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「OPPO Reno9 A」、日本仕様とバランスの良さで長く使える一台

 6月24日、OPPOの人気シリーズの最新モデル「OPPO Reno9 A」が発売された。グローバル市場でも高い評価を得てきたOPPOが日本のユーザーのために開発したモデルとして、常に安定した人気を保ってきた「OPPO Reno A」シリーズの最新モデルだ。

 実機を試すことができたので、おすすめのポイントを中心に、レポートをお送りしよう。

ガラス仕上げに進化した「OPPO Glow」の美しいデザイン

 2019年10月に、日本のユーザーのニーズに応えるモデルとして登場した「OPPO Reno A」シリーズ。

 2020年に「OPPO Reno3 A」、2021年に「OPPO Reno5 A」、2022年に「OPPO Reno7 A」と着実に進化を遂げながら、ユーザーの支持を広げてきたが、いよいよ5代目モデルとなる「OPPO Reno9 A」が発売された。

 ボディは好評を得た昨年の「OPPO Reno7 A」のデザインを受け継ぎ、幅74mm、厚さ7.8mmのちょうど持ちやすいサイズ感に仕上げられている。従来モデルに比べ、厚さでわずか0.2mm、重量で8gほど増えたが、スリムで美しい仕上がりの印象は保たれている。

 昨今、一般的なスレート状のボディを採用するスマートフォンでも200gオーバーの重量級が増えている中、「OPPO Reno9 A」はそれらの製品よりも10%以上も軽い。毎日、持ち歩くスマートフォンだからこそ、基本的なサイズ感にはこだわりたいところだ。

 端末を手に取ると、最初に気がつくのが背面の仕上げだ。日々の生活に欠かせないスマートフォンは、毎日、何度も手で触れるため、背面に手の跡や指紋が残ってしまうことが多い。

 そこで、OPPOは昨年の「OPPO Reno7 A」において、背面に独自の「OPPO Glow」と呼ばれる加工を施し、他製品にはない独特の仕上げを実現した。

 OPPO Glowは背面に細かい模様のような凹凸を付け、指紋などが残りにくくする加工技術。手触りも良く、多くのユーザーから高い評価を得た。

 今回の「OPPO Reno9 A」では、OPPO Glow加工を施す背面パネルをガラス製に変更することで、滑らかな触り心地に加え、背面パネルにキズをつきにくくしている。

 従来モデルの樹脂製に比べ、耐傷性に優れているため、カバンの中などで他の持ち物と干渉してもキズがつきにくく、 美しさをキープできる わけだ。

 基本的なデザインは従来モデルを継承したが、カメラ部横を光沢仕上げにすることで、デザインのアクセントを付け、従来モデルとの差別化を図っている。

 ボディカラーはすっきりとした「ムーンホワイト」、落ち着きのある「ナイトブラック」で、光の当たり方によって、OPPO Glowの反射が美しく映える。

 最近のスマートフォンはデザイン的にも似通っており、各機種の個性が今ひとつ見えにくいと言われるが、「OPPO Reno9 A」は全体的な美しいデザインとOPPO Glowによって、他製品とは少し違った存在感を楽しめる印象だ。

 ちなみに、パッケージにはクリアタイプのケース(試供品)が同梱される。

アプリもエンターテインメントもなめらか

 ディスプレイは約6.4インチのフルHD+対応有機EL(AMOLED)を採用する。

 「OPPO Reno5 A」までは液晶ディスプレイを搭載し、昨年の「OPPO Reno7 A」から有機ELディスプレイに切り替えた。やはり、 有機ELディスプレイは発色も良く、視野角も広い ため、動画や映像コンテンツなどを頻繁に観る人にとっては、大きなアドバンテージとなる。

 画面占有率も89.4%と広く、本体前面のほとんどを画面が覆っている印象だ。ディスプレイに不自然な切り欠きなどもないため、迫力ある画面で集中して楽しむことができる。

 ディスプレイのガラスについては、従来に引き続き、AGC製Dragontrail STAR2を採用する。Dragontrail STAR2は強度や耐傷性、質感に優れたガラスとして、高い評価を受けている。

 ちなみに、「OPPO Reno9 A」は念には念を入れてということなのか、出荷時に実使用が可能な保護フィルムが貼られており、使いはじめる前に市販の保護フィルムを貼らなくても済む。

 また、ディスプレイの性能でもうひとつ気になるのが画面の書き換え速度を表すリフレッシュレートだ。1秒間に何回画面を書き換えるのかを表すリフレッシュレートは、通常は毎秒60回の書き換え、つまり60Hzが標準値となっている。

 ゲームや動画など、動きの速いコンテンツを再生するときは、より高いリフレッシュレートを設定することで、よりなめらかな表示を可能にする。

 「ゲームはしないから……」と考えるかもしれない。しかし、Webページの閲覧やSNS、撮影した写真を表示する[写真]アプリなどで頻繁に画面をフリックし、スクロールさせるような使い方でも、 高いリフレッシュレートのほうがなめらかに表示され、目も疲れにくい

 「OPPO Reno9 A」は標準で60Hz、高で最大90Hzのリフレッシュレートを選ぶことができ、利用するコンテンツに合わせて設定を変更できる。リフレッシュレートを高く設定すれば、なめらかな表示が可能になるが、その分消費電力も大きくなるため、バランスが大切なわけだ。

サクサクな快適性を長く

 実際にスマートフォンを使っていくうえで、快適性を左右するのは、まず第一にチップセットなどのハードウェアの仕様だ。

 「OPPO Reno9 A」は昨年の「OPPO Reno7 A」と同じ米Qualcomm製Snapdragon 695 5Gを採用する。従来モデルもこのクラスの端末としては十分なパフォーマンスを持っていたこともあり、「OPPO Reno9 A」にも継承された。

 しかし、 実は快適性という視点で見ると、大きく違うポイントがある 。そのひとつがメモリーの搭載量だ。

 「OPPO Reno9 A」はワンクラス上のモデルに匹敵する8GBの大容量メモリーを搭載し、ストレージは128GBを搭載する。また、最大1TBのmicroSDメモリーカードを装着できる。

 昨今、Androidプラットフォームはアプリの高機能化などの影響もあり、全般的に求められるメモリー量が増える傾向にあるが、「OPPO Reno9 A」ではユーザーの快適性を重視し、搭載メモリーを大容量化したわけだ。

 さらに、ストレージの空き容量の一部を使ったRAM拡張機能にも対応しており、最大16GB相当、拡張することが可能だ。

 RAM拡張は従来からOPPO製端末でサポートされていたが、 拡張できる容量が8GB相当、拡大した ことで、かなりの大容量をメモリーとして活用できるようになり、システム全体のパフォーマンス向上にも寄与している。

 また、今回の「OPPO Reno9 A」では、新たに「DCE(Dynamic Computing Engine)」と呼ばれる機能を搭載することにより、 サクサクな操作感を長く維持できる ようにしている。

 しくみとしては複数のアプリが動作するマルチタスクの環境において、CPUやGPU、メモリー、キャッシュなどのリソースの割り当てを最適化することで、プラットフォーム全体の動作を安定させつつ、消費電力も抑えることに成功しているという。

 短い期間ながら実際に使ってみたところ、複数のアプリを利用する環境でも最初に起動したときと変わらないパフォーマンスが維持できているようで、安心して使える印象だ。

 さらに、システム劣化防止機能により、36カ月使ってもシステム劣化を5%以内に抑えているとのことで、ロングライフという視点でも安心して利用できる環境を整えている。

大容量バッテリーで長く使える安心感

 実使用時の利用時間を大きく左右するバッテリーについては、7.8mmというスリムボディながら、 4500mAhの大容量バッテリー を搭載する。

 フル充電した状態で、最大39時間の音楽再生、最大20時間のビデオ視聴を可能にしており、音楽や動画を存分に楽しみたいユーザーのニーズにもしっかりと応える。

 ちなみに、本体下部には3.5mmイヤホンマイク端子を備えており、有線のイヤホンマイクが利用できるが、OPPOが数多くラインアップする完全ワイヤレスイヤホンを組み合わせて、より快適かつストレスのない環境で音楽や映像を楽しむのもおすすめだ。

 充電環境については、最大18WのPD/QC急速充電に対応しており、バッテリー残量がほぼない状態から30分で40%まで充電でき、118分でフル充電できる。

 前夜に充電を忘れ、バッテリー残量がほとんどないようなシチュエーションでも、朝の身支度の間に、その日に利用できる程度の充電ができるのは心強い。

 毎日の充電パターンを学習し、充電時の過充電を防ぐ機能も搭載されており、長期間利用した端末でもバッテリーの劣化を抑えられる。

 パッケージには充電器が同梱されていないが、18W対応の急速充電器は市販品が1000円前後で購入できるほか、高出力の充電器が必要であれば、OPPO公式オンラインストアで「OPPO 33W SUPERVOOC 急速充電ACアダプター」を購入するのも手だ(OPPO Reno9 A自体は18Wまでの充電に対応)。

多彩に楽しめるトリプルカメラを搭載

 「OPPO Reno9 A」は背面に4800万画素/F1.7の広角カメラ、800万画素/F2.2の超広角カメラ、200万画素/F2.4のマクロカメラを搭載。また、1600万画素/F2.4のインカメラを搭載する。

 スマートフォンのカメラはデジタルカメラと違い、AIを活用した画像処理技術により、美しい写真を生成できるように進化を遂げてきた。

 今や各社製品で当たり前のように採用されている「ビューティーモード」をもっとも早くから手がけていたのはOPPOで、今回の「OPPO Reno9 A」にも「AIビューティー」機能として搭載されている。

 4800万画素の広角カメラは、最大6000×8000ドットの高解像度撮影が可能だが、出荷時設定では、4つの画素を1つの画素としてより多くの光を取り込むピクセルビニングが有効になっている。

0.6倍
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2倍
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標準
マクロ
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 3000×4000ドットで静止画が撮影されるため、暗いところでの撮影にも強く、 夜景なども美しく撮影できる 。もちろん、高解像度撮影も可能なため、風景などを撮るときには設定を切り替えて、撮影したい。

 暗いところでの撮影と言えば、夜景を撮影することが多いが、こうしたシチュエーションでおすすめしたいのが「ネオンポートレート」だ。

 夜景をバックに、通常通り人物を撮影するのもいいが、撮影モードをポートレートに切り替え、フィルターでネオンポートレートを有効にすると、背景の明かりが一眼カメラで撮影したときのような玉ボケで表現できる。そのため、より人物が映える写真を撮れる。

 しかもネオンポートレートは、背面カメラとインカメラでも利用できるため、自撮りも友だちや家族を撮るときにも役立つ。旅先のシーンだけでなく、普段の生活でもちょっとしたライトアップのシーンなどでも撮ることが楽しくなりそうだ。

 ちなみに、インカメラでは背景をモノクロにすることで、人物を際立たせる「AIカラーポートレート」も用意されており、これも自撮りを楽しみたいユーザーにおすすめしたい機能のひとつだ。

安心して、長く、思う存分、楽しめる「OPPO Reno9 A」

 2019年に日本市場向けに初代モデルが登場した「OPPO Reno A」シリーズだが、多くの人が手に取るきっかけとなったのは、やはり、 国内で求められる日本仕様をしっかりとサポートしたこと だろう。

 まず、基本となるのはおサイフケータイであり、交通系ICサービスやクレジットカードをはじめ、FeliCaを使った各社のサービスを利用できる。「OPPO Reno9 A」は発売して間もないが、すでに各社サービスの対応機種情報にも掲載されており、安心して利用できる。加えて、公的証明書の発行時などに役立つマイナンバーカード機能(スマホ用電子証明書機能)もサポートしている。

 そして、もうひとつの日本仕様と言えば、防水と防塵だ。「OPPO Reno9 A」はIPX8準拠の防水、IP6X準拠の防塵に対応しており、水回りでの作業や屋外での仕事でも安心して利用できる。これからのシーズンは突然、雨に降られてしまうようなことが少なくないが、そういったシチュエーションでも防水対応は心強い。

 安心という意味では欠かせないのが生体認証だが、「OPPO Reno9 A」はディスプレイ内に指紋センサーを内蔵しており、指紋認証が利用できる。本体のロック解除だけでなく、サイトへのログインやアプリの起動などにも指紋認証が利用できる。

 画面ロック時に指紋センサーの位置をロングタップし、特定のアプリを起動できる「クイック起動」も便利な機能で、キャッシュレス決済や会員アプリなどを割り当てておくと、すぐに起動できる。インカメラを利用した顔認証にも対応する。

 「OPPO Reno9 A」はAndroid 13をベースにしたColorOSを搭載しているが、 実用的な機能も充実している

 たとえば、アプリを起動中、3本の指で上方向にスワイプすると、画面を分割して、複数のアプリを切り替えながら使える画面分割モードが利用できる。メールを確認しながらカレンダーに予定を入力したり、SNSなどでやり取りしながら地図で行き先を確認したりといった使い方ができる。

 画面分割モードは3本の指からの操作だけでなく、最近のタスクから切り替えられるほか、スマートサイドバーから起動することもできる。

 ちなみに、スマートサイドバーは設定を有効に切り替える必要があるが、画面上部で内側にスワイプしたときに表示されるバーで、よく使うアプリなどを登録しておくと便利だ。表示されるバーの位置などもカスタマイズできる。

 また、ちょっと気の利いた機能としては、キッズスペースも便利だ。よく子どもに動画などを見せるため、一時的にスマートフォンを渡すようなシーンを見かけるが、さまざまなアプリがインストールされたスマートフォンは、子どもが予期せぬ操作をしてしまうリスクもある。

 そこで、キッズスペースを有効にすることで、特定のアプリのみを利用できるようにしたり、制限時間を設定したりできる。また、視力保護設定をすることで、子どもが暗いところで操作しようとしているときに明るい場所へ移動するよう促したり、目に負担のかかるブルーライトをカットした状態で表示するといった機能がサポートされる。

 このほかにも数多くの実用機能が搭載されている「OPPO Reno9 A」は、使い込んでいくほどに、その良さ、楽しさ、便利さが確実に実感できるスマートフォンに仕上げられている。ぜひ、店頭で実機を手に取り、その美しいデザインと優れた機能を実感していただきたい。