰れて判読不可
「2倍」で撮影。F値1.7、ISO感度50、露出時間2656分の1秒、ホワイトバランス自動
「2倍」の中央付近に写っているビルの部分を10倍に引き伸ばしたもの。光学ズームだからか、文字はしっかり読める
OPPO Reno9 Aの最大ズーム「6倍」で撮影。F値1.7、ISO感度50、露出時間2036分の1秒、ホワイトバランス自動

 広角(1倍)で撮影した写真を10倍に引き伸ばしたところ、ビルの最上階付近にある文字は潰れて読めないが、2倍のものでは光学ズームのお陰で判読できる。6倍ズームの写真では読み取れるので、「デジタルズーム6倍」と説明されているが、光学2倍×デジタル3倍なのではないかなぁという感想だ。

 いずれにしても、ソフトウェア的にうまく処理してくれるのは6倍ズームで撮影したものなので、1倍で撮ったものを切り出して使うより、最初から6倍ズームで撮影したほうが良い絵が撮れそうだ。

 続けて食べ物の写真も見ていこう。

こちらは「黒酢あんかけからあげ定食」。広角で撮影した
同じ品の2倍ズーム。おいしそうな照りがたまらない
こちらはiPhone 14の2倍ズームで撮影したもの。唐揚げの描写が細かい。また、白髪ねぎの立体感まで表現している
カボチャ餡入りロールパン。OPPO Reno9 Aカメラの2倍ズームで撮影したもの。F値1.7、ISO感度400、露出時間50分の1秒
同じアングルでiPhone 14の2倍ズームで撮影。F値1.5、ISO感度125、露出時間57分の1秒。白い布越しの太陽光で撮影したので、実際はOPPO Reno9 Aの色味が正しいのだが、思い出補正とでも言おうか、「おいしそうな色」に仕上がっている

 奥行きが感じられないという弱点はあるが、iPhone 14で撮った写真を並べてまじまじと見比べなければ及第点ではないだろうか。また、「見たまま」で撮れるのも好印象だ。もっともこれは好みによるのだが。

 OPPO Reno9 Aには専用のマクロレンズもある。動画やポートレートなどは画面を水平方向にスライドすることで切り替えられるが、マクロ機能は「その他」の中に格納されている。マクロレンズを使えば、被写体との最短距離4cmの近接撮影が可能だ。

OPPO Reno9 Aのマクロレンズはここ
マクロ撮影するには、「その他」まで画面をスライドさせ、更にその中から選ばねばならない。よく使うものをスライドして選べればいいのになぁなどと思ってしまった
キーボードをマクロレンズで撮影

 なじみのものが、いつもと違った表情を見せるのが楽しい。“モノ”の細かい部分を見せたいフリマアプリユーザーにとっても使い勝手がいいだろう。

 通常売価が2万円未満のスマホと、12万円近い価格のスマホを比べるのは酷だと予想していたのだが、どうしてどうして、A4用紙などに印刷するのでなければ、個人的に充分“イケてるカメラ”だと感じる結果となった。