みんなのケータイ
外貨を電子マネーにできる「ポケットチェンジ」に有り金全部を突っ込んだ結果
2019年10月9日 06:00
消費税10%化とキャッシュレス決済のポイント還元で賑やかな世間の流れに乗じて、筆者もスマートフォンの電子マネーの残高をガツンと増やしたい! そこで「ポケットチェンジ」を試してみることにした。
手持ちの外貨を電子マネーに交換できるポケットチェンジは、空港のほか、最近では街中にも端末が設置されるようになってきている。日本人としては帰国したときに現地で使い切れず余った小銭の使い道として都合がいい。
たびたび海外に行っては小銭を余らせ、そのまま自宅に眠らせていた筆者の手元には、海外の硬貨が大量にある。これを電子マネーに交換したらちょっとした小金持ちになれるんじゃ!? ぐふふ……などという淡い期待を大きく抱きつつ、海外へ行く用事があったので、ついでにそれを携え空港へ。何枚あるかきちんと数えてはいないが、100枚以上は間違いなくあっただろう。海外滞在中には絶対に余計な荷物になる、ずっしりくる重さだ。
ポケットチェンジで扱えるのは、2019年10月現在、日本円、米ドル、ユーロ、中国元、韓国ウォンなど10通貨の紙幣または硬貨。これを交通系ICやnanaco、楽天Edy、App Store/iTunes ギフトカード、Amazonギフト券などに交換できる。電子マネーはICカードでも、スマートフォンでもOKだ。日本以外の電子マネーにも対応している。
端末では、まず交換先の電子マネーを選ぶ。筆者はスマートフォンで一番よく使っているnanacoモバイルを選択した。その後、手持ちの硬貨を端末の受け皿にどんどん流し込んでいく。受け皿はある程度の大きさがあり、20枚くらいは一気に注ぎ込めるものの、実際には2つの挿入口から硬貨が1枚ずつ入っていく。勢いよく入れすぎると奥のシャッターが閉まり処理待ち状態になるので焦らず入れていこう。
小銭を全て入れ切ったところで画面に表示された結果は、4.77米ドル、2.73ユーロ、10.8中国元、50韓国ウォン。これをその時点の為替レートで日本円に直した合計は「848円」ということになった。スマートフォンをかざしてnanacoモバイルで受け取るが、うーん、もう少しあるんじゃないかなあと期待していたのだけれど……。と思ったら、どうやら端末に入れたうちの63枚が「不明なコイン」と判定されていた。
不明なコインと判定されたものをいったん「返却」し、念のためもう一度入れて再判定させたところ、0.5中国元だけ追加されたが、62枚はやはり不明なコインに。どうやらこれらは台湾ドルやシンガポールドルなどで、現在ポケットチェンジでは対応していない国の硬貨だった(台湾、シンガポールの紙幣は対応している)。なので、残念ながら電子マネーには交換できないのだ。
しかし、これからすぐ海外へ行くにあたり、電子マネー化できなかったこの62枚を手元に戻して持ち運ぶのはできれば避けたいところ。そういう人のために、ポケットチェンジでは不明なコインをユニセフなど3団体に「寄付」することもできる。大事に持っていたところで自分には使い道のないコイン。ぜひよろしく、という感じでそっくり寄付することにした。
ちなみに、不明なコインと判定された以外にも、電子マネーに交換できなかった硬貨が2枚あった。1枚は汚れていたのか、あるいは摩耗していたのか、「異物」と判定されたユーロの2セント硬貨。もう1枚はオーストラリアの50セント硬貨で、日本の500円玉よりはるかに大きいサイズだったために、ポケットチェンジの硬貨挿入口に物理的に入れることができなかった。そもそもポケットチェンジでは対応していない通貨だが。
848円では小金持ちにほど遠い……ということで、余らせていた海外の紙幣も電子マネーに交換することにした。こちらは予想より多く、17米ドル、235中国元、1000韓国ウォン、2シンガポールドルで、計4700円超に。硬貨分を含めると5600円ほどの電子マネーをゲットできたことになる。可処分所得の低い筆者としてはうれしい臨時収入。さっそく海外出発直前に、いつもよりリッチな食事で腹ごしらえして、増税で冷え込んでいるかもしれない消費に貢献するのであった。