スタパ齋藤のコレに凝りました「コレ凝り!」

便利な突っ張り棒を、さらに便利に♪

みんな大好き、突っ張り棒

 非常に多くのご家庭で使われている「突っ張り棒」。バネの力で両端が広がろうとするの利用し、壁と壁の間などに固定できる多目的の伸縮棒……って、文章で書くとわかりにくいですが、ほとんどの方がご存知の便利な伸縮式金属パイプです。筆者も多用中。

ご存知、突っ張り棒。壁の間や枠の間にバネの力で固定できる多目的の伸縮式金属パイプです。左は、コストコで買ったロングサイズのキッチンペーパーで、普通のホルダーには収まらないのですが、突っ張り棒なら収まり放題です。S字フックなどを使えば、デッドスペースを収納スペースとして活用することもできます。アイデア次第でイロイロ使えて、やっぱり便利ですね。
アルミサッシの間に入れて、天幕や遮光カーテンを吊ったりするのにも便利。
こちらは筆者宅のバスルーム。ドア枠の上部に2本の突っ張り棒を入れ、タオル掛けとして使っています。2本またいでタオルを吊すことにより、タオル面に隙間ができて乾きやすいというわけです。

 使い所がハマると非常に便利な突っ張り棒。なのですが、アレってズリッと滑って外れたりしません? あと、日当たりの良い場所で何年か使っていると、棒の両端の樹脂が割れたりしません? 筆者の場合、このどちらの問題も発生します。でも対応策がありますので、今回はこれら突っ張り棒のイマイチ点を解消する方法を探ってみたいと思います。

こうすれば突っ張り棒が一生使える……!?

 まず、突っ張り棒両端の樹脂キャップ部分の問題から。長年使っていると硬化して割れたり、経年劣化でボロッと崩れたりして、突っ張り棒の両端パイプが剥き出しになったりします。とくに紫外線が当たる場所で使っていると劣化が速いと感じられます。

筆者宅では、窓枠に突っ張り棒をはめ込んで、そこに簡易的なカーテンを吊すことが多いです。主に日よけや目隠し。紫外線が当たりがちな場所なので、このように突っ張り棒両端の樹脂がボロボロになってしまいます。結果、金属パイプが剥き出し。こうなると突っ張っての固定が困難になり、突っ張り棒の役目を果たしません。

 突っ張り棒両端の樹脂キャップのボロボロ問題、拙宅ではけっこう多発。まあ突っ張り棒購入後5~6年くらいは大丈夫ですが、それ以上経った突っ張り棒は両端キャップが壊れ始め、次々と使い物にならなくなっていきます。

 でも両端の樹脂部分が壊れても、突っ張り棒本体は全然問題なし。金属パーツは健全です。しかし両端樹脂キャップがないと、もはや突っ張り棒として使えません。廃棄処分? モッタイナーイ!

 そこでちょうど合うキャップを探してみました。しかし、突っ張り棒用のキャップは見つかりません。この両端キャップを敢えて単体で販売しないことにより突っ張り棒の買い替え需要を見込んでいるのだろうか、と疑ってしまうほど見つかりません。

 一応、パイプの端に装着できる保護キャップなど、代替品は少々見つかりました。しかし、ちょうどのサイズがなかったり、あっても100個単位の業務用だったり、いまいちスッキリしません。

 そこで思いついたのが、自己融着テープを使う方法です。いろいろ試しましたが、シリコーンゴム素材の自己融着テープを使うと、けっこうイイ感じで突っ張り棒両端に樹脂キャップと同様のものを作れますので、その方法をご紹介。以下、写真と説明文で見ていきましょう。

用意するのはシリコーンゴム素材の自己融着テープ。テープどうしがくっついて一体化するというテープです。筆者のお気に入りは「tesa 4600 エクストリーム 500ミクロン 自己融着テープ」(レビュー記事)。耐候性や耐熱性を含んだ優れた耐久性があります。
自己融着テープを適当な長さでカットし、キャップが失われた突っ張り棒の端に巻いていきます。自己融着テープは引っ張りながら巻いていくのが基本的な使い方ですが、未使用の状態でテープの間に薄い樹脂シート(セパレーター)が入ったものは、引っ張らずとも圧着すれば融着します。なので、軽く引きつつ対象に巻いていき、ほどよい厚みがでるような感じになればいいと思います。巻いたら指でギュッギュッと押さえて圧着し、テープを融着させて一体化させます。ちなみに、未使用状態でセパレーターが入っていないタイプ(ブチルゴムタイプなど)の自己融着テープは、テープ表面に融着防止の膜があり、引っ張ることでその膜が裂けてテープ素材どうしが触れて融着するしくみです。
巻き終えた様子。余った端はカット。この状態でテープ部分は一体化しており、キャップと同様に機能します。シリコーンゴム素材なので、突っ張り棒に元から付いていたキャップより滑りにくいかもしれません。なお、仕上がったキャップ部分が「ちょっと薄い?」という感じなら、すぐに上から自己融着テープを重ね巻きすれば厚みを増やしつつ一体化させられます。

 自己融着テープを使ったこの方法なら、端の樹脂キャップが壊れた突っ張り棒を何度でも復活させられます。突っ張り棒の金属パーツ部分はそうそう壊れませんので、もしかしたら修復を繰り返して一生使えるかも!?

 余談ですが、シリコーンゴム素材の自己融着テープはカラーバリエーションもけっこう豊富です。筆者は上記の半透明自己融着テープを使っていますが、黒やグレーや青や赤や黄色や蓄光タイプなんかもありますので、使用場所に合わせてキャップの色を変えると楽しいかもしれません。

 なお、この「自己融着テープによるキャップ修復方法」もやはり製品の改造になると思いますので、メーカーの保証は受けられません。まあキャップの端が壊れた後なので保証も何もないような気がしますがさておき、DIYなので自己責任で行いましょう。

突っ張り棒がズリッと滑り落ちるのを防ぐ

 突っ張り棒って、突っ張らせ方が足りなかったり、あるいは突っ張る面の材質・質感によっては、ズリッと滑って外れてしまうことがあります。棒両端のキャップ素材によっても滑りやすさが変わってくるようです。ともあれ、その「ズリっと滑り落ちる」のを防止する方法を、以下で写真と説明文にて見ていきましょう。なお、これらもまた突っ張り棒メーカーの推奨する使い方とは離れるDIY的な方法ですので、自己責任で行ってください。

まずは「吸盤を使った方法」です。突っ張り棒両端のキャップを適当なサイズの吸盤に替えるだけの方法です。でも、ピッタリサイズの吸盤を探し当てるのにちょっと手間がかかるかも。
いいサイズの吸盤を見つけ、うまいこと突っ張り棒両端に装着できれば、こんな感じで両端吸盤仕様の突っ張り棒となります。突っ張り棒のバネで吸盤を壁面に押し付けますので、ズリッと滑り落ちることはまずない。ただし、壁面がザラついているなど、吸盤向けの面でない場合は効果半減です。また、吸盤の柔らかさや厚さによっては、吸盤から突っ張り棒が外れてしまうこともありますのでご注意を。
吸盤を使う方法は、市販品もあります。さすが専用品だけあって、多くの突っ張り棒にピッタリとフィットし、使用感も良好。
続いて「ペットボトルのキャップを使う方法」です。ペットボトルのフタ×2個と画鋲×2個を用意します。ペットボトルのキャップは写真のようにカットし、中央に画鋲を刺せば準備完了。
写真のように壁に固定して突っ張り棒を押し当てます。これで突っ張り棒がズリッと滑り落ちることが激減。壁に開く穴もあまり目立ちません。ただしペットボトルキャップや画鋲の固定力・保持力を上回る負荷がかかればズリッとイキますので、過信は禁物です。また、もちろんですが、この方法を使った場合も、突っ張り棒がなるべく強く突っ張るように固定してください。
余談ですが、ペットボトルのキャップによっては、二重構造になっているものがあり、写真のように突っ張り棒の端が当たる部分がより平らになっているものがあります。そういうタイプのキャップを使ったほうが、より安定的に突っ張り棒を固定できます。
画鋲を使う方法は、市販品もあります。専用品なので、より手軽に使えて、固定される感じも良好です。
ほか、ホッチキスや木ねじで壁に固定するタイプの市販品もあります。「自作とか面倒~」という方は、こういった市販品を買っちゃうのが、手軽だし見栄えもいいし効果も上々だしイイかもしれません。

 以上、突っ張り棒を便利化する小技でした。突っ張り棒愛好家のご参考になれば幸いです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。