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プライムビデオを大迫力で楽しめる! 4Kパネルの「Pico G2 4K」は高精細なビデオ再生が魅力のVRゴーグルだ
2020年2月21日 06:00
「Pico G2 4K」は全球型のVRビデオを視聴するのに最適なVRゴーグルだ。4K=3840×2160ピクセル(片眼あたり1920×2160ピクセル)のディスプレイパネルを採用し、かなり精細な映像を楽しめるのが大きな特徴となっている。
実はAmazon Prime Vide(プライムビデオ)を大画面で楽しめる数少ない製品でもある「Pico G2 4K」に、VR中毒の筆者がその実力に迫る。
3DoFタイプ、重さを感じさせない仕掛け
まずはそのスペックからチェックしてみよう。
「Pico G2 4K」は、ゴーグルの向きだけを取得する3自由度(3DoF)タイプで、6自由度タイプに比べると初期設定も簡単。安全な場所ならばどこでも利用できる。
動作の追従性は良好で、遅延は感じられない。もし、わずかでも遅延があるとVR酔いしやすくなってしまうので、実は重要なポイントだ。
コントローラーは3自由度のポインター型で、これも動きが滑らかでストレスなく使える。
本体の重さは276g。ここで紹介したいのが、バッテリーが後頭部側にあるということ。重量のあるバッテリーが後ろに配置されたことで、前後のバランスが良く、重さを感じさせない仕掛けだ。装着時は左右のヘッドバンドの長さを調整できるだけなので、装着は簡単だ。
「Amazon Prime Video」を楽しめる
製造元のPico TechnologyはさまざまなVRゴーグルを手がけている。豊富な製品ラインアップもあって、Picoシリーズ専用のアプリストアがあるのも注目したいポイントのひとつ。使ってみると、スマートフォンのように簡単にアプリを追加できるのだ。
たとえばビデオアプリだけでも複数が配信されている。特にポイントが高いのは、Amazon Prime Video(プライムビデオ)のVR向けアプリ「Prime Video VR」が配信されていることだ。全球型のVRビデオも配信されているが、通常のビデオも巨大な仮想スクリーンで視聴できるため、Prime会員のユーザーにとっては“かなり使えるアプリ”と言っていい。
ちなみに最初からプリセットされているファイルマネージャーアプリもなかなか優秀で、microSDカードやNASなどに保存したビデオをそのまま再生できる。「Pico G2 4K」にはmicroSDカードスロットがあるので、パソコンでダウンロードしたビデオをPico G2 4Kで再生するのも簡単。さらに自宅内のファイル共有サーバー上のファイルをそのまま再生できるというのもなかなかに便利だ。
このファイルマネージャーアプリ、VRビデオはもちろん、通常の動画コンテンツも仮想スクリーンで再生でき、汎用のビデオプレーヤーとして楽しめる。
VRビデオは全球型、半球型、パノラマ、2カメラ立体仕様(上下分割と左右分割)と複数種類から選べるので、自分で撮影したVRビデオやパソコンでダウンロードしたVRビデオも再生しやすい。
高解像度パネルにより映像が非常に精細!
「Pico G2 4K」の映像はVRゴーグルとしてはかなり高精細だ。
一般的にVRゴーグルは縦1200〜1600ピクセルがほとんど。冒頭で触れた「Pico G2 4K」の“片眼1920×2160ピクセル”はVRゴーグルとしては高解像度な部類に入る。
VRゴーグルによくある「ピクセル間の格子模様が見える現象」、いわゆるスクリーンドアエフェクトも、「Pico G2 4K」にはない。文字などのUIもくっきり見やすいし、ビデオを見るときの解像感もバッチリだ。
いわゆるVRビデオは、一般的な動画コンテンツに比べると解像度やビットレートが高く、4K解像度で8Mbpsといった作品もザラにある。そうした作品は、見えない部分を含んだ上での「4K×8Mbps」になる。しかし、そうしたVRビデオを楽しむ際、VRゴーグルが向いている方向へ視野角分だけ切り出し、視界いっぱいに表示され、解像度を粗く感じたり、圧縮ノイズが気になったりすることがある。
一方、「Pico G2 4K」の高精細ディスプレイは、そうしたVRコンテンツからすると、余力がまだまだある。VRゴーグル全体の特性上、VR映像コンテンツ側のクオリティがもう一歩、という状況でも、縦1200ピクセルクラスのVRゴーグルと比べると、「Pico G2 4K」のほうがより精細に感じられるのだ。
これから4Kを超える解像度、そしてさらに高いビットレートというVRビデオが登場すれば、「Pico G2 4K」ならば、そのコンテンツの実力をきちんと表現し、より高精細に楽しめるだろう。そうしたポテンシャルを持っていることも「Pico G2 4K」の魅力だ。
一般的な映像コンテンツを再生する際、アプリにもよるが映画館のような巨大な仮想スクリーンで表示される。スクリーンまでの距離やスクリーンの大きさは調整できるが、視界いっぱいに表示できるので、一般的なフルHDビデオでもPico G2 4Kの高解像度ディスプレイが生きてくる。普通のビデオを見るヘッドマウントディスプレイとしても、「Pico G2 4K」はかなりハイクオリティだ。
内蔵スピーカーはなかなかの音。ちょっと動画をチェックする際に活躍できるだろう。一方で、より一層の没入感や迫力を求めるなら別途イヤホンやヘッドホンを用意した方が良い。Bluetoothイヤホンも使えるが、Pico G2 4Kは頭に装着するので、有線イヤホンも使いやすい。
映像を楽しむならコスパ感抜群の「Pico G2 4K」
現在楽しめるVRコンテンツは、ゲームと映像が2本柱だ。今回ご紹介する「Pico G2 4K」は、ゲームよりも、映像に適したVRゴーグルだ。本格的なVRゲームでは、3DoF(自由度)よりも、6DoFのほうが適しており、たとえば「落ちている武器をしゃがんで拾う」、「敵の攻撃を身体を動かして避ける」といったことは、6自由度対応のVRゴーグルでないとできない。つまりVRゴーグルと一口に言っても、まったく別ジャンルの製品と言えるほど、違いがある。
逆に、映像を楽しむなら、「Pico G2 4K」のような3自由度のVRゴーグルの方がダンゼン使いやすい。というのも、6自由度対応のVRゴーグルは最低でも2m四方くらいの空間が必要で、初期設定にも毎回の利用にも手間がかかり、使える場所は設定した場所に限られてしまう。体験するコンテンツがコンテンツだけに、ある程度の広さの場所を限定することになってしまうのだ。
それに対して「Pico G2 4K」は、どこでも装着して電源を入れるだけで使えるという気軽さが大きな魅力だ。VRビデオは撮影時のカメラ位置から視点が動くことはない。面倒な6自由度のVRゴーグルを使う意味がない。
かくいう筆者はVRゲームを日課にするくらいのヘビーなVRユーザーだが、VRビデオを視聴するときは、これまでも3自由度の簡単に使えるVRゴーグルを使っていた。6自由度のVRゴーグルのゲーム体験も素晴らしいのだが、初期設定はもちろん、毎回の利用もいろいろと面倒なのだ。
それに比べると、Pico G2 4Kは初期設定も毎回の利用も手軽で、それでいて現時点で最高クラスのクオリティでビデオを楽しめる。たとえば付属のコントローラーのボタンを長押しするだけで正面にすぐ切り替わる。ごろごろと寝転びながらVRシアターで楽しんでいる際にも、すぐ正面へ切り替えられるので、姿勢が固定されずリラックスして楽しめる。
販売価格はだいたい5万円程度。クオリティと使い勝手を考えればコストパフォーマンスは良い。ビデオのクオリティにこだわってVRゴーグルを選びたい人は、選択肢の筆頭に入れるべき製品だ。
製品名 | 販売 | 価格 |
Pico G2 4K VR ヘッドマウントディスプレイ | SB C&S | 5万380円(税込) |