みんなのケータイ
母(70歳)のスマホをAndroid→iPhone SEに買い替えてみた
【iPhone SE】
2020年10月22日 06:00
4年前、自分の子供が生まれた際に、遠く離れて住む両親のためにスマホをプレゼントした。いずれも自分がちょっとだけ使っていたAndoridスマホにMVNOのデータ通信だけのSIMカード(LINEモバイルでLINEは課金されないプラン)を入れ、LINEの設定までしておいて渡したのだった。
いきなり両親が持つケータイをスマホに機種変更するにはかなり不安だったので、これまで使っていたケータイに加えて、スマホをプレゼントすることで、とりあえず「2台持ち」で、スマホデビューしてもらったのだ。
母親は愛犬の写真を撮り、LINEをせっせと送ってくるなど、すっかり使いこなしていた。一方で父親は、スマホを充電ケーブルに刺しっぱなしで全く使っている様子はなかった。
息子ももうすぐ4歳になるということで、母親のスマホを買い換えることにした。OSのアップデートもままならないので、せっかくなので、今度はiPhone SEにしてみた。
「シニアにiPhone SE」はNTTドコモがやたらとCMを流していたし、敬老の日には新聞広告を出していたりした。モバイル業界的には「シニアには初心者向けスマホ」をプッシュしていたりするが、実際には自分が使っているスマホと同じ機種を使わせた方が、操作に困った時に教えやすいというメリットがある。
また、Apple IDの場合、ファミリー共有設定などが充実していることもあり、iPhone SEにしたのだった。
自分が忙しく、コロナもあって実家には帰りづらい状況にもあったので、これまで使っていたAndroidスマホを送ってもらい、半日ほどでデータの移行作業を行なった。
Google Playでアップルが提供する「Move to iOS」というアプリをAndroidスマホにインストール。iPhone SE側では、アクティベージョン中にデータ移行のメニューが出るので「Androidからデータを移行」を選ぶ。
すると番号が表示されるので、それを打ち込むと、見事にお互いが繋がりデータ移行が始まる。とてもスムーズで、かなり便利だ。母親は写真を大量に撮影していたようで2時間ほどでデータ移行は完了した。
厄介なのはLINEで、アカウントは引き継げたもののトークや写真などはそのまま引き継げない仕様となっているのが不満だ。テキストでのバックアップは可能だが、あとから見やすいとは言えない。過去のトークが見えない状態で母親に送り返したところ「なんで、見えないの!」とお叱りを受けてしまった。LINEには異なるプラットフォーム間での移行に関して、もうちょっと頑張ってもらいたい。
数日後、iPhone SEの感想を聞いたところ「画面が小さくて文字が見づらい」とのことだった。確かにシニアには画面サイズがやや小さいかもしれない。
さらに数日後には「インターネットにつながらない」と電話がかかってきたが、どうやら「モバイル通信」を切ってしまったらしく「画面の上の方に指を置いて下にスライドさせるとアンテナマークが出てくるから、緑色にしてみて」とケータイで伝えたところ、一発でネットにつながった。iPhone SEとケータイの2台持ちだと、こうした遠隔での対応がやりやすい。
アップルにお願いしたいのが、母親の「スクリーンタイム」もしくは「ヘルスケア」を子供が確認できるようにしてもらいたかったりする。「ちゃんと活動しているのかな」というのが遠隔でわかるとありがたいのだ。
18歳以下の子供のスクリーンタイムは親が確認することができるのだが、シニアも事細かなデータは不要だが、とりあえず「iPhoneを持ち歩いている」「どれくらいの歩数か」といったこともわかると安心だ。
プライバシーとの兼ね合いもあるが、iPhoneとつながる血圧計のデータも、子供が遠隔でわかる親の健康状態も気にかけることができるので、是非とも対応してもらいたいものだ。