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「Roborock S6」はレーザーマッピングが楽しいロボット掃除機

 最近、ロボット掃除機が再び盛り上がってるように見える。センサーが高度化しスマートフォンで操作や詳細な設定ができるようになったほか、各社からさまざまな性能や機能、価格帯のものが登場し、まさに選び放題な状況になっているからだ。

充電器におさまるRoborock S6

 ロボット掃除機がたくさんある状況のなかで、レーザーセンサーによるマッピング技術と、濡れモップがけ機能まであるまさに“全部入り”なRoborockの「S6」をじっくり試す機会を得たので紹介したい。

 Roborock社は世界30か国以上で展開している中国企業だ。今回紹介する「Roborock S6」は、レーザーマッピングで部屋を学習して掃除できることが特徴。掃除範囲の設定のために床に機器を置いたり、テープを貼ったりすることなく、スマートフォンから範囲を設定できることや、最近流行の水拭きもできる製品だ。機能面からすれば6万円台の価格も割安と感じられるほど。

円形の本体の上にレーザーセンサーがある
裏返して掃除部分
掃除のブラシはかんたんに外すことができる
回転ブラシはゴム製
レーザーセンサーは内部のオレンジ色の部分が動作中に回転している。まさに“レーダー“のようだ

部屋の位置を把握して掃除、マッピングが快適

説明書が2つあり、開封時にすぐ見ることができる。必ず確認!

 スマートフォンアプリでは、数多くの機能が利用できる。まずはRoborockのアプリをインストールし、そのうえで本体を充電開始し、設定する。箱は開けたらすぐ説明書があるので、そのとおりにやれば大丈夫だ。

アプリの画面、サインアップしてから利用開始
機種を選ぶ
Wi-Fiの設定方法が画面に表示
まず本体に直接Wi-Fi接続する
スマートフォンと接続
その上で初期化が進む

 セットアップが終わったら、最初にアプリの「本体設定」で「マップ保存モード」をオンにしてから掃除を開始する。すぐに搭載したレーザーセンサーで、部屋のおおよその形を把握、そのまま外周をなぞるように部屋を巡って部屋の細部まで把握する。その後は、時間のかかるターンが少なく、直線が多くなるようなルートを選んで掃除をしていく。もし、ロボット掃除機に入ってほしくな場所があれば、本体が掃除中でもかまわないのでアプリでバーチャルウォールなどの設定を行なうとすぐに反映される。

 マッピングがあるため、掃除のための走行も、昔のロボット掃除機のように縦横無尽に走り回るということがなく、決められた範囲を最適化された縦と横の往復運動できっちりと仕上げていく。

早速掃除をスタート。広い部屋ではなく、部屋の空きスペースを縫うように掃除をする。まず、進んでほしくないところにバーチャルウォール(赤い線)を設定すると、ここを通り越さない
これでほぼ掃除が完了している。画面の上に稼働時間は16分とある
左側のほうにも一部通路を確保してRoborock S6を手持ちで床に置いた。空いた場所を掃除してもらうと、隙間を見つけて元の場所と自動的に連続的なマップになった。充電ドックに帰るよう指示を出すと狭いところを抜けて迷わずに戻り、充電を完了させた

 かかる時間も昔のロボット掃除機は同じところを何度も通って狭いエリアでも30分くらいかかっていたものが、Roborock S6は15分程度で終わらせることもできる。しかも、スマートフォン画面には軌跡がしっかり表示されているのでどこをどう掃除したかがわかりやすい。

 使い始めてしばらくして便利さを実感するのはバーチャルウォールや進入禁止ゾーンを画面上で自由に設定できること。従来なら進入させない場所に何かを置く必要があったが、画面上で設定できるので、たとえば外出先で掃除場所に大事なものを置いていることに気づいた場合でもすぐに除外設定できるのだ。

 Roborock S6には14個のセンサーがあるため、掃除機が障害物を押してしまうこともあまりない。家具の細い足は当たりそうになるが、センサーが機敏に反応し、障害物を押して位置を動かしてしまうこともあまりない。そして、一度マッピングされたら何度も同じところに当たるということも激減する。

充電ドックは直接ACコードを指して使うため、ACアダプターが床に転がっていることがない。コードの長さも内部の巻きつけで変化させられる

床のホコリはきれいさっぱり、そして静か

 肝心の掃除の性能を見てみよう。

 コインなど重量のあるモノは吸い込んでくれないが、やわらかいゴム製の回転ブラシの効果もあって残ったホコリなどが見当たらない。円形のため、四角い部屋のコーナーの隅は、やや手が届かないのは仕方ない。ゴミは洗えるダストボックスに貯まり、廃棄しやすい。

【通常の「掃除」、吸引力はデフォルトの「中」】

 Roborockでは、吸引中の音量の静かさもアピールしている。実際使ってみると。甲高い音をうまく抑えている印象で、筆者宅に最近まであった別メーカーの製品の継続的な甲高い音に比べるとだいぶ差がある。今までは隣の部屋でも気が散るくらいの大きさだったが、Roborock S6は何か音がしてるな、という程度。掃除の時間も短いので、さらに気になりにくい。

上面に指がかかるような切込みがあり、ここを上に上げるとダストボックスへアクセスできる
ダストボックスがここにある。Wi-Fiの動作ランプもここにある
取り外したところ
この場所で開くことはないが、ここからゴミを回収できる

濡れ拭きに対応、水タンクとモップは2タイプ付属

 水拭きは付属の水タンクにモップを装着して行なう。モップは専用の洗って何度も使うタイプと使い捨ての両方が付属している。

 専用のタンクに水道水を入れて装着すれば水拭きの準備は完了。アプリで掃除の強さのところで「水拭き」を選んで掃除を開始させれば、モップが床を磨いていく。ちなみに進行方向の前側でゴミを吸い込みつつ、そのあとをモップ拭きするという仕様だ。

【Roborock S6で水拭きを行なったところ】

 拭き上げの性能は、強くゴシゴシというほどではないが、乾拭きに対して一段階上のさっぱり感が得られる。水分は少なめの設定で、拭き取った直後は固めに絞った雑巾がけ程度の水分が残るが、冬場でも10分もしないうちに乾いている。

 ちなみに水はずっと染み出しており、掃除後は早めにタンクを外したほうがいいだろう。充電器も付属の透明シートを装着し、濡れたモップ部分が掃除が終わった後も床に接触していないようにしなければならない。

防湿マットを装着した充電ドック
付属品。モップは何度も洗って使うモノ(左)と、使い捨て(右)がある。中央はウォーターフィルターの交換用パーツ
水タンクは下側にとりつける
水タンクのウォーターフィルターから水が徐々に染み出す

目的地設定で、ピンポイントで掃除も可能

 何かゴミを撒き散らしてしまった、という場合は目的地設定で場所を指定するとそこに向かい、周囲をスポット掃除させることも可能だ。しかも場所がかなり正確だ。

設定のところに「目的地設定」がある

 そして、位置情報をしっかり覚えていることもあり、手で持ち上げて移動させてしまった場合でも、周囲の状態からすぐに自分の場所を把握して掃除を開始する。見通しが全くない場所からの充電ドックへも迷わずに一気に戻ってくるのはさすがだ。

【Roborock S6の目的地設定でゴミが落ちてるところをスマホ上の地図で設定して向かわせ「スポット清掃」を行ない、充電ドックに戻した】
目的地設定では希望の場所にタッチ、「スポット清掃」や「ここに向かう」を指示できる。ここに向かうを指示すると、一気にRoborock S6がやってきた
消耗品一覧。残り時間が表示されることが良心的

値段なりの機能で納得

 「Roborock S6」はレーザーマッピングがあるため、掃除は早くて確実。非常に満足度の高いロボット掃除機であることは間違いない。使っているうちに手放せないものになってくる。そして、価格は高めに思えるかもしれないが、同様の機能を備える他機種と比べると、納得できる。

 高精度のマッピング機能など、ロボット掃除機により新しい機能を求めたい場合、今や必須の機能だ。これからロボット掃除機を買う場合は、新しい技術進化にフォーカスを当てたRoborockのシリーズにも注目してみておきたい。

製品名メーカー販売価格
Roborock S6RoborockSB C&S7万4800円(税込)
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