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「OPPO Reno9 A」がさらにサクサク感アップになったひみつ

 オウガ・ジャパンは13日、OPPOブランドのAndroidスマートフォンとして、「OPPO Reno9 A」を発表した。直販サイトでの価格は4万6800円で、発売日は6月22日。携帯電話会社では、ソフトバンク(ワイモバイル)と楽天モバイルのほか、一部MVNOも取り扱う。

 同日に開催された報道陣向けの発表会には、オウガ・ジャパン 営業推進部の中川裕也氏が登壇し、製品を紹介した。

中川氏

 「Reno A」シリーズは、2023年3月までで累計出荷台数180万台を突破しているロングセラーシリーズ。初代の「Reno A」は2019年に登場し、以来「Reno3 A」「Reno5 A」「Reno7 A」が日本市場に投入されてきた。そして今回、5代目として「Reno9 A」が発表された。

 「Reno9 A」の先代モデルにあたる「Reno7 A」発表後、オウガ・ジャパンでは利用者向けの調査を実施。結果として、シンプルなデザインや、バランスのとれた機能性が好評だったという。

 今回の「Reno9 A」では、「Reno7 A」で好評だったデザインを継承しつつ、“サクサクな操作感”をさらに向上させた。

 メモリーは6GB→8GBにアップし、独自技術「DCE(Dynamic Computing Engine)」を搭載。マルチタスクの際のリソース配分を最適化することで、端末の動作が安定し、あわせて消費電力も改善される。

 防水防塵性能はIPX8・IP6X相当。おサイフケータイやマイナンバーカード機能(スマホ用電子証明書機能)も利用できる。

チップセットそのままでサクサク感がアップする理由

 メモリー増強などによるサクサク感の向上がアピールポイントの「Reno9 A」。一方で、チップセットは「Reno7 A」と変わらないままだ。この理由を含む質疑には、オウガ・ジャパン プロダクト部企画課の齋藤裕明氏が答えた。

齋藤氏

――チップセットは「Reno7 A」と変わらず「Snapdragon 695 5G」となっている。

齋藤氏
 製品価格のバランスも考慮して、今回「Snapdragon 695 5G」を採用しました。昨今は円安や価格高騰の影響で、スマートフォンも全体的に値上がりの傾向があると考えています。

 日本市場で展開してきた「Reno A」シリーズのなかで、「Reno9 A」は5代目。“ミドル帯の価格でワンランク上の体験を”というコンセプトのもと、製品を企画してきました。

 チップセットは変わりませんが、そのうえで進化させるべく、メモリーを従来の6GBからシリーズ最大の8GBにしました。

――メモリーを上げた理由を詳しく知りたい。

齋藤氏
 「Reno7 A」を購入いただいた方へのアンケートなどで、「サクサクな操作感」「デザイン」といったところにニーズがあると感じたからです。

 メモリーを8GBに上げたのは、操作感をより進化させるため。いわゆるミドルレンジの価格帯としては、ワンランク抜けた性能を有しています。

 また、デザインについてお話しすると、「Reno7 A」の購入者に対するアンケートで、約半数以上の方が(デザインを)購入理由もしくは満足点として挙げていました。好評だったデザインは継承しつつ、「Reno9 A」では新たにガラス素材を採用しています。

 これまで「Reno A」シリーズは、コストパフォーマンスの良さでお客さまに選ばれてきました。実際にアンケートを取っていても、1位に挙がるのは「コストパフォーマンス」でした。

 ただ、今回「コストパフォーマンス」は5位以下。「操作感」「デザイン」が上位に入る結果を受け、先に挙げたような改善に至りました。

――背面のガラスパネルにはどういったメリットがあるのか。

齋藤氏
 ガラスを採用することで、先代の「Reno7 A」と比べて強度が上がりました。買ったときの美しさを、より長く保っていただけるのではと思っています。

プライシングや販路など

――プライシングに関する考えは。

齋藤氏
 円安や物価高騰のなかで、(スマートフォンは)価格が上昇するか、スペックを下げざるを得ないといった状況があるかと思います。

 ただ、今回「Reno9 A」は正当な進化をさせたうえで、価格も(先代と)ほぼ同等というかたちで提供します。そういった点から、お客さまに選んでいただける機種になったと思っています。

――「Reno7 A」との併売予定について知りたい。

齋藤氏
 在庫があるので(「Reno7 A」も)しばらく販売されますが、基本的には後継機種の「Reno9 A」に順次切り替わっていく予定です。

――MNO向けのモデルと、オープンマーケット版とで差異はあるのか。

齋藤氏
 たとえば楽天モバイルさまでは「Rakuten Link」など、それぞれの事業者さまから要望のあったアプリをインストールしています。

 オープンマーケット版は、我々のほうで、お客さまのニーズがあるようなアプリをインストールしています。

 ハードウェアの差分はありません。対応しているバンドなどもすべて同じです。

――KDDIも取り扱っていた「Reno7 A」と比べて、販路が狭まったような印象がある。

齋藤氏
 我々は、引き続き各事業者さまと協議させていただいています。求めていただけるような製品をいつでも提供できるよう、準備はしています。

独自技術「DCE(Dynamic Computing Engine)」について

――「DCE」などにより、「Reno7 A」と比べてバッテリー持ちはどのくらい上がったのか。

齋藤氏
 具体的な数字をお伝えするのは少し難しいです。利用環境によりますが、同じような使い方をされたなら、数字で言うと数%は改善されます。

 数パーセントというと小さいように感じられるかもしれませんが、使っている時間に直すと、より長く感じていただけると思っています。

――いわゆる“サクサク感”はどの程度向上するのか。

齋藤氏
 アプリによって変わりますが、バックグラウンドで保持できるアプリ数は、(DCE)非搭載の場合との比較で10%以上増えました。(アプリを)切り替える速度も全体的に上がっています。

――DCEは従来機種でも使えるかどうか知りたい。

齋藤氏
 「ColorOS 13」に組み込んである機能のため、「ColorOS 13」にアップグレードする機種であれば、一部モデルで使えます。

 ただし、「Reno7 A」と比較すると、「Reno9 A」のほうがより快適かつ、消費電力も抑えたかたちでご利用いただけます。