山根康宏の「言っチャイナよ」
最強セルフィースマホや折りたたみスマホが2機種登場
2022年10月31日 00:00
世界最大のスマートフォン市場、かつ最大の5G加入者数を誇る中国で毎月発売された5Gスマートフォンを香港在住の携帯電話研究家、山根康宏が紹介する。2022年9月に発表・発売された5Gスマートフォンは10機種。内訳はOPPO 1機種、vivo 4機種、シャオミ2機種、その他メーカー3機種。
Vivoは4月に発表したばかりの折り畳みスマートフォンのマイナーアップグレードモデル「vivo X Fold+」と低価格モデル3機種と今月もラインナップの拡充の手を緩めない。シャオミはセルフィー機を投入した。現在は中国資本の高級端末メーカーVERTUは新たな折りたたみスマートフォンを発売している。ZTEはアンダーディスプレイカメラ搭載の普及機を発表した。
6400万画素カメラ搭載の低価格モデル、vivo「Y75s」
ミドルレンジモデルにプラスアルファの性能を加えたモデルがvivoの「Y75s」だ。メインカメラは画質を高めた6400万画素を搭載、SpeakerBoost 3.0機能により薄いボディーから最大94dBの大音量を奏でることができる。5層の冷却版により本体の発熱を抑える機能も強化しゲーミングも意識。メモリ容量もストレージを最低256GBと余裕ある設計に仕上げている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月7日 |
価格 | 1899元(約3万9000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.58インチ2408x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万+800万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh、18W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n8 / n28 / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 163.95x75.3x8.5mm、193g |
87万円のプレミアム折りたたみスマホ、VERTU「Fold3」
金やプラチナをボディーに1000万円の携帯電話などを出していたVERTUは破産後に中国資本で再スタート、中国を中心に製品を展開している。VERTU「Fold3」はディスプレイを外側にたたむ折りたたみスマートフォン。実は折りたたみスマートフォンやディスプレイを展開している「Royole」が開発してた同社3世代の製品「FlexPai 3」(仮称)のOEM品である。FlexPai 3は市場には出てきておらず、VERTUからのみ発売される。フロントカメラを背面からばねで表に360度回転させて出すギミックを搭載することで、ディスプレイからフロントカメラを廃止。FlexPai 3の開発が2020年と言われており、そのためこのFold3もスペックは一世代前のものになっている。標準モデルで約87万円、ヒマラヤクロコダイル革張りの上位モデルは109800元(約223万6000円)とプレミアム価格だ。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月7日 |
価格 | 42800元(約86万8000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 765G |
ディスプレイ | 7.2インチ1620x1520ピクセル |
リアカメラ画素数 | 4800万+1600万超広角 |
インカメラ画素数 | 2000万(ポップアップ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+256GB |
バッテリー | 3500mAh |
5G NR対応バンド | n28(SAのみ) / n41 / n78 / n79 |
サイズ | 147.1x138.8x7.0mm、295g |
HONORのエントリー5Gスマホがモデルチェンジ、「X40」を発表
HONORのエントリーモデルXシリーズ最新作が「X40」である。メモリはストレージから最大7GBを流用でき余裕ある動作が可能。背面はマトリックスAIビジョンカメラと呼ぶ円周にカメラを配置するデザインが目を惹く。メモリの組み合わせは4通りと多くユーザーが選択しやすい構成にしている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月15日 |
価格 | 1499元(約3万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 695 5G |
ディスプレイ | 6.67インチ2400x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 800万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 6GB+128GB、8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256G |
バッテリー | 5100mAh、40W充電(有線) |
5G NR対応バンド | 不明 |
サイズ | 161.6x73.9x7.9mm、172g |
1000元台の低価格なゲーミングスマホ、OPPO「K10x 5G」
1499元という低価格ながら冷却機能を強化したゲーミング対応モデルがOPPOの「K10x 5G」。高熱伝導性グラファイトを使用しスマートフォン内部の温度をリアルタイムに感知、新次元の冷却性能を実現したという。カメラも6400万画素と高画質のものを搭載した。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月16日 |
価格 | 1499元(約3万1000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 695 5G |
ディスプレイ | 6.59インチ2412x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 6400万+200万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256G |
バッテリー | 5000mAh、67W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n28A / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 164.3x75.6x8.5mm、195g |
格安5Gスマホの新モデル、vivo「Y52t」
1299元という格安5Gモデル、vivo「Y52t」はディスプレイ解像度を下げカメラもメイン1300万画素と割り切った仕様となっている。低価格を実現するために指紋認証センサーはディスプレイではなく側面の電源ボタンに搭載、ディスプレイ解像度も低めだ。背面は指紋のつきにくいマットかつきらびやかな仕上げとしている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月17日 |
価格 | 1299元(約2万7000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.51インチ1600x720ピクセル |
リアカメラ画素数 | 1300万+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 5000mAh |
5G NR対応バンド | SA : n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78、NSA : n41 / n78 |
サイズ | 164.0x75.84x8.45mm、198g |
6000mAhのデカバ搭載低価格モデル、vivo「Y73t」
今月発表の「Y75s」「Y52t」の中間に位置するモデルがvivo「Y73t」。バッテリーは6000mAhと大型で44Wの急速充電にも対応。5000万画素カメラは十分美しい絵が撮れる。価格は1399元と格安モデルクラスに抑えている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月26日 |
価格 | 1399元(約2万9000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.58インチ2408x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 800万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB、12GB+256GB |
バッテリー | 6000mAh、44W充電(有線) |
5G NR対応バンド | SA : n1 / n5 / n8 / n28A / n41 / n77 / n78、NSA : n41 / n77 / n78 |
サイズ | 163.87x75.33x9.17mm、201.5g |
折りたたみスマホが早くもアップデート、vivo「X Fold+」
4月に発表したvivo初の折りたたみスマートフォン「X Fold」のチップセットをアップデートしたモデルが「X Fold+」である。折りたたみモデルでカメラ性能も非常に高く、革風の仕上げの背面処理も美しい。本体サイズやカメラ性能は同等だが、バッテリー容量を引き上げるとともに急速充電も80Wとさらに高速化した。なお価格はX Foldより1000元上がっている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月26日 |
価格 | 9999元(約20万5000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 8+ Gen 1 |
ディスプレイ | (イン)8.03インチ2160x1916ピクセル、120Hz、(アウト)6.53 2520x10802388x1080ピクセル、120Hz |
リアカメラ画素数 | 5000万+4800万超広角+1200万2倍望遠+800万5倍望遠(ペリスコープ) |
インカメラ画素数 | (イン)1600万(パンチホール)、(アウト)1600万(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 12GB+256GB、12GB+512GB |
バッテリー | 4730mAh、80W充電(有線)、50W(無線) |
5G NR対応バンド | SA : n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n12 / n20 / n28/ n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78 / n79、NSA : n38 / n41 / n77 / n78 / n79 |
サイズ | 162.01x144.87x6.28-7.40mm、162.01x74.47x14.57-14.91mm、311g |
アンダーディスプレイカメラモデルが価格を下げて登場、ZTE「AXON 30S」
ディスプレイの中にフロントカメラを埋め込んだ「アンダーディスプレイカメラ(UDC)」搭載モデルのZTE「AXON 30S」。UDCはコストが高いが、AXON 30Sは1000元台の価格で登場。普及モデルでもUDCが当たり前の時代が来たことを予感させてくれる。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月26日 |
価格 | 1698元(約3万5000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 870 5G |
ディスプレイ | 6.92インチ2460x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 6400万+800万超広角+500万マクロ+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 1600万(アンダーディスプレイ) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、12GB+256GB |
バッテリー | 4200mAh、55W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n28 / n41 / n78 |
サイズ | 170.2x77.8x7.8mm、189g |
セルフィー特化のカメラスマホ、シャオミ「Civi 2」
3200万画素のフロントカメラを2つ搭載する最強のセルフィースマートフォンがシャオミの「Civi 2」。しかもメインカメラも5000万画素+2000万画素超広角という高画質カメラを2つ搭載、リアでもフロントでもどちらでも美しい写真撮影が可能だ。7.23mmと超薄型のボディーも魅力になっている。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月26日 |
価格 | 2399元(約3万5000円)から |
チップセット | Qualcomm Snapdragon 7 Gen 1 |
ディスプレイ | 6.55インチ2400x1080ピクセル |
リアカメラ画素数 | 5000万+2000万超広角+200万マクロ |
インカメラ画素数 | 3200万+3200万超広角(パンチホール) |
RAM/ROM構成 | 8GB+128GB、8GB+256GB |
バッテリー | 4500mAh、67W充電(有線) |
5G NR対応バンド | n1 / n3 / n5 / n8 / n28a(UL703-733MHz、DL758~788MHz) / n38 / n41 / n77 / n78 |
サイズ | 159.2x72.7x7.23mm、171.8g |
激安ながらも90HzのFHD+ディスプレイを搭載するシャオミ「Redmi Note 11R」
1000元は切らなかったものの1099元という激安価格の5Gモデルがシャオミの「Redmi Note 11R」。カメラは必要最低限のスペックだがディスプレイは妥協を許さぬ性能を誇る。本体デザインもカメラ周りに特徴を持たせ、これまでのモデルにはない新しい製品という印象を与えてくれる。
主な仕様 | |
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発表日 | 2022年9月29日 |
価格 | 1099元(約2万3000円)から |
チップセット | MediaTek Dimensity 700 |
ディスプレイ | 6.58インチ2408x1080ピクセル、90Hz |
リアカメラ画素数 | 1300万+200万深度測定 |
インカメラ画素数 | 500万(水滴型ノッチ) |
RAM/ROM構成 | 4GB+128GB、6GB+128GB、8GB+128GB |
バッテリー | 5000mAh、18W充電(有線) |
5G NR対応バンド | SA:n1 / n5 / n8 / n28A /n41 / n78、NSA:n41 / n78 |
サイズ | 163.99x76.09x8.8mm、201g |