iPhoneやXperiaにUlanziのMagSafe対応製品を三脚と組み合わせてみた

　以前、マグネット愛を語ったところなのですが、新たなマグネットグッズを手に入れたため、ここでご報告したいと思います。

　今回手に入れたのは、「Ulanzi R101 1/4" Mount for MagSafe」。スマホ三脚と組み合わせて便利に使えないかと購入しました。

MagSafeに対応した三脚マウント「Ulanzi R101 1/4" Mount for MagSafe」

工夫は必要だけど、三脚で手軽にスマホを交換できる

　Ulanziといえば、中国のカメラを中心としたアクセサリーメーカーです。中国メーカーらしい、どこかで見たような製品が多いのですが、独自の工夫も盛り込んでうまく独自性を発揮しているメーカーです。いくつか購入した製品は質もよく、その割に値段も安めです。

Ulanziのスマホ三脚と組み合わせたR101

　そんなUlanziにもMagSafe対応製品があります。これまではスルーしてきましたが、前記事のように、iPhone 13 miniと「HaloLockユニバーサルリング」を装着したXperia 1 IIIを所有しているため、こうした製品も考慮に入ります。

　1つは日本のAmazonでも販売されているスマホホルダーの「Ulanzi ST-28」。一般的なホルダーは、スマホを挟み込んで固定し、三脚などに設置するためのものですが、この固定部分がMagSafe対応になっています。

　ST-28はデザイン的に一般的なスマホホルダーで、底部に1/4"ネジ穴（いわゆる三脚穴）がある上に、底面がアルカスイス互換になっているのが特徴。通常の用途ではこれで問題ないのですが、装着すると三脚からさらに高くホルダーが伸びてしまうため、「別途持ち歩いて三脚に装着する」というスタイルになりそうです。

　もう一つが、日本のAmazonで発見できなかったこのR101。こちらは、MagSafeに対応した単なるトレイに見えます。ちょうどApple公式のMagSafe充電器のブラック版といった見た目ですが、充電機能はありません。

手のひらに収まるR101。三脚用のクランプと考えると大きめですが、MagSafe対応のマグネットは強力です

　その代わり、底面に三脚穴を装備。これで三脚に装着するスタイルです。見た目は単なる円形のトレイで直径も6cmほど。常時三脚に取り付けておいても問題なさそうです。ちょうど、三脚の雲台にクイックリリースクランプを装着するような感じです。

iPhoneの裏面にピタッと張り付きます。引き剥がすのに力が必要なレベルでがっしりとくっつきます

厚みはそこそこ増えます

　この状態でiPhoneを設置すると、カメラは下を向いてしまいます。そのため、通常だとレンズが真上を向くようにチルトさせれば、iPhoneを装着してもきちんと使えます。

ミニ三脚に装着してみました。これは少しチルトしていますが、それでもこのままだと地面しか写せません。この三脚はチルト幅が小さくて、これ以上チルトできませんでした

　逆に言えば、雲台のチルト幅が小さい三脚には不向きです。また、例えば自由雲台でチルトすると、そのままではパンができないため、細かい構図の調整ができません。そういう場合は、360度のパンができる雲台を使えば、自由度が増します。まあ、自撮り棒で手持ちするなら、あまりそういった問題はないでしょう。というより、そういう用途で使うのが一番良さそうです。

　また、三脚の構造によっては、三脚の一部が写り込んでしまうことがありました。なかなか使い方の難しい製品という印象です。その代わり、三脚に装着しっぱなしでも邪魔にならないので、いちいち外して装着し直すという作業は不要という点はメリットでしょう。

最大の難点は、特に横向きにしたときに雲台が干渉すること。iPhone 13 miniだとボディが小さいため、自由雲台のつまみが大きく被ってしまいました（左）。Xperia 1 IIIでも、右下にわずかに被っています。これは、雲台が大きすぎたことも影響しています。もっと小さい雲台を使えばある程度解決します

　磁力は強力で、しっかりと固定されて安心感があります。大きく激しく動いても特に落ちることはないでしょう。スマートフォン本体に衝撃を与えると、てこの原理で外れてしまうかもしれませんので、多少の注意は必要です。

装着した状態で歩き回ったり走ったりしても、落下の不安はありませんでした

　MagSafeのメリットは、縦横の切り替えが簡単な点です。マグネットが強いので、張り付けた状態で回転させるには力が必要ですが、縦位置から横位置への切り替えもスピーディにできます。水平の調整ぐらいなら簡単にできます

　工夫として、同じくUlanziのクイックリリースシステム「Falcam F38」を使うのも手です。これは、カメラの三脚穴にクイックリリースプレートを装着して、専用のベースを使って付け外しが簡単にできるというもの。元のアイデアはPeak Designでしょうが、三脚側に装着できるベースの存在がポイント。

Ulanziのクイックリリースプレートと自由雲台を用意。下にあるプレートをR101の三脚穴に装着します

　ベースを三脚側に取り付けて、プレートをR101の三脚穴に装着。これを装着すればMagSafe対応三脚になりますし、簡単に取り外して通常のカメラ（＋プレート）を設置する三脚になります。なんなら、UlanziのF38対応三脚を最初から使うというのもありかもしれません。

90度チルトする三脚であれば、ベースをそのまま装着した方がコンパクトに収まります

今回は自由雲台と組み合わせることで、無事にこのミニ三脚でもチルトできました。アルカスイス互換の自由雲台なので、そのままアルカスイス互換プレートを装着したデジカメと入れ替えるのも簡単です

　MagSafe非対応のスマホを設置したい場合は、通常のスマホホルダーにF38プレートを装着しておけば、これも入れ替えて使えます。

　個人的には持っていませんが、スマホ三脚との組み合わせだと、さらにコンパクトなクイックリリース「F22」を使うといいかもしれません。

　今回はUlanziに特化しましたが、F38だけでなくPeak Designのプレートとアルカスイス互換雲台を使っても同じことはできます。

　複数のスマートフォンとカメラを頻繁に付け替えるのであれば、最初からアルカスイス互換のST-28でもいいでしょう。アルカスイス互換雲台を使えばスピーディに切り替えられます。とはいえ、三脚に付けっぱなしにしても持ち運びにあまり影響しないR101は、自分の使い方にはそれなりに合っていそうです。