みんなのケータイ

懐かしの逸品をきっかけに「Apple Watch」の尊さにあらためて気づく年の瀬かな

【Apple Watch Series 7】

 毎年、年末が近くなると「今年買って良かったもの」を聞かれる機会が増えるのは、ガジェット系ライターのお約束。振り返れば、今年もいろいろと買わせていただきました。発売から1カ月近く逡巡した挙げ句、結局買うことにした「Apple Watch Series 7」もそのひとつです。

 買うべきか、見送るべきか悩んだのは、「Apple Watch Series 6」からのアップデートが思ったよりも少なかったから。ですが結果的に、今は買って良かったなと思っています。その理由はやはり画面サイズ。筆者は44mm→45mmに乗り換えたのですが、ディスプレイが約20%広がった恩恵は、思っていた以上に大きかったです。近いところが見づらくなるお年頃ということもありますが、パスコードを入力するテンキーがちょっと大きくなっただけで、操作性が全然違います。おかげで朝、駅の改札でモバイルSuicaを使おうと思ったら、ロック解除されてなくて焦るといった、Apple Watchあるあるなシーンでも、素早く対処ができるようになりました。

 もうひとつ、前面パネルが従来よりも分厚く、丈夫になったことも、購入へと背中を押す理由になりました。というのも前に使っていたのが、すでにかなり傷だらけになってしまっていたからです。ディスプレイがきれいかつ頑丈になったのはうれしいですし、さらに充電にかかる時間が短くなったことも、良かったと思えるポイントです。うっかり充電を忘れて、朝起きたらApple Watchがお亡くなりになっていた……なんてときも、30~40分ほどで1日使えるくらいまで復活するので、慌てなくなりました。

 ただし高速充電には、同梱のUSB-Cケーブルが必要。昨年購入してまだ1年ほどしか使ってない「MagSafe デュアル充電パッド」は、残念ながら高速充電には非対応です。出張のたびに持って行くのを忘れて現地調達したおかげで、家にたくさんある0.3mのApple Watch用ケーブルが、2軍になってしまったことも、ちょっと残念ではあります。

 こんな感じで「Apple Watch Series 7」については、「まぁ満足」くらいに思っていたのですが、実はつい先日、その思いをぐっと強める出来事がありました。友人に誘われて、古いガジェットをフリマに出すことになり、押し入れをガサゴソ探っていたら、カシオの「リストカメラ WQV-2」が出てきたのです。

 調べてみたら、2000年に発売された製品とのこと。腕時計に小さな液晶とカメラが搭載されていて、モノクロ写真が撮影でき、赤外線でパソコンにも送信できるというものです。我ながら、昔からこういうウェアラブルなガジェットが好きだったんですね。

「リストカメラ WQV-2」(右)は辛うじて動作するものの、液晶がかなり傷んでいて不鮮明になっていました。21年の進化を実感します

 で、あらためて「リストカメラ WQV-2」と「Apple Watch Series 7」を見比べていたら、なんだがジーンとしてしまったわけです。この「リストカメラ WQV-2」を買った当時、こんな風に腕時計1つであれもこれもできる未来がやって来るなんて、まったく想像していなかったなと。カメラは付いていないけど、スマホカメラのリモコンになるし、電話もメールもスケジュールやタスクの管理もできるし、おサイフにも家の鍵にもなるし、なんならAIと音声で会話ができるし、運動不足まで心配してくれる。それどころか心拍や心電図、血中酸素レベルや転倒まで見守ってくれる。いやぁホントにすごいな、有り難いな、買って良かったなぁと……。

 来年にはApple Watchだけでなく、Googleも本気のスマートウォッチを出してくるのではないかという噂もありますし、腕時計型のデバイスからますます目が離せません。スマートフォンとあわせて、2022年もしっかりウォッチしていく所存です。