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Pixel 4aでeSIMデビューしました

【Pixel 4a】

Pixel 4aでeSIMデビューしました

 2021年3月にはドコモ、au、ソフトバンクが新たな料金プランで「eSIM」の提供を開始します。これまで各キャリアはeSIMの導入に消極的でしたが、政府による携帯電話業界への多大な働きかけなどもあり、普及に向けた取り組みが急速に進められています。

 複数の端末やキャリアを利用している場合、まだ現状では物理的なSIMカードのほうが扱いやすく、直接SIMカードを差し替えるほうが早くて手軽です。大手キャリア3社はeSIMに積極的ではなく、ほぼApple Watchなどのアクセサリー端末専用のものという立ち位置。一方、楽天モバイルは通話も利用できるeSIMやeSIMのみに対応するスマートフォンを提供していたり、MVNOでは複数社がeSIMを提供していたりと、eSIMに対する取り組みは各社でかなり温度差があります。

 筆者はこれまでeSIMをスマートフォンで使ったことがなく、あえて言うなら、端末に挿した物理的なSIMカードに契約情報を書き込んで使う「AIRSIM」や、SIMカード不要で同様の仕組みを実現するスマートフォン「jetfon P6」といった“eSIMっぽいやつ”を海外渡航時によく利用していました。また、“普通の”eSIMは、ドコモの「ワンナンバーフォン ON 01」で利用しましたが、これもApple Watchと同じように、複数の端末で同じ電話番号を利用できるようにするためのアクセサリーです。そのため、そろそろ「一度くらいはちゃんとスマホでeSIMを使っておかないとなぁ……」と思いはじめていました。

 そんななか、2020年3月にeSIMの正式サービスを開始したIIJが、無料で使える「お試し用」のeSIMを配布しており、筆者もこれを入手。今回入手したお試し用のeSIMは、利用開始日から3カ月間、3GBのデータ通信を無料で利用できるというもの。eSIMを設定する端末は、新色が発売されるということで発売日に購入した「Pixel 4a」です。

 今回利用したお試し用のeSIMは、紙の台紙にエントリーコードなどが記載されているもの。台紙に記載されているQRコードから申し込みページにアクセスし、エントリーコードなどの必要事項を入力して申し込むと、5分ほどでeSIMの設定に必要なアクティベーションコードを表示できるURLが記載されたメールが送られてきました。

アンケートに答える必要があった
メールアドレスの認証を行い作業を進めていく
申し込みから5分ほどで開通
このQRコードを使って端末にeSIMを設定する

 あとは表示されるQRコードを読み込むだけで、すぐに設定が完了します。追加でAPNの設定などを行う必要もなく、非常に簡単な手順で利用を開始できました。また、筆者はこれでようやく無事にeSIMデビューを果たせました。お試し用eSIMはあくまでお試しのため、機種変更(再発行)には対応していませんが、IIJmioの本サービスへ切り替えは可能とのこと。

届いたアクティベーション用のQRコードを読み取って設定する
設定にはインターネット接続(Wi-Fiなど)が必要となる

 今回はPixel 4aでeSIMを利用しましたが、最近はeSIM対応機種が続々と登場しており、これまでの課題だった端末の選択肢も増えています。eSIMを利用している状態で機種変更するとなると、アクティベーションコードを再取得する必要がありますが、基本的には物理的なSIMカードの再発行扱いと同じで、手数料がかかる場合もあります。最近ではこの手数料も値下げや無料化されているため、今後は多くの事業者がeSIMを取り扱い、さらに気軽にeSIMを利用できるようになることに期待したいです。