みんなのケータイ

物理SIMとeSIMのMNP、乗り換えにかかる時間がなぜか変わらなかった話

 あらゆるものの価格が上がって生活に大きな影響を与えている昨今。なるべく支出を削りたいので筆者もさまざまな料金を見直して節約に励んでおり、携帯電話代もその例外ではありません。

 ですがメイン回線を見直すにはハードルが高いので、まずは非常時用に用いているサブ回線を見直すことに。

 従来筆者のサブ回線は、紆余曲折の末にソフトバンクの「LINEMO」のミニプラン(月額990円)とIIJmioの「ギガプラン」の2GBプラン(タイプD、月額850円)の2回線に落ち着いているのですが、IIJmioの割引適用期間が終わってしまったこともあって今回のタイミングで見直しを図ることにしたわけです。

 しかもメイン回線で日常的な通信量は十分事足りているので、サブ回線はできる限り維持費を安くしたい。とはいえNTTドコモ回線とソフトバンク回線という構成は変えたくなかったので、通信量より安さに重点を置いて乗り換え先を検討し、結果日本通信の「合理的290プラン」と、mineoの「マイそくスーパーライト」を選ぶことにしました。

 前者は利用できる回線がドコモに限られますが、通信量の上限を1GBにしておけば月額290円以上かかりません。

 後者は別途料金を支払わないと通信速度が最大32kbpsと低速ですが、その分月額250円と非常に安く回線を維持できますし、大手3社の回線から好みのものを選べるのが魅力です。

 ただmineoのソフトバンク回線はeSIMでの契約ができなかったため、eSIMで契約していたLINEMOの回線を日本通信に、IIJmioの回線をmineoに、それぞれ番号ポータビリティ(MNP)で乗り換えることでかかる日数を比べてみることにしました。

 ただワンストップMNP対応な上にeSIM同士での乗り換えとなる前者と比べると、MNP番号の発行と物理SIMの発行が必要な後者の乗り換えは時間がかかると想定されます。

 そこで前者には手数料を抑えるため、日本通信のスターターパックをECサイトに発注するというハンデを加えることにしました。

eSIMの契約となる日本通信の方が乗り換えにかかる日数が短いと踏んで、ECサイトにスターターパックを発注。発注から翌日には到着した

 偶然にもスターターパックの到着とIIJmioのMNP番号の発行はほぼ同じタイミングだったのですが、それでも同じタイミングで切り替え手続きを進めれば、SIMの配送が不要な日本通信への乗り換えの方が早く終わるはず。

 と思ったのですが、実際のところ新しい回線への切り替えが完了したのはどちらもほぼ同じという結果に至りました。

IIJmioのMNP番号発行も翌日に完了。それゆえ乗り換え手続きをするタイミングはほぼ一致したのだが、実際に手続きをすると意外な結果に

 その理由は日本通信の本人確認の仕組み。eSIMを契約する場合スマートフォン上での本人確認に加え、住所確認のため「住所確認コード」というものが郵送され、それを入力しないと開通できない仕組みだったのです。

 しかも住所確認コードが届いたのがmineoの物理SIM送付と同じタイミングだったことから、開通のタイミングがあまり変わらなかったわけです。

mineoのSIM(上)と、日本通信の住所確認コード(下)が同じタイミングで到着。結果物理SIMもeSIMも同じタイミングでの開通となってしまった

 本人確認の仕組みはサービスによって違いがあるだけに、ワンストップMNPやeSIMを活用しても乗り換えに時間がかかる場合がある、ということは覚えておいたほうがいいかもしれません。