みんなのケータイ

ソフトバンクの3G終了に向け、対象機種への無料機種変更を断られた話

 携帯電話やスマートフォンに関する記事をたくさん執筆している筆者ですが、こういう仕事をしていると身内や知り合いから「スマホに詳しい人」と認知されるようになり、携帯電話やスマートフォンに関する相談を受けることが少なくありません。

 先日も、ソフトバンク回線を利用する身内から相談がありました。聞けば、3Gのサービス終了まで1年を切ったので、機種変更を促すダイレクトメールが届いたとのこと。ソフトバンクは、2024年1月31日で3Gサービスを終了する予定なので、現在、3G対応端末の利用者を4G・5G端末に移行するマイグレーションに力を入れているというのは、本誌読者であればご存知の方も多いことでしょう。

身内に届いたダイレクトメールをお借りして撮影。3Gの停波まで1年を切ったことから、ソフトバンクの3G端末利用者にはこうしたダイレクトメールが届いているようだ

 その身内が利用しているのは3G対応のフィーチャーフォンで、契約しているのも古い「ホワイトプラン」であったことからダイレクトメールが届いたようです。3Gの終了で機種変更が必要なことは身内も認識しているようで、筆者には4Gに移行するならどの機種と料金プランを選べばよいのか相談したいとのことでした。

 そして、実際に身内宅を訪れてダイレクトメールを確認しますと、3Gから乗り換える際には指定の機種に無料で機種変更でき、機種変更時の事務手数料も無料になるという内容でした。身内はスマートフォンではなくフィーチャーフォンを使い続けたいとのことでしたので、ダイレクトメールに書いてあった機種変更無料対象機種の中から「かんたん携帯11」を選ぶことにしました。

身内はフィーチャーフォンを使い続けたいとのことなので、無料機種変更対象の2機種のうち「かんたん携帯11」を選ぶことに。だがそこには大きな落とし穴があった

 また、メールはせず、家族以外に電話をかけることもほぼないとのことでしたので、月額1078円とより料金が安い「ケータイ通話プラン」を選ぶことに。これで後はソフトバンクショップに行って手続きをすれば、3G終了後も問題なく使い続けられるという話をして帰宅したのですが、後日、その身内から怒りの電話がかかってきました。

 聞けば、近くのソフトバンクショップに行って無料で機種変更しようとしたところ、「うちではできない」と断られたとのこと。ダイレクトメールに記載されているのはあくまでソフトバンクの直営店やオンラインショップ、電話で購入できる「ソフトバンク電話店」の価格であり、代理店が運営するソフトバンクショップでは無料にならない場合があるとのことでした。

 後からダイレクトメールを見ると小さい文字でそうした記述がなされており、その部分は、筆者も身内も筆者も見落としていたのは確かです。

 ですが、身内はそのソフトバンクショップに訪れる前に来店予約の電話をし、ショップスタッフにダイレクトメールが届いた旨を伝え事前に内容の確認を取っているほか、2色ある「かんたん携帯11」のカラーバリエーションのうち、その店舗には1色しかないことなども確認したというのです。

1枚目の写真の右下部分を拡大したところ。指定の機種が無料となるのは直営店などに限られ、それ以外のソフトバンクショップでは無料にならない場合があると小さい文字で書かれているのが分かる

 にもかかわらず、店頭に訪れたところ電話に対応したのとは別のスタッフが現れ、機種変更を断られたことから、その対応に怒りを覚えた、ということでした。その後、身内は別のソフトバンクショップに行き、そちらでは無料での機種変更に対応してもらえたことから結果的には無事機種変更ができたようなのですが、事前に電話で確認しているにもかかわらず、スタッフによって全く異なる対応がなされたとなれば、ユーザーとして不満を抱くのは当然でしょう。

 本来であれば、マイグレーション(新環境への移行)の際に、全てのショップで機種変更が無料になるよう統一がなされていればよいのですが、販売代理店への価格統制とみなされるためか、難しいのかもしれません。ですが、こうしたトラブルで3Gのマイグレーションが進まないとなれば、携帯電話会社の側にもデメリットとなりますので、やはりダイレクトメールで「無料で機種変更できない店舗もある」ことをもっと分かりやすく示すとともに、より多くの無料で機種変更ができるようサポートしていくことも求められるのではないでしょうか。