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Pixel Tabletに「長時間のWeb会議を聞いておいて」頼んでみた

 AmazonのEchoシリーズやGoogleのNest Hubシリーズなど、スマートホームのハブとなる製品は多々発売されていますが、筆者宅では主にGoogleのNest Hubシリーズを活用しています。そんな中、2023年6月に発売された「Pixel Tablet」は、スマートホームのハブになりつつ、単体でAndroidタブレットとしても使える!! ということで発売前からかなり期待値が高くなっていました。

 そんなPixel Tabletが少し前に大活躍する機会がありました。それは、数時間にわたって開催される会議のオンライン中継をリアルタイムで文字起こしして「ながら視聴」することです。

Pixel Tabletの画面分割で片方に動画配信、もう片方にレコーダーで文字起こし

 視聴していたオンライン会議は、居住している自治体の議会のオンライン配信のため、自ら発言や意見を求められる機会はありません。会議がオンライン配信されること自体はありがたいのですが、筆者が居住する自治体のオンライン配信には、字幕などは一切ありません。配信から情報を得るためには数時間にわたってずっと耳を傾ける必要があり、平日の日中に数時間にわたって配信を注視するのは現実的に難しいものがあります。

 これまでは、在宅している時はラジオ代わりに流していても、外出してしまうと内容を確認をすることが難しくなりますし、正式な議事録が公開されるまでには数週間の時間を要する……という課題がありました。

 そこで思いついたのが、Pixel Tabletで配信を流しつつ、Pixel Tabletのスピーカーホルダーから出る音をレコーダーアプリで拾ってリアルタイムの文字起こしをすることです。Pixel Tabletの画面分割機能を使って、片方を議会の配信を視聴するためのWebブラウザを表示し、もう片方をレコーダーアプリで文字起こしをすると、完璧ではありませんし、固有名詞には弱いなどの弱点はありますが、文字起こしの内容によって議題はある程度把握でき、今話している内容が興味のある内容かどうかは判別ができます。ときどき文字起こしをチラ見しながら、気になるトピックスがあれば音量を上げて確認したり、議論の内容に注視したりできます。

 レコーダーアプリを使って驚くのは、出力する音が小さくてもかなり正確に文字起こしをしてくれることです。Pixel Tabletのホルダーから小さく音を出しているだけでも、驚きの精度で文字起こしをしてくれます。今回の議会は、休憩を挟んで約6時間ほど開催されていましたが、Pixel Tabletは特にエラーなど無く、淡々と文字起こしの仕事を続けてくれました。

会議は休憩を挟んで6時間ほど続いた

 さらに、後日内容を確認する時も、該当する内容をテキスト検索できるため、音声を聞き直しするよりも確認作業が格段に楽になります。リアルタイムで内容を追いかけられなくても、パソコンやタブレットなど他のデバイスからでも後から確認できる点も安心です。筆者としてはこれで必要十分です。

 実は、1つのデバイスで配信を視聴しての文字起こしは、Pixelスマートフォンでも可能です。ただ、Pixelスマートフォンでやろうとすると、動画を流しっぱなしにしながら外に持ち出したり、スマートフォンを他の用途に使うことが難しくなるため、そうした事情も含めて考えると、丁度良いのがPixel Tabletです。

動画視聴 + リアルタイム文字起こしはPixelスマホでも可能

 欲を言えば、Pixel 8 Proの動画撮影の機能として追加された「音声消しゴムマジック」をレコーダーアプリで使えるようになれば、ノイズが多い環境で収録した音声録音データーも聞きやすくなるので、機能の活用の幅がグッと広がりそうです。